Challenges
Datasets
Workspaces
Papers
Discussions
Leaderboard
Log inSign up
Challenges
Datasets
Workspaces
Papers
Discussions
Leaderboard
Blog
Job Board
Q3AS

© 2026 Aqora Quantum S.A.S.

TermsPrivacyLegal Notice

超高位置精度の単一色中心形成に向けたレーザー冷却イオン源の開発

穂坂 綱一, 飯澤 正登実, 柏木 啓次, 百合 庸介, 細谷 青児, 宮脇 信正, 山縣 諒平, 石井 保行, 島田 紘行, 佐藤 隆博, 齋藤 勇一, 小野田 忍, 鳴海 一雅, 室尾 健人, 伊藤清一, 岡本宏己

Published Mar 28, 2024• 0 citations
OpenAlex

Abstract

ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。

Related papers

高精度単一NVセンター形成に向けたレーザー冷却イオン源の開発

穂坂 綱一

ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、量子ビットや量子中継機、量子センサーとして近年注目を集めている。NV中心は窒素原子イオンのダイヤモンド基板への注入により形成される。ポスターでは、100nmオーダーの光共振器の最適な位置、深さに単一NV中心を形成するために、現在QST高崎研で開発している、単一のレーザ―冷却イオンをトラップから引き出しダイヤモンド基板へ注入する装置の現状について紹介する。

•Jun 12, 2026•0 citations

分子イオン注入によって形成した NV センター対の量子もつれ状態生成

木村 晃介, 小野田 忍, Wataru Kada +6 more

ダイヤモンド中のNVセンターは、高感度・高分解能な量子センサへの応用が期待されている。双極子結合したNVセンター対に量子もつれ状態を生成させてセンシングに応用できれば、さらなる高感度測定が実現できる。我々は、NVセンター対を効率的に形成する分子イオン注入法の開発を行ってきた。本発表では、分子イオン注入によって形成したNVセンター対に量子もつれ状態を生成し、その忠実度がどの程度あるか議論する。

•Sep 21, 2023•0 citations

双極子スピン系の長距離相互作用と相転移:周期境界条件なしの場合

米谷 佳晃

長距離相互作用系のシミュレーションで有限距離のカットオフ計算を行うと、様々なア ーティファクトが生じることが知られている。特に問題となるは、カットオフ距離を長くしても計算結果が改善されず、逆に悪化することである。例えば、水の分子動力学シミュレーションでは、層状の配向構造へ転移することが知られている。同様の現象は、双極子液体や双極子スピン系でも確認されてきた。しかし、現象の起源については分かっていないことが多い。我々は、層状構造が純粋にカットオフによって生じる安定構造と考えてきた。一方、van der SpoelとMaaren は、カットオフだけでなく周期境界条件を適用したことで、層状構造が生じるという見解を示していた。本研究では、このような見解の不一致を検証するために、周期境界条件をつけずにカッ トオフ計算を行い、層状構造が形成されるかどうかを調べた。

•Sep 19, 2024•0 citations

ボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温高圧力環境下の量子センシング

大隈 理央, 松本 凌, 忍 小野田 +3 more

ダイヤモンド中の点欠陥である負に帯電した窒素-空孔(NV)中心は、高温や高圧力下においても量子コヒーレンスを保持するため、極限環境下における量子センシングへの展開が期待されるが、高温かつ高圧力環境におけるNVセンシングを実現させた例は未だない。本研究では、ダイヤモンドアンビルセル とボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温・高圧力下での光検出磁気共鳴を実施した。

•Sep 9, 2025•0 citations

量子ゆらぎが大きな系での量子ダイナミックスと緩和現象(第44回 物性若手夏の学校(1999年度),講義ノート)

精二 宮下

「 第4 4 回 物性若手夏の学校」 ( 1 9 9 9 年度 ) 量子 ゆ らぎが大 きな系での量子ダ イナ ミックス と緩和現象 東大・ 工・ 物工 宮下精二 最近 、興味 を持たれているナ ノスケール系での動的現象 を紹介 し、それ らを解析する 量子力学 、統計力学的方法 をいろいろ調べ 、それぞれの特徴 を議論する。また、量子ゆ ら ぎが大 きな系での外場-の応答の新 しい特徴 を考察する。 それぞれの解析 における数値計 算の具体的手法 について も触 れる。 1 I m t r o d u c t i o n 具体的な講義 は以下 に述べ る ような内容 を考 えてい る。( 1 ) 非平衡統計力 学の基礎 ,つ ま り線形応答理論や確率過程 について触 れ,量子 ダイナ ミッ クスが重要な役割 をす る現象 に関する統計力学的手法 をの紹介 を行 う。( 2 ) 量子効果がその緩和現象 に顕著 な役割 をす るナ ノスケール分子磁性の実験 の紹介 をす る。( 3 ) 量子ダイナ ミクスの大 きな特徴である非断熱遷移 によっ て生 じる典型的な現象 とその機構の説明 し,上のナ ノスケール分子磁性 に おける現象の説明 を試みる。 ( 4 ) 周期的変動 をす る外場 の もとでの興味深 い現象 として,系の固有振動や外場の高調波 な どではない非 自明な周期 を 持つ振動現象がある。 それをいわゆるF l o q u e t 演算子の固有状態の として 解析 も紹介す る。 2 非平衡統計力学 オンサーガーの相反定理,揺動散逸定理 な ど線形応答理論の一般論 と久保 公式や森公式の導出。その応用 として,最近我 々が行 っている電子 ス ピン 共鳴 ( E S R ) の直接数値解析の方法 【 1 】 を紹介す る。 また,確率過程 につい てはマルコフ過程 の一般論 とWi e n e r 過程 ( wh i t e -g a u s s i a nn o i s e )によるラ ンジェバ ン方程式, さらにそれ とのフォツカープ ランク方程式の関係等 と の説明 をす る。 熟浴 と接 している量子系の運動 を記述する方法 として量子マスター方程 式 ( 資料参照)と量子 ランジェヴァン方程式 ( 文献 [ 3 】 参照)の方法 を紹介す る。 ここでは mi c r oc a v i t yの中で原子系 と相互作用する光子系の非古典状 態の解析 [ 2

物性研究•Nov 20, 1999•0 citations

半導体レーザの周波数雑音特性を用いた物理乱数生成の検討 : 発振周波数狭窄化が物理乱数に及ぼす影響に関する研究 (レーザ・量子エレクトロニクス)

元一 古川, 高大 斎藤, 翔太 酒井 +7 more

IEICE technical report. Speech•Aug 29, 2013•0 citations
ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。
ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、量子ビットや量子中継機、量子センサーとして近年注目を集めている。NV中心は窒素原子イオンのダイヤモンド基板への注入により形成される。ポスターでは、100nmオーダーの光共振器の最適な位置、深さに単一NV中心を形成するために、現在QST高崎研で開発している、単一のレーザ―冷却イオンをトラップから引き出しダイヤモンド基板へ注入する装置の現状について紹介する。
ダイヤモンド中のNVセンターは、高感度・高分解能な量子センサへの応用が期待されている。双極子結合したNVセンター対に量子もつれ状態を生成させてセンシングに応用できれば、さらなる高感度測定が実現できる。我々は、NVセンター対を効率的に形成する分子イオン注入法の開発を行ってきた。本発表では、分子イオン注入によって形成したNVセンター対に量子もつれ状態を生成し、その忠実度がどの程度あるか議論する。
長距離相互作用系のシミュレーションで有限距離のカットオフ計算を行うと、様々なア ーティファクトが生じることが知られている。特に問題となるは、カットオフ距離を長くしても計算結果が改善されず、逆に悪化することである。例えば、水の分子動力学シミュレーションでは、層状の配向構造へ転移することが知られている。同様の現象は、双極子液体や双極子スピン系でも確認されてきた。しかし、現象の起源については分かっていないことが多い。我々は、層状構造が純粋にカットオフによって生じる安定構造と考えてきた。一方、van der SpoelとMaaren は、カットオフだけでなく周期境界条件を適用したことで、層状構造が生じるという見解を示していた。本研究では、このような見解の不一致を検証するために、周期境界条件をつけずにカッ トオフ計算を行い、層状構造が形成されるかどうかを調べた。
ダイヤモンド中の点欠陥である負に帯電した窒素-空孔(NV)中心は、高温や高圧力下においても量子コヒーレンスを保持するため、極限環境下における量子センシングへの展開が期待されるが、高温かつ高圧力環境におけるNVセンシングを実現させた例は未だない。本研究では、ダイヤモンドアンビルセル とボロンドープダイヤモンド回路を用いた高温・高圧力下での光検出磁気共鳴を実施した。
「 第4 4 回 物性若手夏の学校」 ( 1 9 9 9 年度 ) 量子 ゆ らぎが大 きな系での量子ダ イナ ミックス と緩和現象 東大・ 工・ 物工 宮下精二 最近 、興味 を持たれているナ ノスケール系での動的現象 を紹介 し、それ らを解析する 量子力学 、統計力学的方法 をいろいろ調べ 、それぞれの特徴 を議論する。また、量子ゆ ら ぎが大 きな系での外場-の応答の新 しい特徴 を考察する。 それぞれの解析 における数値計 算の具体的手法 について も触 れる。 1 I m t r o d u c t i o n 具体的な講義 は以下 に述べ る ような内容 を考 えてい る。( 1 ) 非平衡統計力 学の基礎 ,つ ま り線形応答理論や確率過程 について触 れ,量子 ダイナ ミッ クスが重要な役割 をす る現象 に関する統計力学的手法 をの紹介 を行 う。( 2 ) 量子効果がその緩和現象 に顕著 な役割 をす るナ ノスケール分子磁性の実験 の紹介 をす る。( 3 ) 量子ダイナ ミクスの大 きな特徴である非断熱遷移 によっ て生 じる典型的な現象 とその機構の説明 し,上のナ ノスケール分子磁性 に おける現象の説明 を試みる。 ( 4 ) 周期的変動 をす る外場 の もとでの興味深 い現象 として,系の固有振動や外場の高調波 な どではない非 自明な周期 を 持つ振動現象がある。 それをいわゆるF l o q u e t 演算子の固有状態の として 解析 も紹介す る。 2 非平衡統計力学 オンサーガーの相反定理,揺動散逸定理 な ど線形応答理論の一般論 と久保 公式や森公式の導出。その応用 として,最近我 々が行 っている電子 ス ピン 共鳴 ( E S R ) の直接数値解析の方法 【 1 】 を紹介す る。 また,確率過程 につい てはマルコフ過程 の一般論 とWi e n e r 過程 ( wh i t e -g a u s s i a nn o i s e )によるラ ンジェバ ン方程式, さらにそれ とのフォツカープ ランク方程式の関係等 と の説明 をす る。 熟浴 と接 している量子系の運動 を記述する方法 として量子マスター方程 式 ( 資料参照)と量子 ランジェヴァン方程式 ( 文献 [ 3 】 参照)の方法 を紹介す る。 ここでは mi c r oc a v i t yの中で原子系 と相互作用する光子系の非古典状 態の解析 [ 2