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スピン3重項p波超流動研究の新たな展開 : アンドレーエフ束縛状態とその多面性(<シリーズ>超伝導・超流動研究の接点)

Takeshi Mizushima

Published Nov 5, 2011• 0 citations
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Abstract

近年,スピン3重項超伝導・超流動体におけるAndreev束縛状態に注目が集まっている.量子渦や表面で出現するAndreev束縛状態はMajorana性や奇周波数対振幅,さらにはバルクに内在するトポロジカル不変量等と密接に関わっており,非常に多彩な側面を持っていることが近年の研究により明らかにされつつある.本稿ではBogoliubov-de Gennes方程式の解析解を基にして,スピン3重項超伝導・超流動体におけるAndreev束縛状態の出現やその多面性について解説する.この系のフェルミ場の演算子の性質はMajorana場と類似性を持つ.Majorana零エネルギーモードの特異性に起因して,その零モードが付随した量子渦は非可換エニオン統計に従う.

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非可換量子渦の衝突とラング渦形成ダイナミクス(<シリーズ>超伝導・超流動研究の接点)

Michikazu Kobayashi

本記事では2本の非可換量子渦の衝突ダイナミクスにおける研究について報告する。2本の量子渦の衝突ダイナミクスとして、つなぎ換えがよく知られているが、非可換量子渦の場合に、つなぎ換えや通り抜けのダイナミクスが幾何学的に禁止され、渦と渦の間にラング渦と呼ばれる新しい量子渦が作られることを明らかにする。さらにこのような非可換量子渦が、ラング渦形成のダイナミクスを含めてスピン2・スピノール・ボース・アインシュタイン凝縮体で実現することを解説する。

•Apr 5, 2010•0 citations

ダイアグラム展開に基づく連続時間量子モンテカルロ法

Hiroaki Kusunose, Junya Otsuki

近年,多体摂動論に基づく連続時間量子モンテカルロ法のアルゴリズムが提出され,強相関電子系の動的平均場近似における有力な不純物(クラスター)ソルバーとして広く用いられるようになってきた.本稿では,不純物Anderson模型を主な題材として,相互作用および混成(運動エネルギー)項に関する展開アルゴリズムを解説する.また,実際にプログラムを作成する際の注意点や計算効率について述べる.電子-格子相互作用系への適用など,最近の発展についても簡単に紹介する.

•Jul 5, 2010•0 citations

スピン3重項p波超流動研究の新たな展開 : アンドレーエフ束縛状態とその多面性( 超伝導・超流動研究の接点)

健 水島

物性研究•Nov 5, 2011•0 citations

量子コンピューティング技術の生命科学研究への応用可能性:現状と将来展望

八幡 憲明

近年、量子コンピューティング関連技術の研究開発が急ピッチで進められている。本講演ではその現状を概観すると共に、これを将来の生命科学研究、ひいては精神医学研究において活用する見通しについて検討を行う。まず、量子コンピュータで用いられる計算アルゴリズムをベースとして、内積計算や固有値分解などの基本的な線形代数演算、ないし主成分分析・正準相関分析を、古典コンピュータにおいても高速近似する量子インスパイアドアルゴリズム(量子着想アルゴリズム)を紹介する。通常手法による主成分分析・正準相関分析では、取り扱うデータの次元数Dの3乗に比例する計算時間を要するが、量子インスパイアドアルゴリズムを用いると計算時間が対数(log D)程度まで低減できる。従って、これまでは実現困難だった超高次元データの要約や特徴抽出に活用できる可能性が示されている。次に、量子コンピュータの開発状況と今後の活用が期待される分野を概観する。量子コンピュータはゲート方式とアニーリング方式に大別される。ゲート方式の方が高い汎用性が期待されるが、現段階で実現されているビット数は限定的であり、これを利用した生命科学研究は本格化するに至っていない。将来的に量子化学や創薬分野で見込まれている活用方法についてまとめる。一方、アニーリング方式の量子コンピュータや、この動作を古典コンピュータ上で模倣するイジングマシンについては実装化が進んでおり、有償での一般利用が可能となっている。その設計上の制約から適用できる問題は限定的であるものの、本講演では幾つかの実施例を、生命科学分野の研究にも応用可能と思われるものを織り交ぜつつ紹介する。

•Nov 6, 2023•0 citations

強相関電子系の物理(第55回物性若手夏の学校(2010年度),講義ノート)

Norio Kawakami

近年、凝縮系物理で注目を集めている強相関電子系について、いくつかの例を取り上げて入門的な講義を行う。まず、強相関電子系における豊富な物理について説明した後、量子揺らぎの最も大きい「1次元電子系」の話題から始める。1次元系の普遍的性質を記述する「朝永ラッティンジャー液体」を臨界現象という観点からながめてみると、多様性の中に潜む「美くしさ」が自然に浮きあがる。カーボンナノチューブや量子細線への応用も紹介する。次に、多体効果の典型例である局所的な電子相関「近藤効果」について概説する。近藤効果は古くから研究されているが、最近でも重い電子系や量子ドット系など、広い分野で精力的に研究が展開されている。いたるところに顔を出す、とびきり重要な概念である。近藤効果には電子相関のエッセンスが凝縮されており、実験の人もぜひマスターしたい必須アイテムである。最後に「モット転移」の話をする。特に、強相関現象の解明には欠かせない動的平均場理論を紹介する。電子相関効果を扱うことは一般に難しいが、「局所的な相関効果を正確に扱おう」というアプローチが動的平均場のエッセンスである。「平均場なのにダイナミクスが扱えるの?」という疑問にも答えたい。

•Jan 5, 2011•0 citations

ボース・アインシュタイン凝縮における非線形物理(基研研究会「新しい物質場としてのボース・アインシュタイン凝縮系」,研究会報告)

Takeya Tsurumi

近年、原子・分子系の制御技術(レーザー光による冷却、蒸発冷却、磁気トラップ等)の著しい進歩によって、アルカリ原子系によるボース・アインシュタイン(以下、BEと略記)凝縮が実現している[1]-[4]。アルカリ原子をBE凝縮させることの利点として、1)原子間の相互作用は十分に弱い、2)原子間の相互作用をスピン状態、原子・同位体の種類、外場の印加等によって調節できる、3)トラップの周波数等も容易に変えることができる、等があげられる。BE凝縮は純粋にBE統計の帰結として導かれるものであるが、現実の凝縮体には原子間の相互作用が存在する。この相互作用は系に非線形性を与えるため、凝縮体の研究では非線形物理学の観点からのアプローチが不可欠であると考えられる。そこで、本講演では非線形物理学の手法を用いて、BE凝縮体の安定性やダイナミクス等を議論する。

•Jul 20, 1999•0 citations
近年,スピン3重項超伝導・超流動体におけるAndreev束縛状態に注目が集まっている.量子渦や表面で出現するAndreev束縛状態はMajorana性や奇周波数対振幅,さらにはバルクに内在するトポロジカル不変量等と密接に関わっており,非常に多彩な側面を持っていることが近年の研究により明らかにされつつある.本稿ではBogoliubov-de Gennes方程式の解析解を基にして,スピン3重項超伝導・超流動体におけるAndreev束縛状態の出現やその多面性について解説する.この系のフェルミ場の演算子の性質はMajorana場と類似性を持つ.Majorana零エネルギーモードの特異性に起因して,その零モードが付随した量子渦は非可換エニオン統計に従う.
本記事では2本の非可換量子渦の衝突ダイナミクスにおける研究について報告する。2本の量子渦の衝突ダイナミクスとして、つなぎ換えがよく知られているが、非可換量子渦の場合に、つなぎ換えや通り抜けのダイナミクスが幾何学的に禁止され、渦と渦の間にラング渦と呼ばれる新しい量子渦が作られることを明らかにする。さらにこのような非可換量子渦が、ラング渦形成のダイナミクスを含めてスピン2・スピノール・ボース・アインシュタイン凝縮体で実現することを解説する。
近年,多体摂動論に基づく連続時間量子モンテカルロ法のアルゴリズムが提出され,強相関電子系の動的平均場近似における有力な不純物(クラスター)ソルバーとして広く用いられるようになってきた.本稿では,不純物Anderson模型を主な題材として,相互作用および混成(運動エネルギー)項に関する展開アルゴリズムを解説する.また,実際にプログラムを作成する際の注意点や計算効率について述べる.電子-格子相互作用系への適用など,最近の発展についても簡単に紹介する.
近年、量子コンピューティング関連技術の研究開発が急ピッチで進められている。本講演ではその現状を概観すると共に、これを将来の生命科学研究、ひいては精神医学研究において活用する見通しについて検討を行う。まず、量子コンピュータで用いられる計算アルゴリズムをベースとして、内積計算や固有値分解などの基本的な線形代数演算、ないし主成分分析・正準相関分析を、古典コンピュータにおいても高速近似する量子インスパイアドアルゴリズム(量子着想アルゴリズム)を紹介する。通常手法による主成分分析・正準相関分析では、取り扱うデータの次元数Dの3乗に比例する計算時間を要するが、量子インスパイアドアルゴリズムを用いると計算時間が対数(log D)程度まで低減できる。従って、これまでは実現困難だった超高次元データの要約や特徴抽出に活用できる可能性が示されている。次に、量子コンピュータの開発状況と今後の活用が期待される分野を概観する。量子コンピュータはゲート方式とアニーリング方式に大別される。ゲート方式の方が高い汎用性が期待されるが、現段階で実現されているビット数は限定的であり、これを利用した生命科学研究は本格化するに至っていない。将来的に量子化学や創薬分野で見込まれている活用方法についてまとめる。一方、アニーリング方式の量子コンピュータや、この動作を古典コンピュータ上で模倣するイジングマシンについては実装化が進んでおり、有償での一般利用が可能となっている。その設計上の制約から適用できる問題は限定的であるものの、本講演では幾つかの実施例を、生命科学分野の研究にも応用可能と思われるものを織り交ぜつつ紹介する。
近年、凝縮系物理で注目を集めている強相関電子系について、いくつかの例を取り上げて入門的な講義を行う。まず、強相関電子系における豊富な物理について説明した後、量子揺らぎの最も大きい「1次元電子系」の話題から始める。1次元系の普遍的性質を記述する「朝永ラッティンジャー液体」を臨界現象という観点からながめてみると、多様性の中に潜む「美くしさ」が自然に浮きあがる。カーボンナノチューブや量子細線への応用も紹介する。次に、多体効果の典型例である局所的な電子相関「近藤効果」について概説する。近藤効果は古くから研究されているが、最近でも重い電子系や量子ドット系など、広い分野で精力的に研究が展開されている。いたるところに顔を出す、とびきり重要な概念である。近藤効果には電子相関のエッセンスが凝縮されており、実験の人もぜひマスターしたい必須アイテムである。最後に「モット転移」の話をする。特に、強相関現象の解明には欠かせない動的平均場理論を紹介する。電子相関効果を扱うことは一般に難しいが、「局所的な相関効果を正確に扱おう」というアプローチが動的平均場のエッセンスである。「平均場なのにダイナミクスが扱えるの?」という疑問にも答えたい。
近年、原子・分子系の制御技術(レーザー光による冷却、蒸発冷却、磁気トラップ等)の著しい進歩によって、アルカリ原子系によるボース・アインシュタイン(以下、BEと略記)凝縮が実現している[1]-[4]。アルカリ原子をBE凝縮させることの利点として、1)原子間の相互作用は十分に弱い、2)原子間の相互作用をスピン状態、原子・同位体の種類、外場の印加等によって調節できる、3)トラップの周波数等も容易に変えることができる、等があげられる。BE凝縮は純粋にBE統計の帰結として導かれるものであるが、現実の凝縮体には原子間の相互作用が存在する。この相互作用は系に非線形性を与えるため、凝縮体の研究では非線形物理学の観点からのアプローチが不可欠であると考えられる。そこで、本講演では非線形物理学の手法を用いて、BE凝縮体の安定性やダイナミクス等を議論する。