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The Review of Laser Engineering

レーザー物理・化学

Published Jan 1, 2008• 0 citations
Publisher

Abstract

は じ めに:光 ファイバ 通信帯域1.5μm帯における量子 もつれ光源の開発は長距離 にわたって量子状 態を伝送できる点で盛 ん に行われている が[1],Rbな どの原子系 との量子相関操作[2]の 点からは,800nm帯 における量子 もつれ光の開発 も重要な研究である。連続 量の量子 もつれ光 の生成 に必要なスクイーズ ド光を発生させる手法は結晶のx(2)に よるもの とフ ァイバのx(3)に よるものが ある。閾値以下に制 限 されるx(2)の も の に比べて,x(3)では短いパルス光やコア径が細い ファイバ を用いて大きなSPMやXPMを 起こ して もSVが 得 られるため,忠 実度の点では 有効 と考え る。 1.5μm帯 は異常分散領域な ので ファイバ 内で ソリ トン伝搬 しパ ルスの形 状は保たれ るが,800nm帯 は正常分散領域な のでパルスの伝 搬とと もにパルス 幅が伸 びて しま う。 このた め効果的な非線形 効果が得 られな いよ うに思われ る。 またx(3)の手法 において誘導 ラマン散乱はス クイーズ ド量 を下 げる原 因と して 知 られて いるが,伝搬距離 を短 くする ことで誘 導ラマ ン散乱 による悪影響は抑 え られ,

DOI
10.2184/lsj.36.1

Related papers

光通信理論の数学的基礎 : 非可換系のエントロピー論と光通信過程(基研長期研究会「進化の力学への場の理論的アプローチ」報告,研究会報告)

雅則 大矢

1.年 通信理論は,1 9 4 8 年頃の S h a n n o n[ 2 2 ]の研究に端 を発 し,その後 K o l m o g o r o v [ 1 0 ]等により測度論的に定式化され .数学的体系として完成されている.この通信理論は,通信の対象 とな る力学系が可換な構造をもつもので可換力学系の通信理論で ある.ところで .今日非常に注 目を集めているレーザ ーは,非可換な構造 をもつ量 子力学をベースと しているので レーザ ー等の光を人力源 とす る光通信紘,可換な通信 理論では完全 に記述することはで きない.従 って ,数理的興味と同様 に,今 までの 可換力学系の通信理論に代わ って .新たな理論 ( 童子通信理論)の構成が必要 とな っ てきた.非可換力学系における通信理論を数学的に厳密に構成 しようとす る試みは すでに様 々な人 々によって種 々な観点か ら研究 され ている.そのひとつの課題がエ ン トロピー理論の数学的定式化である.この小論文は,今 日までに得 られている結 果の一部 を報告す るこ年にある・ 特に .( 1 )可損系のエン トロピー理論 との比較で 非可換系のエン トロピー理論 を復習 し,( 2 )光通信過程の数学的定式化を考

素粒子論研究•Nov 20, 1988•0 citations

光電流検出ダイヤモンド量子センサによる電池充放電電流計測の実証

重松 英, Naoya Morioka, 西川 哲理 +13 more

電気自動車の航続距離延長に向けて、蓄電池と電動機を結ぶバスバー電流を高精度に検出する代替技術が望まれている。先行研究ではダイヤモンド光検出NV量子センサの導入により電流検出感度を0.01A /Hz0.5に向上させ、かつ高いダイナミックレンジ動作によって航続距離の延長効果を示唆する成果が得られている[1]。一方で、更なる小型化やエレクトロニクスとの親和性のためにはダイヤモンドNVの量子状態を電気的に検出できることが望ましい。そこで、読み取り段階を電気的手法に代替した新たな光電流検出磁気共鳴法[2](PDMR法)に着目し、同手法を用いた直流電流検出を試みた。 実証実験では、電子線照射によりNVアンサンブルを形成したHPHTダイヤモンド基板上に櫛歯型検出電極を形成したデバイスを使用した。デバイスは検出対象となるバスバーに近接させた。永久磁石により基板鉛直方向に外部静磁場を印加したうえで532 nm波長レーザーとマイクロ波を照射し、電極間光電流はトランスインピーダンスアンプを介してロックイン検出した。レーザー照射パルスについてはAC磁場センシングにおいて高感度化効果をもたらした2段階強度化による最適化[3]を施した。周波数変調(FM)によるFM-PDMR信号のマイクロ波周波数依存性の波形は外部静磁場に重畳されるバスバー電流によるアンペール磁場により平行移動し、共鳴周波数ではFM-PDMR信号がバスバー電流に応じて鋭敏に変化する。バスバー電流に対する信号変化の係数を決定したうえで、FM-PDMR信号の標準偏差の測定時間依存性を評価した。その結果、本測定系の直流電流検出感度は0.22 A/Hz0.5と(図1)、ODMR法による先行技術での感度[1]まで1桁半に迫る検出感度が見積もられた。

•Mar 17, 2026•0 citations

On Divergence of Decoherence Factor in Quantum Cosmology

隆 岡村

岡村 隆 I 東工大理 物理 平成 8年 4月 3 0日 1 I n t r o d u c t i o n 量子論を普遍的な理論と考える立場では、古典論はある条件の下で、そ こか ら導かれるべき近似 理論である。さらにこの立場では、宇宙でさえも量子論に従うと考え られ るが、実際に我々が観測す る宇宙は非常に良い精度で古典論に従 っている。 この " 量子宇宙からの古典的宇宙の出現"など、古典化の問題を説明す るためには、非ユニタリー 発展が必要であるが、宇宙の場合、それは自然に導入 される。 なぜな ら、我 々の観測できる範囲は、 全宇宙の一部であ り、それ以外は環境 ( 熟浴)として働 くか らである。( このことは、古典化の閉篭 に限 らず、実際に我々が観測する事象を記述す るためにも、観測可能な宇宙を開いた系 として記述 し、その縮約 された d yn a mi c sを理解す ることが重要であることを意味す る。 ) " E n v i r o n me n t I n d u c e dS u p e r s e l e c t i o nRu l e s "川 のパラダイムに従 って、t o ymo d e l を通 して宇 宙の古典化を議論する仕事が数々なされてお り、一応の成功が収め られているが、い くつかの問題点 が残 されている.その一つに、pe r f e c t d e c o h e r e n c eの問題がある日 2 , 3 , 4 1これは、環境系が無限自 由度であることか ら、d e n s i t yma t r i xの非対角項が完全に 0となる結果 ( 無限横の発散)を与える もので、これにより、対応す る Wi g n e r関数が p e a kを持てな くな り、古典化の条件の 1 つである、 c l a 缶i c a l c o r r e l a t i o nが満たせな くなるという問題である。 通例は、適当に c u t o f fを導入 して この困難を避 けるが、結果 ( 宇宙が古典化されているか否か) が、この c u t o f Hこ 強 く依存 してしまう。【 2 , 5 , 6 】 またこの発散は通例の繰 り込み処方では取 り除けな いことが知 られている。【 4 】 p er ぬ : td e c o h e r e n c eの閉篭以外に、環境変数の選択の自由度による r e d u c e dd e n si t yma t r i xの 任意性の問題があるol 7 】 例えば、s c a la rf i e l d◎ による、s c a lef a c t o ra ( 宇宙の大きさを表す変数) の d e c o h e r e n c eを議論する際、環境変数 として 中 や α 中 など、様 々な ものを用いることができ、そ れに応 じて aの r e d u c e dd e n s i t yma t r i xは異なるものとなるが、 どの選択が 自然なのだろうか ?一 Pmg ・ Tb e o r ・ Pb y s ・9 5 ( 1 9 9 6 ) , 5 6 5 I Bma i l : o k a mu r a @t h ・ p h y s ・ t i t e c h ・ a c ・ J p

物性研究•Oct 20, 1997•0 citations

Spontaneous Collapse of Supersymmetry in Thermal States : 熱力学的相と対称性,オーダー・パラメーター,中心分解を巡って(d)【物性基礎論】,第42回 物性若手夏の学校(1997年度))

泉 小嶋

a ne o u sC o l l a p s e o f S u p e r 野mm e t r yi nT h e r m a lS t a t e s -熱力学的相 と対称性,オーダー ・ パラメーター,中心分解を巡って-小嶋 泉 ( 京都大学数理解析研究所) 要 旨 量子場理論 ・ 量子統計力学を代数的に定式化する立場から,最初に以下のような基本的間顔 を考察する。 1 ) 量子物理学の基本概念 とその定式化 : 最初からH i l b e r t空間を持込むのではなく, 「 q -数」 としての物理量を主軸に考える Di r a c本来の立場に立返って,時間発展,状態,状態ベ ク ト ル等の概念を記述する一般的手法について。 2 ) 熱力学的相の取扱いにおける熱力学的極限の問題 : 「 熱力学的相」を確定し 「 相転移」を c l e a r c u tに扱 うのに不可欠な熱力学的極限の取扱いと,その状況での熱平衡の定式化。 3 ) 熱力学的極限において,相がオーダーパラメータ-c e n t r eによって一般的に特徴づけら れること,および,超選択則-中心分解の概念。純粋相 ・ 混合相 とクラスター性 との関係 等について。 4 ) 相 と対称性の自発的破れの概念との関係について。 上の議論の応用 として,B 0 0e/ F e r mi 超選択則が任意の空間並進不変状態で成立つこと, B o s e場とF e r mi 場を相互に入替える 「 超対称性変換」が,真空 T=O o Kを除く任意の空間並進 不変状態において,従来知られていなかったタイプの強い自発的破れ ( -s p o n t a n e ous c o l l a pe ) を常に被 り,真空状況以外で超対称性変換を生成するs u p e r dh町 g 缶 は存在しない,とい う命題 を講義の時に証明する。 1 量子論の代数的定式化 有限 自由度 v s .無限 自由度 : ユニタ リー非 同値表現の存在 有限 自由度系 と無限 自由度系の本質的な違いは,( コンパ ク ト 多様体上の量子系は別 として,逮 常の)有限 自由度量子系を記述す る物理量の代数が既約表現を本質的にただ 1つ しか持たないのに 対 して,無限系は互 いにユニタ リー非同値な無数の表現 を持つ, とい うところにある。 前者 にお ける表現の一意性 ( S t o n e -Y o nNe u ma n nの定理)が,周知 の r Di r a c変換理論」 ( i .e .正準変数 の取 り方の違いはすべてユニタ リー変換に帰着 され る)の数学的基礎 をなす。 後者 ( ユニタ リー非同値表現の存在)は,単に数学的 レベルの問題 ではな く,異なる表現を区別 す るパラメー タが 「 オーダーパ ラメータ」として物理的な意義を持つ0e .g .強敵 性体の磁化の方向。 ⇒ r Di r a c変換理論」 の破綻r 初 めに Hi l b e r t空間あ りき」の破綻 廿 では ど うす るか ?⇒ 「 初 めに q -n u mb e r sあ りき」-代数的定式化 [ 実は,これ こそが Di r a cの 元々の立場だった !]: 表現に依 らない 「 物理量そのもの」のなす ( 抽象)代数 をそれ 自体で考 える。 1 . 1 「 初めに a l g e b r a sありき」 通常の量子力学の教科書では,状態ベク ト ル ( b r aあるいは k e t )の全体か ら成 る ( 複素) Hi l b e r t 空間か ら話 を始めるのが,標準的なスタイルである [ r 初めに Hi l b e r t空間あ りき」 ] 。物理系を記 述す る力学変数は, この ヒルベル ト空間上に作用す る線型演算子 として定義 され る。 講義 ノー ト これに対 して Di r a cの教科書では, ミクロ量子系を記述する力学変数 を,古典的な可換量 とし ての " C -n u mb e r "から区別 された,非可換な " q -n u m b e r "として抽象的に設定 し,特定の表示に依 ることなく s y mb o h cな取扱いによって,量子論の理論構造を明快に説明 した。 r 特定の表示によ らない」S y m b o l i cme t h o dとは," q -n u m b e r ' 'としての力学変数を,それ らの間に成 り立っ相互関 係だけに着 目して取 り扱い,具体的にどのような演算子を用いて数学的に事き下すかは一切問わな い,とい うこと。 ただし実際問題における物理量の r 期待値」の計算には, r 行列要素」が必要。その目的に S c h r 舶hg e r 表示の持つ具体性が必要 となるが,抽象的な見方は,こうい う具体的表示 とどう結びつ くのか?両 者のギャップを埋めて,抽象的な " s y mb o h cme t h o d "と量子力学の具体的取扱い との間の橋渡 しを したのは,同じDi r a cの r 変換理論」であり,それによって q -n u mb e r "のさまざまな表示がすべ て,ユニタリー変換によって相互に結ばれる。その数学的根拠は,正準交換関係 ( CC R)挿, P ]r a cの s y mb o h cme t h o dがその本来の役割を果たすべき場所は, r 変換理論」 が使 えない無 限自由度系だったのである。ここでは, r 初めにⅡi l b e r t 空間ありき」ではなく, r 初めに " q -n u m b e r ' ' の代数あ りき」で出発 しなければならない。こうして,ミクロ量子系を特徴づけ,その系の振舞を 記述する基本概念は,非可換な掛算規則に従 う力学変数 としての q : n u mb e r "とそれ らが作る代数 構造だとい うことになった。 1 .2 状態-期待値汎関数と GNS構成法 S e g a l, Ha a g ,荒木,Ka s t l e r 等によって 1 9 5 0 -6 0 年代に始められた r 場の量子論の代数的定式化」 あるいは " Al g e b r a icQu a n t u m F i e l dT h e o r y ' '【 3 】は,力学変数の作る ( 抽象的 C ★ -) 代数を基本 概念に採用することにより,期せず して Di r a cの上の考え方に対 して数学的な枠組を与えること となった。これによって,物理学に現れる種々の概念の役割を深くかつ統一的に捉えることが可能 となる。ただ し, r 初めに Hi l b e r t空間ありき」で出発する通常の量子論の記述形式が一旦体に染み ついて しま うと,

物性研究•Dec 20, 1997•0 citations

ダイヤモンドSnV中心を用いた電気機械結合によるマイクロ波–光インターフェイス

関口雄平, ナースィル アブドゥル, 黒川穂高 +16 more

近年、超伝導量子ビットに代表される光に直接結合しない量子デバイスを光量子系と接続するため、ダイヤモンド中の色中心をマイクロ波光子と光学光子の量子インターフェイスとして用いる試みが注目されている。マイクロ波光子は熱雑音の影響を強く受けるため、極低温下での動作を前提に、低いポンプ光強度での動作が重要となる。我々は、色中心をオプトメカニカル結晶中に配置する手法を提案し、理論計算により低ポンプ動作に向けて有望であることを示した。一方で、ダイヤモンドは圧電性を持たないため、機械モード励起に圧電材料を用いると、プロセスの複雑化や損失増加を招く可能性がある。そこで本研究では、圧電材料を用いずに静電力で機械モードの励起を試みた。実験では、SiN 光導波上のダイヤモンドナノフォトニック構造中の単一SnV中心を用いて、約 1.8 GHz の機械共鳴に対応する光学遷移のサイドバンドを観測した。さらに、2 経路同時のサイドバンド遷移によりマイクロ波と光の位相に依存した干渉が確認され、両者が機械モードを介して結合していることが示唆された。本成果は、ダイヤモンド色中心を用いた低雑音量子トランスデューサ実現に向けた基盤的ステップである。

•Mar 18, 2026•0 citations

非対称型マッハ・ツェンダー干渉計による1.5μm帯単一光子干渉

一矢 竹本, 健太郎 和久井, 真一 広瀬 +9 more

応用物理学関係連合講演会講演予稿集•Jan 1, 2009•0 citations
は じ めに:光 ファイバ 通信帯域1.5μm帯における量子 もつれ光源の開発は長距離 にわたって量子状 態を伝送できる点で盛 ん に行われている が[1],Rbな どの原子系 との量子相関操作[2]の 点からは,800nm帯 における量子 もつれ光の開発 も重要な研究である。連続 量の量子 もつれ光 の生成 に必要なスクイーズ ド光を発生させる手法は結晶のx(2)に よるもの とフ ァイバのx(3)に よるものが ある。閾値以下に制 限 されるx(2)の も の に比べて,x(3)では短いパルス光やコア径が細い ファイバ を用いて大きなSPMやXPMを 起こ して もSVが 得 られるため,忠 実度の点では 有効 と考え る。 1.5μm帯 は異常分散領域な ので ファイバ 内で ソリ トン伝搬 しパ ルスの形 状は保たれ るが,800nm帯 は正常分散領域な のでパルスの伝 搬とと もにパルス 幅が伸 びて しま う。 このた め効果的な非線形 効果が得 られな いよ うに思われ る。 またx(3)の手法 において誘導 ラマン散乱はス クイーズ ド量 を下 げる原 因と して 知 られて いるが,伝搬距離 を短 くする ことで誘 導ラマ ン散乱 による悪影響は抑 え られ,
1.年 通信理論は,1 9 4 8 年頃の S h a n n o n[ 2 2 ]の研究に端 を発 し,その後 K o l m o g o r o v [ 1 0 ]等により測度論的に定式化され .数学的体系として完成されている.この通信理論は,通信の対象 とな る力学系が可換な構造をもつもので可換力学系の通信理論で ある.ところで .今日非常に注 目を集めているレーザ ーは,非可換な構造 をもつ量 子力学をベースと しているので レーザ ー等の光を人力源 とす る光通信紘,可換な通信 理論では完全 に記述することはで きない.従 って ,数理的興味と同様 に,今 までの 可換力学系の通信理論に代わ って .新たな理論 ( 童子通信理論)の構成が必要 とな っ てきた.非可換力学系における通信理論を数学的に厳密に構成 しようとす る試みは すでに様 々な人 々によって種 々な観点か ら研究 され ている.そのひとつの課題がエ ン トロピー理論の数学的定式化である.この小論文は,今 日までに得 られている結 果の一部 を報告す るこ年にある・ 特に .( 1 )可損系のエン トロピー理論 との比較で 非可換系のエン トロピー理論 を復習 し,( 2 )光通信過程の数学的定式化を考
電気自動車の航続距離延長に向けて、蓄電池と電動機を結ぶバスバー電流を高精度に検出する代替技術が望まれている。先行研究ではダイヤモンド光検出NV量子センサの導入により電流検出感度を0.01A /Hz0.5に向上させ、かつ高いダイナミックレンジ動作によって航続距離の延長効果を示唆する成果が得られている[1]。一方で、更なる小型化やエレクトロニクスとの親和性のためにはダイヤモンドNVの量子状態を電気的に検出できることが望ましい。そこで、読み取り段階を電気的手法に代替した新たな光電流検出磁気共鳴法[2](PDMR法)に着目し、同手法を用いた直流電流検出を試みた。 実証実験では、電子線照射によりNVアンサンブルを形成したHPHTダイヤモンド基板上に櫛歯型検出電極を形成したデバイスを使用した。デバイスは検出対象となるバスバーに近接させた。永久磁石により基板鉛直方向に外部静磁場を印加したうえで532 nm波長レーザーとマイクロ波を照射し、電極間光電流はトランスインピーダンスアンプを介してロックイン検出した。レーザー照射パルスについてはAC磁場センシングにおいて高感度化効果をもたらした2段階強度化による最適化[3]を施した。周波数変調(FM)によるFM-PDMR信号のマイクロ波周波数依存性の波形は外部静磁場に重畳されるバスバー電流によるアンペール磁場により平行移動し、共鳴周波数ではFM-PDMR信号がバスバー電流に応じて鋭敏に変化する。バスバー電流に対する信号変化の係数を決定したうえで、FM-PDMR信号の標準偏差の測定時間依存性を評価した。その結果、本測定系の直流電流検出感度は0.22 A/Hz0.5と(図1)、ODMR法による先行技術での感度[1]まで1桁半に迫る検出感度が見積もられた。
岡村 隆 I 東工大理 物理 平成 8年 4月 3 0日 1 I n t r o d u c t i o n 量子論を普遍的な理論と考える立場では、古典論はある条件の下で、そ こか ら導かれるべき近似 理論である。さらにこの立場では、宇宙でさえも量子論に従うと考え られ るが、実際に我々が観測す る宇宙は非常に良い精度で古典論に従 っている。 この " 量子宇宙からの古典的宇宙の出現"など、古典化の問題を説明す るためには、非ユニタリー 発展が必要であるが、宇宙の場合、それは自然に導入 される。 なぜな ら、我 々の観測できる範囲は、 全宇宙の一部であ り、それ以外は環境 ( 熟浴)として働 くか らである。( このことは、古典化の閉篭 に限 らず、実際に我々が観測する事象を記述す るためにも、観測可能な宇宙を開いた系 として記述 し、その縮約 された d yn a mi c sを理解す ることが重要であることを意味す る。 ) " E n v i r o n me n t I n d u c e dS u p e r s e l e c t i o nRu l e s "川 のパラダイムに従 って、t o ymo d e l を通 して宇 宙の古典化を議論する仕事が数々なされてお り、一応の成功が収め られているが、い くつかの問題点 が残 されている.その一つに、pe r f e c t d e c o h e r e n c eの問題がある日 2 , 3 , 4 1これは、環境系が無限自 由度であることか ら、d e n s i t yma t r i xの非対角項が完全に 0となる結果 ( 無限横の発散)を与える もので、これにより、対応す る Wi g n e r関数が p e a kを持てな くな り、古典化の条件の 1 つである、 c l a 缶i c a l c o r r e l a t i o nが満たせな くなるという問題である。 通例は、適当に c u t o f fを導入 して この困難を避 けるが、結果 ( 宇宙が古典化されているか否か) が、この c u t o f Hこ 強 く依存 してしまう。【 2 , 5 , 6 】 またこの発散は通例の繰 り込み処方では取 り除けな いことが知 られている。【 4 】 p er ぬ : td e c o h e r e n c eの閉篭以外に、環境変数の選択の自由度による r e d u c e dd e n si t yma t r i xの 任意性の問題があるol 7 】 例えば、s c a la rf i e l d◎ による、s c a lef a c t o ra ( 宇宙の大きさを表す変数) の d e c o h e r e n c eを議論する際、環境変数 として 中 や α 中 など、様 々な ものを用いることができ、そ れに応 じて aの r e d u c e dd e n s i t yma t r i xは異なるものとなるが、 どの選択が 自然なのだろうか ?一 Pmg ・ Tb e o r ・ Pb y s ・9 5 ( 1 9 9 6 ) , 5 6 5 I Bma i l : o k a mu r a @t h ・ p h y s ・ t i t e c h ・ a c ・ J p
a ne o u sC o l l a p s e o f S u p e r 野mm e t r yi nT h e r m a lS t a t e s -熱力学的相 と対称性,オーダー ・ パラメーター,中心分解を巡って-小嶋 泉 ( 京都大学数理解析研究所) 要 旨 量子場理論 ・ 量子統計力学を代数的に定式化する立場から,最初に以下のような基本的間顔 を考察する。 1 ) 量子物理学の基本概念 とその定式化 : 最初からH i l b e r t空間を持込むのではなく, 「 q -数」 としての物理量を主軸に考える Di r a c本来の立場に立返って,時間発展,状態,状態ベ ク ト ル等の概念を記述する一般的手法について。 2 ) 熱力学的相の取扱いにおける熱力学的極限の問題 : 「 熱力学的相」を確定し 「 相転移」を c l e a r c u tに扱 うのに不可欠な熱力学的極限の取扱いと,その状況での熱平衡の定式化。 3 ) 熱力学的極限において,相がオーダーパラメータ-c e n t r eによって一般的に特徴づけら れること,および,超選択則-中心分解の概念。純粋相 ・ 混合相 とクラスター性 との関係 等について。 4 ) 相 と対称性の自発的破れの概念との関係について。 上の議論の応用 として,B 0 0e/ F e r mi 超選択則が任意の空間並進不変状態で成立つこと, B o s e場とF e r mi 場を相互に入替える 「 超対称性変換」が,真空 T=O o Kを除く任意の空間並進 不変状態において,従来知られていなかったタイプの強い自発的破れ ( -s p o n t a n e ous c o l l a pe ) を常に被 り,真空状況以外で超対称性変換を生成するs u p e r dh町 g 缶 は存在しない,とい う命題 を講義の時に証明する。 1 量子論の代数的定式化 有限 自由度 v s .無限 自由度 : ユニタ リー非 同値表現の存在 有限 自由度系 と無限 自由度系の本質的な違いは,( コンパ ク ト 多様体上の量子系は別 として,逮 常の)有限 自由度量子系を記述す る物理量の代数が既約表現を本質的にただ 1つ しか持たないのに 対 して,無限系は互 いにユニタ リー非同値な無数の表現 を持つ, とい うところにある。 前者 にお ける表現の一意性 ( S t o n e -Y o nNe u ma n nの定理)が,周知 の r Di r a c変換理論」 ( i .e .正準変数 の取 り方の違いはすべてユニタ リー変換に帰着 され る)の数学的基礎 をなす。 後者 ( ユニタ リー非同値表現の存在)は,単に数学的 レベルの問題 ではな く,異なる表現を区別 す るパラメー タが 「 オーダーパ ラメータ」として物理的な意義を持つ0e .g .強敵 性体の磁化の方向。 ⇒ r Di r a c変換理論」 の破綻r 初 めに Hi l b e r t空間あ りき」の破綻 廿 では ど うす るか ?⇒ 「 初 めに q -n u mb e r sあ りき」-代数的定式化 [ 実は,これ こそが Di r a cの 元々の立場だった !]: 表現に依 らない 「 物理量そのもの」のなす ( 抽象)代数 をそれ 自体で考 える。 1 . 1 「 初めに a l g e b r a sありき」 通常の量子力学の教科書では,状態ベク ト ル ( b r aあるいは k e t )の全体か ら成 る ( 複素) Hi l b e r t 空間か ら話 を始めるのが,標準的なスタイルである [ r 初めに Hi l b e r t空間あ りき」 ] 。物理系を記 述す る力学変数は, この ヒルベル ト空間上に作用す る線型演算子 として定義 され る。 講義 ノー ト これに対 して Di r a cの教科書では, ミクロ量子系を記述する力学変数 を,古典的な可換量 とし ての " C -n u mb e r "から区別 された,非可換な " q -n u m b e r "として抽象的に設定 し,特定の表示に依 ることなく s y mb o h cな取扱いによって,量子論の理論構造を明快に説明 した。 r 特定の表示によ らない」S y m b o l i cme t h o dとは," q -n u m b e r ' 'としての力学変数を,それ らの間に成 り立っ相互関 係だけに着 目して取 り扱い,具体的にどのような演算子を用いて数学的に事き下すかは一切問わな い,とい うこと。 ただし実際問題における物理量の r 期待値」の計算には, r 行列要素」が必要。その目的に S c h r 舶hg e r 表示の持つ具体性が必要 となるが,抽象的な見方は,こうい う具体的表示 とどう結びつ くのか?両 者のギャップを埋めて,抽象的な " s y mb o h cme t h o d "と量子力学の具体的取扱い との間の橋渡 しを したのは,同じDi r a cの r 変換理論」であり,それによって q -n u mb e r "のさまざまな表示がすべ て,ユニタリー変換によって相互に結ばれる。その数学的根拠は,正準交換関係 ( CC R)挿, P ]r a cの s y mb o h cme t h o dがその本来の役割を果たすべき場所は, r 変換理論」 が使 えない無 限自由度系だったのである。ここでは, r 初めにⅡi l b e r t 空間ありき」ではなく, r 初めに " q -n u m b e r ' ' の代数あ りき」で出発 しなければならない。こうして,ミクロ量子系を特徴づけ,その系の振舞を 記述する基本概念は,非可換な掛算規則に従 う力学変数 としての q : n u mb e r "とそれ らが作る代数 構造だとい うことになった。 1 .2 状態-期待値汎関数と GNS構成法 S e g a l, Ha a g ,荒木,Ka s t l e r 等によって 1 9 5 0 -6 0 年代に始められた r 場の量子論の代数的定式化」 あるいは " Al g e b r a icQu a n t u m F i e l dT h e o r y ' '【 3 】は,力学変数の作る ( 抽象的 C ★ -) 代数を基本 概念に採用することにより,期せず して Di r a cの上の考え方に対 して数学的な枠組を与えること となった。これによって,物理学に現れる種々の概念の役割を深くかつ統一的に捉えることが可能 となる。ただ し, r 初めに Hi l b e r t空間ありき」で出発する通常の量子論の記述形式が一旦体に染み ついて しま うと,
近年、超伝導量子ビットに代表される光に直接結合しない量子デバイスを光量子系と接続するため、ダイヤモンド中の色中心をマイクロ波光子と光学光子の量子インターフェイスとして用いる試みが注目されている。マイクロ波光子は熱雑音の影響を強く受けるため、極低温下での動作を前提に、低いポンプ光強度での動作が重要となる。我々は、色中心をオプトメカニカル結晶中に配置する手法を提案し、理論計算により低ポンプ動作に向けて有望であることを示した。一方で、ダイヤモンドは圧電性を持たないため、機械モード励起に圧電材料を用いると、プロセスの複雑化や損失増加を招く可能性がある。そこで本研究では、圧電材料を用いずに静電力で機械モードの励起を試みた。実験では、SiN 光導波上のダイヤモンドナノフォトニック構造中の単一SnV中心を用いて、約 1.8 GHz の機械共鳴に対応する光学遷移のサイドバンドを観測した。さらに、2 経路同時のサイドバンド遷移によりマイクロ波と光の位相に依存した干渉が確認され、両者が機械モードを介して結合していることが示唆された。本成果は、ダイヤモンド色中心を用いた低雑音量子トランスデューサ実現に向けた基盤的ステップである。