Challenges
Datasets
Workspaces
Papers
Discussions
Leaderboard
Log inSign up
Challenges
Datasets
Workspaces
Papers
Discussions
Leaderboard
Blog
Job Board
Q3AS

© 2026 Aqora Quantum S.A.S.

TermsPrivacyLegal Notice

分子イオン注入によって形成した NV センター対の量子もつれ状態生成

木村 晃介, 小野田 忍, Wataru Kada, 寺地 徳之, Junichi Isoya, 馬場 智也, 後藤 政哉, 花泉 修, 大島 武

Published Sep 21, 2023• 0 citations
OpenAlex

Abstract

ダイヤモンド中のNVセンターは、高感度・高分解能な量子センサへの応用が期待されている。双極子結合したNVセンター対に量子もつれ状態を生成させてセンシングに応用できれば、さらなる高感度測定が実現できる。我々は、NVセンター対を効率的に形成する分子イオン注入法の開発を行ってきた。本発表では、分子イオン注入によって形成したNVセンター対に量子もつれ状態を生成し、その忠実度がどの程度あるか議論する。

Related papers

超高位置精度の単一色中心形成に向けたレーザー冷却イオン源の開発

穂坂 綱一, 飯澤 正登実, 柏木 啓次 +13 more

ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。

•Mar 28, 2024•0 citations

環境ノイズに強い高感度固体量子センサー

雄太 増山, Masuyama Yuta

ダイヤモンド量子センサーの感度は、NVセンターの数が増えるほど向上する。そのため、高いセンサー感度を実現するためには、多数のNVセンターが必要となる。我々は、強く効果的なマイクロ波照射法や光励起法の開発により、多数のNVセンターを含む大きな体積のセンサーの制御や読み出しの効率を大幅に改善し、高感度なダイヤモンド量子センサーを開発することに成功した 。

•Dec 8, 2021•0 citations

スピン位相緩和がもつれNV対量子センサの感度に与える影響

木村 晃介, 小野田 忍, 大門 俊介 +8 more

量子もつれ状態を用いたセンシングは、標準量子限界(SQL)を超えた感度を実現できる可能性を持つ。我々は、ダイヤモンド中の窒素・空孔センター間のもつれ状態によるセンシングを目指している。しかしながら、もつれ状態は位相緩和の影響を受けやすく、実際の測定環境においてSQLを超えることができるか否かは明らかでない。本研究では、静磁場揺らぎと局所磁場の熱揺らぎについて考慮し、位相緩和が感度に与える影響について議論する。

•Sep 19, 2024•0 citations

双極子スピン系の長距離相互作用と相転移:周期境界条件なしの場合

米谷 佳晃

長距離相互作用系のシミュレーションで有限距離のカットオフ計算を行うと、様々なア ーティファクトが生じることが知られている。特に問題となるは、カットオフ距離を長くしても計算結果が改善されず、逆に悪化することである。例えば、水の分子動力学シミュレーションでは、層状の配向構造へ転移することが知られている。同様の現象は、双極子液体や双極子スピン系でも確認されてきた。しかし、現象の起源については分かっていないことが多い。我々は、層状構造が純粋にカットオフによって生じる安定構造と考えてきた。一方、van der SpoelとMaaren は、カットオフだけでなく周期境界条件を適用したことで、層状構造が生じるという見解を示していた。本研究では、このような見解の不一致を検証するために、周期境界条件をつけずにカッ トオフ計算を行い、層状構造が形成されるかどうかを調べた。

•Sep 19, 2024•0 citations

量子もつれNVセンターを用いた量子磁場センシングへの取り組み

木村 晃介, 小野田 忍, Wataru Kada +6 more

有機化合物イオン注入によって形成されたNVセンター対の量子もつれ状態生成と、量子もつれを用いた磁場センシングについて報告する。共鳴周波数の異なるNVセンター対を用いて、量子もつれ状態を生成し、その忠実度を評価した。忠実度の評価では、考案したパルスシーケンスを用いて量子トモグラフィを測定した。忠実度は0.76と計算され、もつれ状態の生成が確認できた。

•Dec 14, 2023•0 citations

電子線照射生成 NV センターによる ダイヤモンド光学フォノン場強度の増幅

Takuto Ichikawa, 蔭浦 泰資, 忍 小野田 +1 more

ダイヤモンド中の窒素空孔(NV)センターは、大きな(約 5.5 eV)バンドギャップ 内の深い位置に安定したスピン準位を有しており、準位の読出しによる量子センサ や量子ビットへの応用が期待されている材料である。量子センサに関しては、原理 的には、準位が電場、磁場、温度場、歪場によってシフトすることに基づいており、 外場との相互作用の形式について基礎物理を理解することは重要である。歪場との 相互作用については、従来は機械的共振器などを使用して実施されており、量子系 操作の自由度拡張による量子センシングや量子情報科学への貢献が期待されている。 一方で、我々は、高強度光電場による非線形光学効果を介したコヒーレントな光学 フォノン場(周波数~40 THz)により生じる過渡的な歪場(緩和時定数~7 ps)に注目し、 これまでに NV センターを起源とする非線形分極の寄与によるダイヤモンド中の光 学フォノン場の増強について報告している。[1]本研究では、その増強効果の詳細の 解明を目指して、電子線照射により生成された NV センターを含むダイヤモンドに ついて光学フォノンを計測した結果について報告する。

•Nov 12, 2025•0 citations
ダイヤモンド中のNVセンターは、高感度・高分解能な量子センサへの応用が期待されている。双極子結合したNVセンター対に量子もつれ状態を生成させてセンシングに応用できれば、さらなる高感度測定が実現できる。我々は、NVセンター対を効率的に形成する分子イオン注入法の開発を行ってきた。本発表では、分子イオン注入によって形成したNVセンター対に量子もつれ状態を生成し、その忠実度がどの程度あるか議論する。
ダイヤモンドなどの規則的な結晶格子中で、あるべき原子がない点欠陥(空孔: Vacancy; V)や、不純物原子での置換は、本来なら透明な結晶を着色させる要因になることから色中心とも呼ばれる。特にダイヤモンド中で、空孔(V)と窒素原子(N)が結合した複合欠陥であるNV中心は、単一欠陥での繰り返し計測が可能であり、常温、大気圧下で動作可能な、量子ビットや量子中継器、量子センサー素子として近年、注目を集めている。 NV中心生成法の一つにイオン注入がある。ダイヤモンド基板に数keV以上の窒素原子イオンを注入し熱処理を行うと、高エネルギーイオン注入で生成する多くの点欠陥(V)と、注入した窒素原子(N)が結合し、ビームサイズの領域内にNV中心が確率的に生成される。量子ビットや量子中継器等の量子性を利用した応用では、想定外の相互作用はコヒーレンスを劣化させるため、目的の領域内に単一の色中心のみが存在していることが望ましい。ビームサイズはマスク等で限定し、単純にイオン数を減らす確率的なイオン注入では、2イオンの同時注入が無いほどイオンを減らすと、大半が0イオンとなる。我々は、高い位置精度で単一色中心を決定論的に生成する方法として、イオントラップを利用したレーザー冷却イオン源を開発している。この方法では、単一イオンのみをイオントラップから射出し、100%注入する。また、mKレベルまでレーザー冷却したイオンを適切なレンズで収束させ、数nmの位置精度で注入する。 量子中継器の実現に向け、100nmオーダーの作り込んだダイヤモンド構造体に100nmの深さでの単一NV中心を配置するための、レーザ―冷却イオン源を開発している。レーザ―冷却によりトラップ中で静止させ形成するクーロン結晶から単一イオンを引き出し、+50kVの静電場により加速し、ダイヤモンド基板に注入する。1価のN+イオンの注入では50keVで、2価のN2+イオンでは100keVで注入される。 開発中のレーザー冷却イオン源の概要を図1(a)に示す。様々なイオンを冷却・注入するため、冷却が容易なCa+イオンを冷媒としてレーザー冷却する。外部イオン源で生成したN2+イオンをイオントラップに導入し、レーザー冷却Ca+イオンと共存させることで、直接はレーザー冷却されないN2+イオンもイオン間の相互作用により1mK程度まで冷却される(共同冷却)。+50kVに昇圧したトラップから射出されたN2+イオンは、静電レンズにより、加速・収束されながら、接地されたダイヤモンド基板に数十nmの位置精度で注入され、100nmの深さで停止する。イオン注入で生成した点欠陥(V)と、単一窒素原子(N)をレーザー加熱で熱処理し、形成した単一NV中心を共焦点顕微鏡で、その場観察する。NV中心が観察されない場合には、観測されるまで、点欠陥(V)を追加する。 最近、立ち上げ中のレーザー冷却イオン源実機で、Ca+のレーザ―冷却によるクーロン結晶の形成に成功した。
ダイヤモンド量子センサーの感度は、NVセンターの数が増えるほど向上する。そのため、高いセンサー感度を実現するためには、多数のNVセンターが必要となる。我々は、強く効果的なマイクロ波照射法や光励起法の開発により、多数のNVセンターを含む大きな体積のセンサーの制御や読み出しの効率を大幅に改善し、高感度なダイヤモンド量子センサーを開発することに成功した 。
量子もつれ状態を用いたセンシングは、標準量子限界(SQL)を超えた感度を実現できる可能性を持つ。我々は、ダイヤモンド中の窒素・空孔センター間のもつれ状態によるセンシングを目指している。しかしながら、もつれ状態は位相緩和の影響を受けやすく、実際の測定環境においてSQLを超えることができるか否かは明らかでない。本研究では、静磁場揺らぎと局所磁場の熱揺らぎについて考慮し、位相緩和が感度に与える影響について議論する。
長距離相互作用系のシミュレーションで有限距離のカットオフ計算を行うと、様々なア ーティファクトが生じることが知られている。特に問題となるは、カットオフ距離を長くしても計算結果が改善されず、逆に悪化することである。例えば、水の分子動力学シミュレーションでは、層状の配向構造へ転移することが知られている。同様の現象は、双極子液体や双極子スピン系でも確認されてきた。しかし、現象の起源については分かっていないことが多い。我々は、層状構造が純粋にカットオフによって生じる安定構造と考えてきた。一方、van der SpoelとMaaren は、カットオフだけでなく周期境界条件を適用したことで、層状構造が生じるという見解を示していた。本研究では、このような見解の不一致を検証するために、周期境界条件をつけずにカッ トオフ計算を行い、層状構造が形成されるかどうかを調べた。
有機化合物イオン注入によって形成されたNVセンター対の量子もつれ状態生成と、量子もつれを用いた磁場センシングについて報告する。共鳴周波数の異なるNVセンター対を用いて、量子もつれ状態を生成し、その忠実度を評価した。忠実度の評価では、考案したパルスシーケンスを用いて量子トモグラフィを測定した。忠実度は0.76と計算され、もつれ状態の生成が確認できた。
ダイヤモンド中の窒素空孔(NV)センターは、大きな(約 5.5 eV)バンドギャップ 内の深い位置に安定したスピン準位を有しており、準位の読出しによる量子センサ や量子ビットへの応用が期待されている材料である。量子センサに関しては、原理 的には、準位が電場、磁場、温度場、歪場によってシフトすることに基づいており、 外場との相互作用の形式について基礎物理を理解することは重要である。歪場との 相互作用については、従来は機械的共振器などを使用して実施されており、量子系 操作の自由度拡張による量子センシングや量子情報科学への貢献が期待されている。 一方で、我々は、高強度光電場による非線形光学効果を介したコヒーレントな光学 フォノン場(周波数~40 THz)により生じる過渡的な歪場(緩和時定数~7 ps)に注目し、 これまでに NV センターを起源とする非線形分極の寄与によるダイヤモンド中の光 学フォノン場の増強について報告している。[1]本研究では、その増強効果の詳細の 解明を目指して、電子線照射により生成された NV センターを含むダイヤモンドに ついて光学フォノンを計測した結果について報告する。