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物性研究

超放射の理論(非線型・非平衡状態の統計力学,研究会報告)

素子 麻生, 文明 柴田

Published Mar 20, 1981• 0 citations
OpenAlex

Abstract

る㌣ 3 )ま た,電磁 場 の減衰 が非常に早い として,場 の変数 を断熱消去す ることも多い。我々は,高次 の微分 の影 響,断熱消去 の有効 な範囲な どを調べるために,原子系 に対 しては,S p i n ・ c o h e r e n t -s t a t e 場 に対 しては通常の c o h e r e n ts t a t eを用 いた C -数表示 で超放射 に対す る ma s t e re q .を解 いてみた。こ の表示 のQPDFを用 いると,微分方程式が厳密 に二階 で切れている。 Ⅳ個の2 -l e v e la t o mか ら成 り,s i n g l e ィ e s o n a n tmo d e の電磁場 と相互作用 をしている系 を考 え る。系 の d e n s i t y o p e r a t o rは相互作用表示 で次の式 に従 う : d p( i ) d t ニーi g[ t b R + +b ' 打 ) , p( i )]+A F P( i )

Related papers

非平衡・量子散逸系の正準理論 : 量子系確率微分方程式の一貫した枠組み(筑波大学開学20周年記念第2回『非平衡系の統計物理-現状と展望』シンポジウム,研究会報告)

敏彦 有光

m Th e r moF i e l dDy n a m i c s( NE TF D)[ 1 ] -[ 4 】と名付け られ た,非平衡量子系 を扱 う正準理論を紹介する。 これは,散逸量子系 を扱 う一貫 した ( 非平 衡系統計力学でのすべての基本的概念,すなわち,B o l t z ma nn方程式,F o k k e r -P l a n c k方 程式,L a n g e v i n方程式,確率 L i o u v i l l e方程式'で代表 される見方 を,一つの土俵で議論 で きるとい う意味で) , しかも,量子力学や場の量子論で学んだ,自然認識の基本である 演算子代数 と表現空間 とい う二重構造を供えた理論体系である。 NE TF Dの表現空間 ( 熱空間,t h e r ma l s p a c e ,と名付け られた)は,2つの Hi l b e r t 空 間の直積で構成 されている.1つばn o n -t i l d e場,もう 1つは t i l d e場の H i l b e r t 空間で ある.NE TF Dでは,いかなる演算子 A にもその髄伴演算子 ( t i l d e演算子)A が伴 って いる。t i l d e共役,-,は, ( AI A2 ) --AI A2 , ( c I Al + C 2 A2 ) --C ; il + C ; 12 , ( i) --A, ( AI ) --〟 , p h H 一 G i - ー n u p n u 1 2 3 4 l H I U ■ H t L Hi ヨ l H は ■ 川 U で定義 される。ただ し, c l や C 2 は, c数である.S c h r 6 d i n g e r表現では,t i l d e演算子 と n o 凪 -t i l d e 演算子は,互いに可換である : l A, B ] -0 .( b 5 ) 散逸は,直積 H i l b e r t 空間全体での回転,すなわち,t i l d e 演算子 とn o n -t i l d e 演算子 を 交ぜ るような回転 として捕 らえられることが明 らかになった。無限小時間発展演算子の中 の t i l d eとn o n -t i l d e 場が掛っている項が,散逸 ( すなわち,非可逆)現象 を司っているの である。この点は,NE TF Dが建設 されて初めて認識 された 【 1 , 2 】 。 I ' 古典系での確率 L i o u v i l l e 方程式 は,久保 【 5 , 6 】 により初めて導入 された。 I この認識 は, G i b b Sアンサ ンブルを定式化 した熱平衡系 の T F Dl 7 】にはなか った。そこには,散逸は 現れない。この点が, N B T F DとT F Dとの本質的な違いのひとつである。Z u b a r e v が, N E T F Dの方法を 賞賛 し,非平衡量子現象の研究 に用 い始めたことに,ここで言及 させていただきたい 【 8 】 .-3 1 1 研究会報告 B o l t z ma n nは,微視的で可逆 な Ne wt o n力学か ら出発 して, 自然界 の非可逆性 を導出 しようとした.しか し,B o l t z ma n n方程式 を導 く際 に,分子混沌 と呼 ばれる確率操作 を, 知 らず に導入 していたことが判明 したのである ( その辺のか ら くりの簡単 な解説は,【 9 ] を 参照のこと) 。我 々の新 しい方法が見通 しの良い ものである とい う技術的 な面 ばか りでな く,散逸量子場の理論 としてのその二重構造が,B o l t z ma nnの初め措 いた夢 を,何等かの 意味 で実現 させ るのではないか, とい う期待 が湧いて くる.B o l t z ma n nの時代 には, こ の二重構造 は認識 されていなか ったのである。 詳 しい NE TF D の解説 と参考 文献 は 【 4 ]を参照 して頂 くと して,s e m i -f re e時間発展 演算子 ( 量子 F o k k e r -P l a n c k方程式 と,定常的量子 Wi e n e r 過程 に従 う量子確率 L i o u v i l l e 方程式,それぞれに関する もの)が,い くつかの基本的要請の元 に,如何 に して創 られる かを示す.S e mi -f r e e時間発展演算子は,双線形で大域的ゲージ不変性 を満 たす ものであ る。以下,散逸量子系 の正準理論が,前者の時間発展演算子 によって如何 に創 られるかを 紹介 し,量子系確率微分方程式の一貫 した体系が,如何 に して建設 されるか を示す ( 図 2 参照 ) 。そ うす ると,量子散逸系の方程式 に纏 わる次の ような基本的 な疑問が,解決 され ることが見 えて くる ( 量子系 L a n g e v i n方程式 に対す る問題提起 に関 しては,【 1 0 】も参照 の こと) 0 ql .量子散逸系 を扱 う正準理論 ( つ まり,時間発展が正準変換 で誘起 される)は,建 設可能 だろ うか ?考 え もな しに a ( i ) -a e ( i w+A ) i , a I ( i ) -a † e ( t ' U-A ) i ,の ようにエネルギー ・ スペ ク トルに虚数部 を導入するだけでは,同時刻交換関係 は, け っ して保存 されない : l a ( i ) , a I ( i ) ] -l a , a † 一 e 加 t ( 7 ) Q2 ・ 揺動力演算子 は KMS条件 [ 1 1 , 1 2 】を満 たせ ないので,量子系 では白色過程 は許 されない と言われている。 た とえば,L a n g e v i n方程式 孟 a ( i ) -i d a ( i ) 一項 ・佃 ( 8 ) 孟 a ' ( i ) -i wa t ( i ) -n at ( i ) II-T ( i ) , ( 9 ) を考 えてみ よう。ただ し,f C は,摩擦係数である.また,a( i )ta t ( i ) は,それぞれ Hi l b e r t 空間の消滅,生成確率演算子で,i -0に正準交換関係 を満たす もの とする :( 【 a ( i ) , a I ( i ) ] ) -1 .( 1 5 )S c h r 6 d i n g e r 表現でなされるべ きである。それでは,La n g e v i n方程式に現 れる揺動 力の相関 と して,はた して,S c h r 6 d i n g e r表現 と同 じもの を採用 して長いのであろ うか ?q4 .如何 に して,確率過程の表現空間 を建設 した ら良いのであろ うか ?時間発展演算子の一般形 は,本質的 に L i o u v i l l e方程式 孟 p ( i ) --i L p ( i ) , に関る次の性質か ら導 きだ された。 Dl .L i o u v me演算子のエル ミー ト性 : L f =L.

物性研究•Apr 20, 1994•0 citations

ホワイトノイズと量子確率解析の非線形拡張(第6回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)

伸明 尾畑

o b a t a @ m a t h・ n a g o y a -u・ a c ・ J p l は じめに 揺 らぎを含む物理現象の時間発展は確率微分方程式で記述 され る. 確率積分が厳密 に定式 化 され, 確率微分方程式の基礎付 けがな されたのは 1 9 4 0年代のことであ り, 伊藤理論 として 広 く知 られているが,半世紀 を経た今 日では,よ り無限次元解析 としての色彩が強ま りなが ら様 々に発展 している.それらは, 包括的に 「 確率解析」 と呼ばれているが, そ こでは,ラン ダム性 を無限 自由度に言い換 え, 確率的な対象 を無限次元的な対象 に変換 して議論がな され る.この観点に立つことで, 超関数論な どの関数解析的手法が導入 され易 くな り, 理論が大き く発展す るのである.無限次元解析は,理論構成上の 自由度 も大きく, 何 を礎 とす るかによっ て様 々な流儀がある.なかでも Ma l l i aS c h wa r t zの超関数論によっ て, それまでは意味が暖味であった Di r a cのデル タ関数が正 当化 され, 計算ルールが厳密に 与えられたよ うに, ホワイ トノイズに厳密な定式化が与えられ, 文献に散見 され る 「 形式的」 計算 ( 通常の微積分 と同様な計算) が, ホワイ トノイズ解析の枠組みで理解 され るようになる・ 多 くの場合, 形式的計算 を結果的に正 しい と認めることになっても, ホワイ トノイズ解析が理 論 として意味を失 うものではない.' s c h wa r t z超関数論が, 結局は, デル タ関数な どの形式的 計算 を追認す ることになって も, S c h wa r t z超関数論が不要にはな らないの と同 じである, ホワイ トノイズ解析は,当初, 伊藤解析の拡張 としてスター トした 【 1 5 ]ため, 対象は 「 古 典」確率論の範境 を出るものではなかった.一方,量子確率解析 は, その創始 t 2 1 ]の頃か ら, 量子物理の問題意識か らであろ うが,ヒルベル ト空間論か ら離れず に発展 してきた とい う経 緯がある.その両者のアイデアを融合して,さらなる展開を 目指す試みは,ホ ワイ トノイズ 作用素論 [ 3 3 ]の一応の完成 とともに, 1 9 9 2 年 ころか ら開始 したが,目下の状況は発展の好機 を思わせ る.本誌上において も,ホワイ トノイズ解析の基礎理論 とともに,ホワイ トノイズ による量子確率積分, 量子確率過程のホワイ トノイズによる表示, 量子確率微分方程式 とホ ワイ トノイズ方程式の関連な どについて報告 してきた [ 3 5 ] ,岡 ,【 3 9 ] ・本論文では,高次の ホワイ トノイズ ( ホワイ トノイズの非線形関数)をノイズ項 として含む量子確率微分方程式 を, 「 正規積 ホ ワイ トノイズ微分方程式」 として定式化 し, 解の一意存在 を論 じる.その際, Co c h r a n -Ku o -S e n g u p t a[ 1 4 】による一般的な枠組みが有用である.実際,これまでに,空間を 拡張 して解の存在 を保証す るとい う形の定理 ( 超関数的な解の存在) については十分論 じてき た [ 4 0 ] , [ 4 1 日 4 3 日 4 4 ]ので, 本論文では, 解がいつ F o c k空間の ( 非有界) 作用素になるか ( 超 -「 第 6回 『 非平衡系の統計物理』 シンポジウム」 の簡略形であ り,この積分は伊藤型量子確率積分を意味す る.さらに, 方程式 ( 2 .3 ) は, 指数ベ ク ト ル に関す る行列要素 ( これ を作用素 シンボル とい う) に対す る方程式に書 き直せ ば, 《 X擁 , 4 , 刀 ) ) -《 4 , i , 4 , り )+ / E t ( 《に等 しくなる・したがって, ( 2 .5 ) か ら作用素の部分だけを取 り出せ ば, X i -I + / -- とな り, さらに tで微分すれ ば, d Xl d t ( L l a : Xs a s +L 2 Xs a s +L 3 a s * Xs +L 4 Xs ) d s -L l a ; Xt at +L 2 Xt al +L3a ; Xl +L4Xl , X ( 2 .6 ) -I , ( 2 .7 ) となる・最後 に, 場 の理論で使 われ る正規積 ( Wi c k 積)を用いて書 き直す.Wi c k積 を ◇で表 せ ば, a s ◇at-a s a t , a s * ◇at-a s * a t , a s ◇a ;-a i * a s , a s * ◇a l * -a ; a i * ・ また, 一般 の作用素 X に対 しては, ( a ; 1 ・ ・ ・ a s * l a t l-・ a t m )◇ X-a ; 1 -・ a s * , Xa t l・ -ai m なる性質 を持つ.したがって, ( 2 .7 ) は Wi c k積 に関す る線形方程式 ( L l a l * at+ L 2 a t +L 3 a l * +L4)◇Xl , X-I, ( 2 .8 ) に帰着 され る・こ うして, 量子確率微分方程式 ( 2 . 1 ) は, 単純な線形方程式 ( 2 .8 )と同値 となる.

物性研究•Jun 20, 1999•0 citations

複素ホワイトノイズとコヒーレント状態表示(第8回「非平衡系の統計物理」シンポジウム,研究会報告)

伸明 尾畑

コヒー レン ト 状態 とは, 消滅作用素 αに対 して 可Z ) -z l z ) , Z ∈C , をみたす固有状態 I z )として定義 され, 電磁場の量子状態の一つ として重要である・コヒー レン ト状態の全体 ( I z ) ・ , I ∈C )は直交性 をみた さないが, 過剰完全性 ( o v e r c o mp l e t e n e s s ) を もち, 任意の状態をコヒー レン ト 状態の重ね合わせで表示す ることができる.さらに,コヒー レン ト状態 による単位 の分解公式 : ・ -; / cL z

物性研究•Feb 20, 2001•0 citations

一次元量子スピン系におけるフラストレーション誘起相転移(新奇な秩序を持つ系での相転移,研究会報告)

昌久 古賀, 則雄 川上

一次元量子 スピン系におけるフラス トレーション誘起相転移 大阪大学大学院工学研究科 古賀 昌久, 川上則雄 最近、低次元量子系において フラス トレー ションに関す る研究が盛んになされている。典型的 な物質 と して知 られてい る銅酸化物 s r c u 2 ( B OB ) 2 [ 1 】 おいては、幾何学的な直交 ダイマー構造 に 起因するフラス トレーシ ョンによ り、分散のない励起や磁化プラ トーな どの興味深い現象が見出 されてお り、その磁気的性質を記述す る S h a s t r y -S u t h e r l a n d模型 【 2 , 3 ] が注 目されている。 さら に最近、T N-2 .4 K において反強磁性相転移を起 こす直交ダイマー系 N d 2 B a Z n 05 ( J-9 / 2 ) [ 4 ] が合成 され、フラス トレー ト 系 における 量子スピン( S≧1 / 2 ) の効果が注 目されているo しか し なが ら、任意ス ピンを もつ直交ダイマー系の量子相転移に関 しては、理論的な取 り扱いが難 しく な ってお り、今なお問題が残 されたままとな っている。 図 1 : 直交ダイマー模型:太線、実線、破線はそれぞれ交換相互作用の大きさの違いを表 している。 われわれは以前、任意ス ピンβを持つ直交 ダイマー鎖を取 り扱い、交換相互作用の大

物性研究•Feb 20, 2003•0 citations

古典量子チャネルに対する光変調方式の情報伝送効率について(第7回『非平衡系の統計物理』シンポジウム,研究会報告)

Nadeer Aljaroudi, 慶一 菊池, 昇 渡邉 +1 more

A I J a r o u d i Na d e e r , 菊池慶一,渡達 昇,大矢雅則 東京理科大学理工学部情報科学科 〒2 7 8 -8 5 1 0千葉県野 田市 山崎2 6 4 1 e -ma i 一 : w a t a n a b e @i s .n o d a .s u t .a c .J P 1.序章 oh y a によって定式化 された相互エ ン トロピーは入力状態の情報が どれだけ出力系 に正 しく伝 え られたか を表 わす量 であ り、量子通信過程 において非常 に有用 な量 であ る.Oh y a 相互エ ン トロピー を用いる と量子通信路容量が定め られる.通信路容量 は チ ャネルが入力の情報量 を最大で どれだけ正確 に出力系 に伝達す ることがで きるか計 るための尺度であ り、チ ャネルの設計 に関 して重要 な基準 となっている.本論文では以上の ことをふ まえて、 2章 において,文献[ 1 , 9 ] に従 ?て量子チ ャネル, 量子チ ャネルの数学的構成法,そ して減衰過程 に相応す る光チ ャネルの数理モデルの 構成法 について述べ, 3 章 において,文献[ 1 , 3 , 5 , 9 ] に従 って量子系のエ ン トロピー, 量子相互エ ン トロピー,そ して量子通信路容量 について述べ, 4章 において,本研究 で用いた光変調方式, C-Qチ ャネルの通信路容量 について説明 し, 5章 において,C-Q チ ャネル通信路容量の数値計算 を行 い,最後 に 6章では

物性研究•Jan 20, 2000•0 citations

超放射の厳密解(有限系)とスケーリング理論(非線型・非平衡状態の統計力学,研究会報告)

Toshihiko Arimitsu, Masuo Suzuki

スケーリング理論を超放射系に応用し,有限系でのその厳密解と比較するところにより,スケーリング理論の意味するところをはっきり知り,また久保,松尾,北原の1/Ω展開とのつながりもはっきりさせる。超放射系のモデルについては,(1)を参照されたい。ひとことで言えば,2準位の同じ原子N個を,えんぴつ型の容器に入れた系と,熱浴と接触した光子系とを考え,その間のカップリングについて,2次までを考慮するのである。

•Mar 20, 1977•0 citations
る㌣ 3 )ま た,電磁 場 の減衰 が非常に早い として,場 の変数 を断熱消去す ることも多い。我々は,高次 の微分 の影 響,断熱消去 の有効 な範囲な どを調べるために,原子系 に対 しては,S p i n ・ c o h e r e n t -s t a t e 場 に対 しては通常の c o h e r e n ts t a t eを用 いた C -数表示 で超放射 に対す る ma s t e re q .を解 いてみた。こ の表示 のQPDFを用 いると,微分方程式が厳密 に二階 で切れている。 Ⅳ個の2 -l e v e la t o mか ら成 り,s i n g l e ィ e s o n a n tmo d e の電磁場 と相互作用 をしている系 を考 え る。系 の d e n s i t y o p e r a t o rは相互作用表示 で次の式 に従 う : d p( i ) d t ニーi g[ t b R + +b ' 打 ) , p( i )]+A F P( i )
m Th e r moF i e l dDy n a m i c s( NE TF D)[ 1 ] -[ 4 】と名付け られ た,非平衡量子系 を扱 う正準理論を紹介する。 これは,散逸量子系 を扱 う一貫 した ( 非平 衡系統計力学でのすべての基本的概念,すなわち,B o l t z ma nn方程式,F o k k e r -P l a n c k方 程式,L a n g e v i n方程式,確率 L i o u v i l l e方程式'で代表 される見方 を,一つの土俵で議論 で きるとい う意味で) , しかも,量子力学や場の量子論で学んだ,自然認識の基本である 演算子代数 と表現空間 とい う二重構造を供えた理論体系である。 NE TF Dの表現空間 ( 熱空間,t h e r ma l s p a c e ,と名付け られた)は,2つの Hi l b e r t 空 間の直積で構成 されている.1つばn o n -t i l d e場,もう 1つは t i l d e場の H i l b e r t 空間で ある.NE TF Dでは,いかなる演算子 A にもその髄伴演算子 ( t i l d e演算子)A が伴 って いる。t i l d e共役,-,は, ( AI A2 ) --AI A2 , ( c I Al + C 2 A2 ) --C ; il + C ; 12 , ( i) --A, ( AI ) --〟 , p h H 一 G i - ー n u p n u 1 2 3 4 l H I U ■ H t L Hi ヨ l H は ■ 川 U で定義 される。ただ し, c l や C 2 は, c数である.S c h r 6 d i n g e r表現では,t i l d e演算子 と n o 凪 -t i l d e 演算子は,互いに可換である : l A, B ] -0 .( b 5 ) 散逸は,直積 H i l b e r t 空間全体での回転,すなわち,t i l d e 演算子 とn o n -t i l d e 演算子 を 交ぜ るような回転 として捕 らえられることが明 らかになった。無限小時間発展演算子の中 の t i l d eとn o n -t i l d e 場が掛っている項が,散逸 ( すなわち,非可逆)現象 を司っているの である。この点は,NE TF Dが建設 されて初めて認識 された 【 1 , 2 】 。 I ' 古典系での確率 L i o u v i l l e 方程式 は,久保 【 5 , 6 】 により初めて導入 された。 I この認識 は, G i b b Sアンサ ンブルを定式化 した熱平衡系 の T F Dl 7 】にはなか った。そこには,散逸は 現れない。この点が, N B T F DとT F Dとの本質的な違いのひとつである。Z u b a r e v が, N E T F Dの方法を 賞賛 し,非平衡量子現象の研究 に用 い始めたことに,ここで言及 させていただきたい 【 8 】 .-3 1 1 研究会報告 B o l t z ma n nは,微視的で可逆 な Ne wt o n力学か ら出発 して, 自然界 の非可逆性 を導出 しようとした.しか し,B o l t z ma n n方程式 を導 く際 に,分子混沌 と呼 ばれる確率操作 を, 知 らず に導入 していたことが判明 したのである ( その辺のか ら くりの簡単 な解説は,【 9 ] を 参照のこと) 。我 々の新 しい方法が見通 しの良い ものである とい う技術的 な面 ばか りでな く,散逸量子場の理論 としてのその二重構造が,B o l t z ma nnの初め措 いた夢 を,何等かの 意味 で実現 させ るのではないか, とい う期待 が湧いて くる.B o l t z ma n nの時代 には, こ の二重構造 は認識 されていなか ったのである。 詳 しい NE TF D の解説 と参考 文献 は 【 4 ]を参照 して頂 くと して,s e m i -f re e時間発展 演算子 ( 量子 F o k k e r -P l a n c k方程式 と,定常的量子 Wi e n e r 過程 に従 う量子確率 L i o u v i l l e 方程式,それぞれに関する もの)が,い くつかの基本的要請の元 に,如何 に して創 られる かを示す.S e mi -f r e e時間発展演算子は,双線形で大域的ゲージ不変性 を満 たす ものであ る。以下,散逸量子系 の正準理論が,前者の時間発展演算子 によって如何 に創 られるかを 紹介 し,量子系確率微分方程式の一貫 した体系が,如何 に して建設 されるか を示す ( 図 2 参照 ) 。そ うす ると,量子散逸系の方程式 に纏 わる次の ような基本的 な疑問が,解決 され ることが見 えて くる ( 量子系 L a n g e v i n方程式 に対す る問題提起 に関 しては,【 1 0 】も参照 の こと) 0 ql .量子散逸系 を扱 う正準理論 ( つ まり,時間発展が正準変換 で誘起 される)は,建 設可能 だろ うか ?考 え もな しに a ( i ) -a e ( i w+A ) i , a I ( i ) -a † e ( t ' U-A ) i ,の ようにエネルギー ・ スペ ク トルに虚数部 を導入するだけでは,同時刻交換関係 は, け っ して保存 されない : l a ( i ) , a I ( i ) ] -l a , a † 一 e 加 t ( 7 ) Q2 ・ 揺動力演算子 は KMS条件 [ 1 1 , 1 2 】を満 たせ ないので,量子系 では白色過程 は許 されない と言われている。 た とえば,L a n g e v i n方程式 孟 a ( i ) -i d a ( i ) 一項 ・佃 ( 8 ) 孟 a ' ( i ) -i wa t ( i ) -n at ( i ) II-T ( i ) , ( 9 ) を考 えてみ よう。ただ し,f C は,摩擦係数である.また,a( i )ta t ( i ) は,それぞれ Hi l b e r t 空間の消滅,生成確率演算子で,i -0に正準交換関係 を満たす もの とする :( 【 a ( i ) , a I ( i ) ] ) -1 .( 1 5 )S c h r 6 d i n g e r 表現でなされるべ きである。それでは,La n g e v i n方程式に現 れる揺動 力の相関 と して,はた して,S c h r 6 d i n g e r表現 と同 じもの を採用 して長いのであろ うか ?q4 .如何 に して,確率過程の表現空間 を建設 した ら良いのであろ うか ?時間発展演算子の一般形 は,本質的 に L i o u v i l l e方程式 孟 p ( i ) --i L p ( i ) , に関る次の性質か ら導 きだ された。 Dl .L i o u v me演算子のエル ミー ト性 : L f =L.
o b a t a @ m a t h・ n a g o y a -u・ a c ・ J p l は じめに 揺 らぎを含む物理現象の時間発展は確率微分方程式で記述 され る. 確率積分が厳密 に定式 化 され, 確率微分方程式の基礎付 けがな されたのは 1 9 4 0年代のことであ り, 伊藤理論 として 広 く知 られているが,半世紀 を経た今 日では,よ り無限次元解析 としての色彩が強ま りなが ら様 々に発展 している.それらは, 包括的に 「 確率解析」 と呼ばれているが, そ こでは,ラン ダム性 を無限 自由度に言い換 え, 確率的な対象 を無限次元的な対象 に変換 して議論がな され る.この観点に立つことで, 超関数論な どの関数解析的手法が導入 され易 くな り, 理論が大き く発展す るのである.無限次元解析は,理論構成上の 自由度 も大きく, 何 を礎 とす るかによっ て様 々な流儀がある.なかでも Ma l l i aS c h wa r t zの超関数論によっ て, それまでは意味が暖味であった Di r a cのデル タ関数が正 当化 され, 計算ルールが厳密に 与えられたよ うに, ホワイ トノイズに厳密な定式化が与えられ, 文献に散見 され る 「 形式的」 計算 ( 通常の微積分 と同様な計算) が, ホワイ トノイズ解析の枠組みで理解 され るようになる・ 多 くの場合, 形式的計算 を結果的に正 しい と認めることになっても, ホワイ トノイズ解析が理 論 として意味を失 うものではない.' s c h wa r t z超関数論が, 結局は, デル タ関数な どの形式的 計算 を追認す ることになって も, S c h wa r t z超関数論が不要にはな らないの と同 じである, ホワイ トノイズ解析は,当初, 伊藤解析の拡張 としてスター トした 【 1 5 ]ため, 対象は 「 古 典」確率論の範境 を出るものではなかった.一方,量子確率解析 は, その創始 t 2 1 ]の頃か ら, 量子物理の問題意識か らであろ うが,ヒルベル ト空間論か ら離れず に発展 してきた とい う経 緯がある.その両者のアイデアを融合して,さらなる展開を 目指す試みは,ホ ワイ トノイズ 作用素論 [ 3 3 ]の一応の完成 とともに, 1 9 9 2 年 ころか ら開始 したが,目下の状況は発展の好機 を思わせ る.本誌上において も,ホワイ トノイズ解析の基礎理論 とともに,ホワイ トノイズ による量子確率積分, 量子確率過程のホワイ トノイズによる表示, 量子確率微分方程式 とホ ワイ トノイズ方程式の関連な どについて報告 してきた [ 3 5 ] ,岡 ,【 3 9 ] ・本論文では,高次の ホワイ トノイズ ( ホワイ トノイズの非線形関数)をノイズ項 として含む量子確率微分方程式 を, 「 正規積 ホ ワイ トノイズ微分方程式」 として定式化 し, 解の一意存在 を論 じる.その際, Co c h r a n -Ku o -S e n g u p t a[ 1 4 】による一般的な枠組みが有用である.実際,これまでに,空間を 拡張 して解の存在 を保証す るとい う形の定理 ( 超関数的な解の存在) については十分論 じてき た [ 4 0 ] , [ 4 1 日 4 3 日 4 4 ]ので, 本論文では, 解がいつ F o c k空間の ( 非有界) 作用素になるか ( 超 -「 第 6回 『 非平衡系の統計物理』 シンポジウム」 の簡略形であ り,この積分は伊藤型量子確率積分を意味す る.さらに, 方程式 ( 2 .3 ) は, 指数ベ ク ト ル に関す る行列要素 ( これ を作用素 シンボル とい う) に対す る方程式に書 き直せ ば, 《 X擁 , 4 , 刀 ) ) -《 4 , i , 4 , り )+ / E t ( 《に等 しくなる・したがって, ( 2 .5 ) か ら作用素の部分だけを取 り出せ ば, X i -I + / -- とな り, さらに tで微分すれ ば, d Xl d t ( L l a : Xs a s +L 2 Xs a s +L 3 a s * Xs +L 4 Xs ) d s -L l a ; Xt at +L 2 Xt al +L3a ; Xl +L4Xl , X ( 2 .6 ) -I , ( 2 .7 ) となる・最後 に, 場 の理論で使 われ る正規積 ( Wi c k 積)を用いて書 き直す.Wi c k積 を ◇で表 せ ば, a s ◇at-a s a t , a s * ◇at-a s * a t , a s ◇a ;-a i * a s , a s * ◇a l * -a ; a i * ・ また, 一般 の作用素 X に対 しては, ( a ; 1 ・ ・ ・ a s * l a t l-・ a t m )◇ X-a ; 1 -・ a s * , Xa t l・ -ai m なる性質 を持つ.したがって, ( 2 .7 ) は Wi c k積 に関す る線形方程式 ( L l a l * at+ L 2 a t +L 3 a l * +L4)◇Xl , X-I, ( 2 .8 ) に帰着 され る・こ うして, 量子確率微分方程式 ( 2 . 1 ) は, 単純な線形方程式 ( 2 .8 )と同値 となる.
コヒー レン ト 状態 とは, 消滅作用素 αに対 して 可Z ) -z l z ) , Z ∈C , をみたす固有状態 I z )として定義 され, 電磁場の量子状態の一つ として重要である・コヒー レン ト状態の全体 ( I z ) ・ , I ∈C )は直交性 をみた さないが, 過剰完全性 ( o v e r c o mp l e t e n e s s ) を もち, 任意の状態をコヒー レン ト 状態の重ね合わせで表示す ることができる.さらに,コヒー レン ト状態 による単位 の分解公式 : ・ -; / cL z
一次元量子 スピン系におけるフラス トレーション誘起相転移 大阪大学大学院工学研究科 古賀 昌久, 川上則雄 最近、低次元量子系において フラス トレー ションに関す る研究が盛んになされている。典型的 な物質 と して知 られてい る銅酸化物 s r c u 2 ( B OB ) 2 [ 1 】 おいては、幾何学的な直交 ダイマー構造 に 起因するフラス トレーシ ョンによ り、分散のない励起や磁化プラ トーな どの興味深い現象が見出 されてお り、その磁気的性質を記述す る S h a s t r y -S u t h e r l a n d模型 【 2 , 3 ] が注 目されている。 さら に最近、T N-2 .4 K において反強磁性相転移を起 こす直交ダイマー系 N d 2 B a Z n 05 ( J-9 / 2 ) [ 4 ] が合成 され、フラス トレー ト 系 における 量子スピン( S≧1 / 2 ) の効果が注 目されているo しか し なが ら、任意ス ピンを もつ直交ダイマー系の量子相転移に関 しては、理論的な取 り扱いが難 しく な ってお り、今なお問題が残 されたままとな っている。 図 1 : 直交ダイマー模型:太線、実線、破線はそれぞれ交換相互作用の大きさの違いを表 している。 われわれは以前、任意ス ピンβを持つ直交 ダイマー鎖を取 り扱い、交換相互作用の大
A I J a r o u d i Na d e e r , 菊池慶一,渡達 昇,大矢雅則 東京理科大学理工学部情報科学科 〒2 7 8 -8 5 1 0千葉県野 田市 山崎2 6 4 1 e -ma i 一 : w a t a n a b e @i s .n o d a .s u t .a c .J P 1.序章 oh y a によって定式化 された相互エ ン トロピーは入力状態の情報が どれだけ出力系 に正 しく伝 え られたか を表 わす量 であ り、量子通信過程 において非常 に有用 な量 であ る.Oh y a 相互エ ン トロピー を用いる と量子通信路容量が定め られる.通信路容量 は チ ャネルが入力の情報量 を最大で どれだけ正確 に出力系 に伝達す ることがで きるか計 るための尺度であ り、チ ャネルの設計 に関 して重要 な基準 となっている.本論文では以上の ことをふ まえて、 2章 において,文献[ 1 , 9 ] に従 ?て量子チ ャネル, 量子チ ャネルの数学的構成法,そ して減衰過程 に相応す る光チ ャネルの数理モデルの 構成法 について述べ, 3 章 において,文献[ 1 , 3 , 5 , 9 ] に従 って量子系のエ ン トロピー, 量子相互エ ン トロピー,そ して量子通信路容量 について述べ, 4章 において,本研究 で用いた光変調方式, C-Qチ ャネルの通信路容量 について説明 し, 5章 において,C-Q チ ャネル通信路容量の数値計算 を行 い,最後 に 6章では
スケーリング理論を超放射系に応用し,有限系でのその厳密解と比較するところにより,スケーリング理論の意味するところをはっきり知り,また久保,松尾,北原の1/Ω展開とのつながりもはっきりさせる。超放射系のモデルについては,(1)を参照されたい。ひとことで言えば,2準位の同じ原子N個を,えんぴつ型の容器に入れた系と,熱浴と接触した光子系とを考え,その間のカップリングについて,2次までを考慮するのである。