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© 2026 Aqora Quantum S.A.S.

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磁場・温度のマルチモーダル計測可能な高感度ダイヤモンド量子磁力計

小室幹太, 貝沼雄太, 幹史 伏見, Naota Sekiguchi, 眞榮 力, 宮川仁, 谷口尚, 寺地 徳之, 阿部 浩之, 忍 小野田, 丈志 大島, 波多野睦子, 岩﨑 孝之, Masaki Sekino

Published Mar 17, 2026• 0 citations
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Abstract

ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心は,広い ダイナミックレンジを有し,かつ室温下で高感度 な磁場計測が可能なダイヤモンド量子磁力計 (DQM)として脳図計測に向けた研究開発が進め られている.我々は DQM による小動物の体性感 覚刺激により誘発される脳磁場の検出を目指して いる.生体計測では生体由来のアー千ファク トを取り除くことは重要な一つの課題であ る.本研究ではダブルレゾナンス法を採用し,温度と磁場を同時計測した.動作確認の ために,DQM 直下に小動物の脳磁場を模倣 できるドライファントムを設置し,約 10 pT 相当の振幅, 10 Hz, 5 周期の正弦波信号を 印可し,0.5 秒間の周期で加算平均した (Fig 1).Fig 2 は DQM で測定した磁場信 号である(35,378 回加算).時刻 0 秒 にて 正弦波信号が観測され,約 10 pT の磁場振 幅を計測できている.我々は複数の光ポ ンピング磁力計を用いた脳磁計測システ ムを開発し,小動物の脳磁場分布取得に 成功した.その結果より DQM で計測が予 想される脳磁場(900 fT)を見積り,SNR=1 での取得を目標に,加算平均後の磁場信 号(時刻-0.1~0 秒)の標準偏差(RMS)を確認した.Fig 3 は加算回数ごとの磁場信号の RMS を示 す.RMS は加算回数の平方根に逆比例して減衰し,830 fT に到達した.小動物の体動や呼吸,刺 激時の温度上昇等の抑制が期待できる.

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ボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温高圧力環境下の量子センシング

大隈 理央, 松本 凌, 忍 小野田 +3 more

ダイヤモンド中の点欠陥である負に帯電した窒素-空孔(NV)中心は、高温や高圧力下においても量子コヒーレンスを保持するため、極限環境下における量子センシングへの展開が期待されるが、高温かつ高圧力環境におけるNVセンシングを実現させた例は未だない。本研究では、ダイヤモンドアンビルセル とボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温・高圧力下での光検出磁気共鳴を実施した。

•Sep 9, 2025•0 citations

超高位置精度の単一色中心形成に向けたレーザー冷却イオン源の開発

穂坂 綱一, 飯澤 正登実, 柏木 啓次 +13 more

ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。

•Mar 28, 2024•0 citations

ダイヤモンド中の鉛-空孔センターにおけるシュタルク効果による波長制御

千田淳貴, 陳溢暘, 宮川仁 +5 more

量子通信は量子もつれを利用した通信手法であり、光子を一つずつ放出する量子 光源が必要となる。ダイヤモンド中の IV 族-空孔センターは、反転対称構造を有 し、高いスペクトル安定性[1]を併せ持つことから、量子光源の有力な候補とされて いる。その中でも鉛-空孔(PbV)センター[2]は、他の IV 族-空孔センターと比較し て 10 K 以上でも限界線幅を維持できる高い光学コヒーレンス性を示す点で注目さ れている[3]。 量子通信の基盤である量子もつれを生成するには、波長、線幅および偏光の一致 した区別不可能な光子を生成することが極めて重要である。本研究では、特に波長 の一致を実現することを目的として、PbV センターに電界を印加することで波長を 能動的に制御可能なシュタルク効果[4,5]に着目した。これまで PbV センターにおけ るシュタルク効果は報告されておらず、本研究では限界線幅に近い線幅を保持した 状態におけるスペクトルチューニングの結果を報告する。

•Nov 14, 2025•0 citations

低温・高圧力下におけるNV−中心のゼロフォノンライン観測

大隈 理央, Misaki Sasaki, 木村詠吉 +9 more

ダイヤモン ド中の点欠陥である負に帯電した窒素一空孔(NV-)中心は、スピン量子数S= 1を持つ量子系であり、基底状態が温度 •圧力 •磁場に応答 して変化する こと から、これ ら物理量の高感度センサと して機能する。近年、高圧力下でも量子センサと して動作する 利点を生かし、 水素化物超伝導体のマイスナー効果観測への応用が報告されている [1]O 常温・常圧ではNV一中心のゼロフォノンライン (ZPL) が約 637nm に現れる。ZPL の位置は温度や圧力に伴ってシフ トするが、高圧力印加時には図 1 に示すよ う に短波 長側へ移動することが知られている [2,3]。これまでに温度変化あるいは圧力変化の一方 の効果を詳細に調べた研究は多いものの、両者を同時に制御した測定は限られている。特 にダイヤモンドアンビルセル (DAC) では、温度変化に伴い試料室圧力が変動するため、 温度 . 圧力を独立に校正しつつ ZPL を計測する こ と は容易ではない。本研究では、SPring-8 BL10XU において放射光 X 線回折 と 分 光測定を同時に実施し、状態方程式に基づく 圧力校正の下で低温 ・ 高圧力環境における ZPL の計測を試みた。図2に10Kに おける各圧力のフォ トルミネッセンス (PL)スペク トルを示す。 圧力は Mg。 の状態方程式 [4]よ り 推定 した。低温において も加 圧に伴いZPL が短波長側にシフ トする。実験の詳細および他の 結果については、講演当日 に報告する。

•Sep 18, 2025•0 citations

照射温度制御によるNVナノダイヤモンドの特性最適化と生体量子センシングへの展開

H Abe, 佐伯 誠一, 神長 輝一 +3 more

窒素空孔中心(NVセンター)を含む蛍光ナノダイヤモンド(FNDs)は、長いスピン緩和時間をはじめとする独自の量子特性を有しており、量子センシングや高感度な生体計測を可能にする。特に、NVセンターを有するナノダイヤモンドは、生体現象によって誘起される磁気・電気信号を検出できる量子バイオセンサとして有望な候補である。このような用途には、高い蛍光強度やスピンコヒーレンスのみならず、高い光検出磁気共鳴(ODMR)コントラスト、コロイド分散性、均一な粒径、および一貫した形態も求められる。 本研究では、高温(HT)照射および室温(RT)照射の2つの照射モードを用いて、電子線照射温度条件がNDsの蛍光強度、ODMRコントラスト、およびNVセンター濃度に与える影響と電子線量との相関を詳細に調査した。平均粒径50 nmのナノダイヤモンドに2 MeVの電子線をHT・RT各条件で照射し、それぞれの後処理を経てFNDsを合成した。HT照射では照射中の欠陥拡散が促進されてNVセンターが直接形成されるため照射後アニーリングが不要であるが、RT照射ではNVセンター形成のために従来の照射後アニーリングが必要である。両条件に同一の熱処理パラメータを適用した後、表面グラファイト層を除去するために空気酸化を施した。フォトルミネッセンス(PL)・電子スピン共鳴(ESR)・ODMR測定により蛍光強度・NV⁻濃度・dipコントラストをそれぞれ評価した結果、HT照射FNDsはRT照射と比べ蛍光強度およびODMRコントラストがともに約10%高いことが明らかとなった。これらの知見は、細胞システムにおける高感度・リアルタイムイメージングに代表される生体量子センシング用途向けの高機能FNDs作製において、HT照射が優位であることを裏付けるものであり、より高性能なFNDs実現に向けた最適照射条件の設計に重要な指針を与える。

•May 27, 2026•0 citations

动态不等臂外差干涉仪的量子噪声最优压缩角判据

Liu-tao ZHU, Pan LI, Ran YANG +1 more

空间引力波探测任务中,干涉仪臂长受轨道动力学影响而动态演化,传统等臂零差模型难以描述外差链路下量子噪声的传递特性。针对空间引力波探测中动态不等臂外差干涉仪导致的激光口噪声与暗口涨落发生非零耦合问题,本文推导了空间引力波探测全频段量子噪声演化模型并得到了最优压缩角自适应调控判据。从含时场算符出发,利用傅里叶变换将时域因果延迟转化为频域相位旋转,导出了频域噪声混合矩阵;结合光力耦合系数描述低频辐射压噪声,推导出了空间引力波探测全频段通用最优压缩角判据。数值仿真表明,在静态相位差达到最大时,传统固定压缩角方案无法抑制混叠噪声,其归一化方差为1.0;本文提出的自适应压缩角方案具有明显的降噪效果,在压缩度 r = 0.5(4.3 dB)和 r = 1.0(8.7 dB)时,可将归一化输出相位噪声方差分别压低至 0.9046 和 0.7483。利用此判据动态调整压缩方向,可在空间引力波探测全频段内提高量子噪声抑制水平,为空间引力波探测器在动态不等臂环境下的量子噪声抑制提供理论参考。

Chinese Optics•Jan 1, 2026•0 citations
ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心は,広い ダイナミックレンジを有し,かつ室温下で高感度 な磁場計測が可能なダイヤモンド量子磁力計 (DQM)として脳図計測に向けた研究開発が進め られている.我々は DQM による小動物の体性感 覚刺激により誘発される脳磁場の検出を目指して いる.生体計測では生体由来のアー千ファク トを取り除くことは重要な一つの課題であ る.本研究ではダブルレゾナンス法を採用し,温度と磁場を同時計測した.動作確認の ために,DQM 直下に小動物の脳磁場を模倣 できるドライファントムを設置し,約 10 pT 相当の振幅, 10 Hz, 5 周期の正弦波信号を 印可し,0.5 秒間の周期で加算平均した (Fig 1).Fig 2 は DQM で測定した磁場信 号である(35,378 回加算).時刻 0 秒 にて 正弦波信号が観測され,約 10 pT の磁場振 幅を計測できている.我々は複数の光ポ ンピング磁力計を用いた脳磁計測システ ムを開発し,小動物の脳磁場分布取得に 成功した.その結果より DQM で計測が予 想される脳磁場(900 fT)を見積り,SNR=1 での取得を目標に,加算平均後の磁場信 号(時刻-0.1~0 秒)の標準偏差(RMS)を確認した.Fig 3 は加算回数ごとの磁場信号の RMS を示 す.RMS は加算回数の平方根に逆比例して減衰し,830 fT に到達した.小動物の体動や呼吸,刺 激時の温度上昇等の抑制が期待できる.
ダイヤモンド中の点欠陥である負に帯電した窒素-空孔(NV)中心は、高温や高圧力下においても量子コヒーレンスを保持するため、極限環境下における量子センシングへの展開が期待されるが、高温かつ高圧力環境におけるNVセンシングを実現させた例は未だない。本研究では、ダイヤモンドアンビルセル とボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温・高圧力下での光検出磁気共鳴を実施した。
ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。
量子通信は量子もつれを利用した通信手法であり、光子を一つずつ放出する量子 光源が必要となる。ダイヤモンド中の IV 族-空孔センターは、反転対称構造を有 し、高いスペクトル安定性[1]を併せ持つことから、量子光源の有力な候補とされて いる。その中でも鉛-空孔(PbV)センター[2]は、他の IV 族-空孔センターと比較し て 10 K 以上でも限界線幅を維持できる高い光学コヒーレンス性を示す点で注目さ れている[3]。 量子通信の基盤である量子もつれを生成するには、波長、線幅および偏光の一致 した区別不可能な光子を生成することが極めて重要である。本研究では、特に波長 の一致を実現することを目的として、PbV センターに電界を印加することで波長を 能動的に制御可能なシュタルク効果[4,5]に着目した。これまで PbV センターにおけ るシュタルク効果は報告されておらず、本研究では限界線幅に近い線幅を保持した 状態におけるスペクトルチューニングの結果を報告する。
ダイヤモン ド中の点欠陥である負に帯電した窒素一空孔(NV-)中心は、スピン量子数S= 1を持つ量子系であり、基底状態が温度 •圧力 •磁場に応答 して変化する こと から、これ ら物理量の高感度センサと して機能する。近年、高圧力下でも量子センサと して動作する 利点を生かし、 水素化物超伝導体のマイスナー効果観測への応用が報告されている [1]O 常温・常圧ではNV一中心のゼロフォノンライン (ZPL) が約 637nm に現れる。ZPL の位置は温度や圧力に伴ってシフ トするが、高圧力印加時には図 1 に示すよ う に短波 長側へ移動することが知られている [2,3]。これまでに温度変化あるいは圧力変化の一方 の効果を詳細に調べた研究は多いものの、両者を同時に制御した測定は限られている。特 にダイヤモンドアンビルセル (DAC) では、温度変化に伴い試料室圧力が変動するため、 温度 . 圧力を独立に校正しつつ ZPL を計測する こ と は容易ではない。本研究では、SPring-8 BL10XU において放射光 X 線回折 と 分 光測定を同時に実施し、状態方程式に基づく 圧力校正の下で低温 ・ 高圧力環境における ZPL の計測を試みた。図2に10Kに おける各圧力のフォ トルミネッセンス (PL)スペク トルを示す。 圧力は Mg。 の状態方程式 [4]よ り 推定 した。低温において も加 圧に伴いZPL が短波長側にシフ トする。実験の詳細および他の 結果については、講演当日 に報告する。
窒素空孔中心(NVセンター)を含む蛍光ナノダイヤモンド(FNDs)は、長いスピン緩和時間をはじめとする独自の量子特性を有しており、量子センシングや高感度な生体計測を可能にする。特に、NVセンターを有するナノダイヤモンドは、生体現象によって誘起される磁気・電気信号を検出できる量子バイオセンサとして有望な候補である。このような用途には、高い蛍光強度やスピンコヒーレンスのみならず、高い光検出磁気共鳴(ODMR)コントラスト、コロイド分散性、均一な粒径、および一貫した形態も求められる。 本研究では、高温(HT)照射および室温(RT)照射の2つの照射モードを用いて、電子線照射温度条件がNDsの蛍光強度、ODMRコントラスト、およびNVセンター濃度に与える影響と電子線量との相関を詳細に調査した。平均粒径50 nmのナノダイヤモンドに2 MeVの電子線をHT・RT各条件で照射し、それぞれの後処理を経てFNDsを合成した。HT照射では照射中の欠陥拡散が促進されてNVセンターが直接形成されるため照射後アニーリングが不要であるが、RT照射ではNVセンター形成のために従来の照射後アニーリングが必要である。両条件に同一の熱処理パラメータを適用した後、表面グラファイト層を除去するために空気酸化を施した。フォトルミネッセンス(PL)・電子スピン共鳴(ESR)・ODMR測定により蛍光強度・NV⁻濃度・dipコントラストをそれぞれ評価した結果、HT照射FNDsはRT照射と比べ蛍光強度およびODMRコントラストがともに約10%高いことが明らかとなった。これらの知見は、細胞システムにおける高感度・リアルタイムイメージングに代表される生体量子センシング用途向けの高機能FNDs作製において、HT照射が優位であることを裏付けるものであり、より高性能なFNDs実現に向けた最適照射条件の設計に重要な指針を与える。
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