低温・高圧力下におけるNV−中心のゼロフォノンライン観測
大隈 理央, Misaki Sasaki, 木村詠吉, 忍 小野田, 門林宏和, Naohisa Hirao, Ryou Matsumoto, Yoshihiko Takano, 藤代有絵子, 健二 太田, Katsuya Shimizu, Keigo Arai
Abstract
ダイヤモン ド中の点欠陥である負に帯電した窒素一空孔(NV-)中心は、スピン量子数S= 1を持つ量子系であり、基底状態が温度 •圧力 •磁場に応答 して変化する こと から、これ ら物理量の高感度センサと して機能する。近年、高圧力下でも量子センサと して動作する 利点を生かし、 水素化物超伝導体のマイスナー効果観測への応用が報告されている [1]O 常温・常圧ではNV一中心のゼロフォノンライン (ZPL) が約 637nm に現れる。ZPL の位置は温度や圧力に伴ってシフ トするが、高圧力印加時には図 1 に示すよ う に短波 長側へ移動することが知られている [2,3]。これまでに温度変化あるいは圧力変化の一方 の効果を詳細に調べた研究は多いものの、両者を同時に制御した測定は限られている。特 にダイヤモンドアンビルセル (DAC) では、温度変化に伴い試料室圧力が変動するため、 温度 . 圧力を独立に校正しつつ ZPL を計測する こ と は容易ではない。本研究では、SPring-8 BL10XU において放射光 X 線回折 と 分 光測定を同時に実施し、状態方程式に基づく 圧力校正の下で低温 ・ 高圧力環境における ZPL の計測を試みた。図2に10Kに おける各圧力のフォ トルミネッセンス (PL)スペク トルを示す。 圧力は Mg。 の状態方程式 [4]よ り 推定 した。低温において も加 圧に伴いZPL が短波長側にシフ トする。実験の詳細および他の 結果については、講演当日 に報告する。