RSFQ回路のシャント抵抗の接続方法変更による低雑音化の手法の提案と実証
祐真 喜多, 宏弥 松岡, 茂之 宮嶋, 雅光 田中, 朗 藤巻, Yuma Kita, Hiromi MATSUOKA, Shigeyuki Miyajima, Masamitsu Tanaka, Akira Fujimaki
Abstract
RSFQ回路の主要な熱雑音源はジョセフソン接合に並列に接続されているシャント抵抗である。今回、我々はSFQ回路の論理ゲート内のコンパレータ構造に注目し、低雑音化の手法を提案する。その手法は、シャント抵抗からの熱雑音電流を減らすためにマッカンバ係数β_Cを従来のβ_C=1からβ_C=4に変更し、さらにコンパレータ構造における2つの直列に接続されたジョセフソン接合に並列に共有のシャントを設けるというものである。低雑音化の手法を導入したDフリップフロップ, Tフリップフロップ, リセッタブルDフリップフロップの3種類の論理ゲートにおいて、数値解析によってビット誤り率 (BER) の遷移曲線の遷移領域幅、遅延時間、タイミング特性の3つを評価した。提案手法を導入した事により、急峻なBER曲線が得られ雑音の低減化が示された。さらにタイミング特性に関しても、遅延時間及び入力禁止時間が短縮され、動作速度の高速化が示唆された。さらに、実際に低雑音化の手法を導入した2ビットシフトレジスタを試作しビット誤り率(BER)の遷移領域幅を評価した。実験結果においても遷移領域幅が狭まる傾向が得られ、雑音の低減化が確認された。