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電子線照射生成 NV センターによる ダイヤモンド光学フォノン場強度の増幅

Takuto Ichikawa, 蔭浦 泰資, 忍 小野田, 長谷 宗明

Published Nov 12, 2025• 0 citations
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Abstract

ダイヤモンド中の窒素空孔(NV)センターは、大きな(約 5.5 eV)バンドギャップ 内の深い位置に安定したスピン準位を有しており、準位の読出しによる量子センサ や量子ビットへの応用が期待されている材料である。量子センサに関しては、原理 的には、準位が電場、磁場、温度場、歪場によってシフトすることに基づいており、 外場との相互作用の形式について基礎物理を理解することは重要である。歪場との 相互作用については、従来は機械的共振器などを使用して実施されており、量子系 操作の自由度拡張による量子センシングや量子情報科学への貢献が期待されている。 一方で、我々は、高強度光電場による非線形光学効果を介したコヒーレントな光学 フォノン場(周波数~40 THz)により生じる過渡的な歪場(緩和時定数~7 ps)に注目し、 これまでに NV センターを起源とする非線形分極の寄与によるダイヤモンド中の光 学フォノン場の増強について報告している。[1]本研究では、その増強効果の詳細の 解明を目指して、電子線照射により生成された NV センターを含むダイヤモンドに ついて光学フォノンを計測した結果について報告する。

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近年、超伝導量子ビットに代表される光に直接結合しない量子デバイスを光量子系と接続するため、ダイヤモンド中の色中心をマイクロ波光子と光学光子の量子インターフェイスとして用いる試みが注目されている。マイクロ波光子は熱雑音の影響を強く受けるため、極低温下での動作を前提に、低いポンプ光強度での動作が重要となる。我々は、色中心をオプトメカニカル結晶中に配置する手法を提案し、理論計算により低ポンプ動作に向けて有望であることを示した。一方で、ダイヤモンドは圧電性を持たないため、機械モード励起に圧電材料を用いると、プロセスの複雑化や損失増加を招く可能性がある。そこで本研究では、圧電材料を用いずに静電力で機械モードの励起を試みた。実験では、SiN 光導波上のダイヤモンドナノフォトニック構造中の単一SnV中心を用いて、約 1.8 GHz の機械共鳴に対応する光学遷移のサイドバンドを観測した。さらに、2 経路同時のサイドバンド遷移によりマイクロ波と光の位相に依存した干渉が確認され、両者が機械モードを介して結合していることが示唆された。本成果は、ダイヤモンド色中心を用いた低雑音量子トランスデューサ実現に向けた基盤的ステップである。

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ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心は,広い ダイナミックレンジを有し,かつ室温下で高感度 な磁場計測が可能なダイヤモンド量子磁力計 (DQM)として脳図計測に向けた研究開発が進め られている.我々は DQM による小動物の体性感 覚刺激により誘発される脳磁場の検出を目指して いる.生体計測では生体由来のアー千ファク トを取り除くことは重要な一つの課題であ る.本研究ではダブルレゾナンス法を採用し,温度と磁場を同時計測した.動作確認の ために,DQM 直下に小動物の脳磁場を模倣 できるドライファントムを設置し,約 10 pT 相当の振幅, 10 Hz, 5 周期の正弦波信号を 印可し,0.5 秒間の周期で加算平均した (Fig 1).Fig 2 は DQM で測定した磁場信 号である(35,378 回加算).時刻 0 秒 にて 正弦波信号が観測され,約 10 pT の磁場振 幅を計測できている.我々は複数の光ポ ンピング磁力計を用いた脳磁計測システ ムを開発し,小動物の脳磁場分布取得に 成功した.その結果より DQM で計測が予 想される脳磁場(900 fT)を見積り,SNR=1 での取得を目標に,加算平均後の磁場信 号(時刻-0.1~0 秒)の標準偏差(RMS)を確認した.Fig 3 は加算回数ごとの磁場信号の RMS を示 す.RMS は加算回数の平方根に逆比例して減衰し,830 fT に到達した.小動物の体動や呼吸,刺 激時の温度上昇等の抑制が期待できる.

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本研究では、ダイヤモンドフォトニック結晶を利用した量子トランスデューサの開発の第一段階として、フォトニック結晶中のアンサンブル NV 中心の光学特性評価を行った。レーザー照射により共振周波数をシフトさせ、共振周波数と NV 中心のゼロフォノン線(ZPL)が一致する点で発光効率が 9 倍に増大すること並びに緩和時間の変化を確認した。緩和時間の変化 か ら NV 中 心 の デ バ イ ワ ラ ー 因 子0.02~0.03 を考慮して求めたパーセル因子は最大で 8 程度と発光量の変化とおおよそ一致した。講演では、上記の結果に加え、現在予定している単一 NV での測定結果なども報告したい。
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