ダイヤモンドSnV中心を用いた電気機械結合によるマイクロ波–光インターフェイス
関口雄平, ナースィル アブドゥル, 黒川穂高, 鎌田幹也, 羽中田祥司, 国井昌樹, 岳正 玉貫, 石田悟己, 松清秀次, ポンセン ナタチャック, Masao Nishioka, 池尙玟, 大槻秀夫, 木村 晃介, 竹中 康太, 忍 小野田, 馬場俊彦, 岩本敏, 小坂英男
Abstract
近年、超伝導量子ビットに代表される光に直接結合しない量子デバイスを光量子系と接続するため、ダイヤモンド中の色中心をマイクロ波光子と光学光子の量子インターフェイスとして用いる試みが注目されている。マイクロ波光子は熱雑音の影響を強く受けるため、極低温下での動作を前提に、低いポンプ光強度での動作が重要となる。我々は、色中心をオプトメカニカル結晶中に配置する手法を提案し、理論計算により低ポンプ動作に向けて有望であることを示した。一方で、ダイヤモンドは圧電性を持たないため、機械モード励起に圧電材料を用いると、プロセスの複雑化や損失増加を招く可能性がある。そこで本研究では、圧電材料を用いずに静電力で機械モードの励起を試みた。実験では、SiN 光導波上のダイヤモンドナノフォトニック構造中の単一SnV中心を用いて、約 1.8 GHz の機械共鳴に対応する光学遷移のサイドバンドを観測した。さらに、2 経路同時のサイドバンド遷移によりマイクロ波と光の位相に依存した干渉が確認され、両者が機械モードを介して結合していることが示唆された。本成果は、ダイヤモンド色中心を用いた低雑音量子トランスデューサ実現に向けた基盤的ステップである。