量子畳みこみニューラルネットワークのチャネル注意機構の提案
Gekko Budiutama, 大門 俊介, 西 紘史, 金子隆威, Tomi Ohtsuki, 松下雄一郎
Abstract
量子コンピュータ上での機械学習アルゴリズムとして、量子畳み込みニューラルネット ワーク(QCNNs)が提案された[1]。他の量子ニューラルネットワークと比較して、QCNNs は勾配消失問題に耐性を示し、画像認識から量子相の認識まで成功を収めた[2]。しかし、 古典コンピュータで解決不可能な課題に対して、量子コンピュータ上で QCNNs を活用す るために QCNNs の性能向上とコストの削減が求められる。 この課題を解決するために、本研究では QCNNs 向けのチャネル注意機構を提案する[3]。 チャネル注意機構では従来のモデルで破棄される量子ビットの測定により確率分布のチ ャネルを定義し、各チャネルに重みパラメーターを割り当てる(図 a)。チャネル注意機 構を導入した QCNNs の性能を評価するために、基底状態での量子相を予測する量子相認 識タスクにおいて、従来の QCNNs と比較した。 従来の QCNN に比べて、チャネル注意機構を導入することにより QCNN の出力が理想 的な解に近づいた(図 b)。チャネル注意機構を導入した QCNN は少ないエポック数で 訓練することができ、QCNN の学習コストの抑制につながった。また、チャネル注意機構 を導入した QCNN は量子・古典機械学習としてみなすことができ、従来のハイブリッド 手法であるQCNN-feedforward Neural Networkとの比較を行った。その結果、チャネル注 意機構は少ないパラメーター数で従来のハイブリッド手法よりも高精度で量子相を認識 することができた。提案したチャネル注 意機構は QCNNs の実用性を高め、より 複雑な問題の解決に重要である。