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TRENDS IN THE SCIENCES

Optical Control of Quantum Ripples

Kenji Ohmori

Published Jan 1, 2009• 0 citations
Publisher

Abstract

図1に示すように、二原子分子がレーザーパル スに照射され上位の電子状態に励起される場合 を考える。もし、レーザーパルスの時間幅が分 子の古典的な振動周期(通常サブピコ秒のオー ダー;ピコ=10 -12 )よりも短ければ、複数の振 動固有状態(原子の定在波)が一度に励起され 干渉する。その結果、強め合う場所に波束と呼 ばれる局在した原子波が発生し、結合軸上を行 ったり来たりする状態ができる。このとき、波 束を構成する定在波の振幅(揺れ幅)と位相(揺 れのタイミング)には、レーザー電場の振幅と 位相が転写されるので、それらを制御すれば波 束を制御することができる。 1980年代半ば、2波長のレーザー光の相対位 相や、2発のフェムト秒レーザーパルス(フェム ト=10 -15 )のタイミングを調節することによっ て、分子の光解離を制御する理論シミュレーシ ョンの結果が相次いで発表された

DOI
10.5363/tits.14.3_26

Related papers

Special Relativistic Effects in Ripple Dynamics

yi(燚) wang(王)

摘要:狭义相对论与量子力学是当代物理学的两大支柱。狭义相对论描述高速运动粒子的运动学,以光速不变和洛伦兹变换为出发点;量子力学描述微观世界的粒子行为,以波函数和薛定谔方程为核心。两者各自取得了惊人的经验成功,但它们基于不同的概念基础和数学结构,彼此之间的逻辑关系并不清楚。本文尝试从一个不同的方向出发,为这两个理论之间的逻辑关系提供一种新的理解。这个方向的出发点是“存在的本质是不均匀”这一核心命题,以及在此基础上建立的涟漪图像,“物质波是时空不均匀性的局域涟漪”。在涟漪框架中,能量被重新定义为时间不均匀性的度量E=h/∇t。狭义相对论的时间膨胀、长度收缩、质能等价、相对论能量-动量关系、光速极限和洛伦兹协变性,均可以从涟漪的三个基本属性,能量与时间不均匀性的关系、涟漪相位不变性、以及不同参考系中能量比等于频率比自然导出。这一推导表明,狭义相对论效应并非独立于量子力学的基本定律,而是涟漪动力学在不同运动状态下的必然推论。量子力学与狭义相对论,在涟漪框架中被统一为同一本体论(时空不均匀性)在微观和宏观两个层次上的表现。这一框架保留了全部已有物理理论的数学形式和实验预言,只改变了物理实在的指认,正如哥白尼改变了坐标原点而不改变天文学数据。 Abstract: Special relativity and quantum mechanics are the two pillars of contemporary physics. Special relativity describes the kinematics of high-speed particles, taking the constancy of the speed of light and Lorentz transformations as its starting point; quantum mechanics describes the behavior of particles in the microscopic world, with the wave function and the Schrödinger equation at its core. Both have achieved astonishing empirical success, yet they rest on different conceptual foundations and mathematical structures, and the logical relationship between them remains unclear. This paper attempts to provide a new understanding of this relationship from a different direction. The starting point is the core proposition that "the essence of existence is inhomogeneity" and the ripple picture established on this basis—that "matter waves are localized ripples of spacetime inhomogeneity." In the ripple framework, energy is redefined as the measure of temporal inhomogeneity, E=h/∇t. Time dilation, length contraction, mass-energy equivalence, the relativistic energy-momentum relation, the light-speed limit, and Lorentz covariance of special relativity can all be naturally derived from three fundamental properties of ripples: the relation between energy and temporal inhomogeneity, the phase invariance of ripples, and the equivalence between the energy ratio and the frequency ratio in different reference frames. This derivation shows that special relativistic effects are not fundamental laws independent of quantum mechanics, but necessary consequences of ripple dynamics in different states of motion. Quantum mechanics and special relativity are unified within the ripple framework as manifestations of a single ontology—spacetime inhomogeneity—at the microscopic and macroscopic levels. This framework preserves the full mathematical formalism and all empirical predictions of the existing physical theories, altering only the assignment of physical reality—just as Copernicus changed the coordinate origin without changing the astronomical data.

•Aug 14, 2026•3 citations

多次元振動分光スペクトルによる散逸性量子トンネル過程の理論的解析(修士論文(2004年度))

Akihito Ishizaki

散逸の影響を受ける量子トンネル過程は、物理学から化学そして生命現象に至るまで多くの分野において重要な役割を果たしており、これまでにも精力的に調べられてきた。しかし、その理論的取扱いや実験的観測の難しさが、多くの興味ある問題の解決を困難なものにしている。本研究では、有色ノイズを生む調和振動子熱浴と結合した1次元対称二連井戸ポテンシァル系を考察する。この系は、分光学的にも興味が持たれている凝縮相中のプロトン移動異性化反応を記述するモデルである。系と熱浴の相互作用としては、散逸(縦緩和と横緩和)を引き起こす従来の線形-線形結合だけでなく、周波数揺動による純粋位相緩和を誘起する非線形-線形結合をも考慮する。このような系に対して、久保の確率過程的Liouville方程式を拡張したGauss-Markov量子Fokker-Planck方程式を解き、双極子μ(Q^^^)の四体相関関数で定義される二次元赤外シグナルを計算した。その結果、入射レーザーパルスの位相整合条件で決まる特定の方向で観測される二次元赤外シグナルの非対角ピークから、トンネル分裂準位間の熱的励起・緩和過程が分離されて観測できることが示される。トンネル分裂準位という真に量子的な系に対する凝縮相の散逸効果を視覚的に捕らえることができるのである。また、従来の実験技術では測定が困難であった凝縮相中のプロトン移動反応の速度定数が、二次元赤外スペクトルからは簡単に評価できる可能性が示される。多次元振動分光法は、凝縮相化学反応の速度定数を測定する新しい技術であると言えよう。

Bussei Kenkyu•Nov 20, 2005•0 citations

Spooky action in quantum mechanics leading us to novel technologies

Tadashi Yoshida

1935年に刊行された4ページに満たない論文でアインシュタインはある思考実験を提案し,生まれたばかりの量子力学の根幹を鋭く突いた。著者達の頭文字からEPRパラドックスとも呼ばれるが,これは量子力学の発展過程における深淵な刺激剤となった。その後半世紀を越える理論実験両面での努力をあざ笑うかのようにEPRの衝撃は形を変えて生き永らえ,21世紀のいま量子暗号や量子ネットワークといった革命的新技術の鍵として期待されている。量子通信の実用化がますます現実味を帯びる一方で,物理的実在とはいったい何なのかという根源的な謎に答えはまだ無い。

Journal of the Atomic Energy Society of Japan•Jan 1, 2020•0 citations

有限時間間隔の場の理論 : 場の理論におけるシュレーディンガー描像の因果律について(基研長期研究計画「進化の力学への場の理論的アプローチ」報告,研究会報告)

Kazumasa Nomoto, R. Fukuda

場の理論における因果律の歴史は長く,色々な側面を持っている.特に,それは量子力学の非局所的な性質と深く関わっていて観測問題との関連でも興味深い.因果律の場の量子論的記述(微視的因果律)は,しばしばハイゼンベルグ描像で次の様に表現される1).[φ^<(H)>(x),φ^<(H)>(y)]=0 if (x-y)^2<0 x=(x^0,x),x^2≡x^μx_μ≡x_0^2-x^2 (1.1)ここで,φ(x)は場の演算子であり,それがボーズ場(フェルミオン場)ならば[,]は交換子(反交換子)である.つまり(1.1)は「互いに空間的な2点にある場の演算子は可換である」ということを表している.これは,自由な場のみでなく,局所的な相互作用が存在する場合にも成り立つ.また,このことは局所場の理論の最も本質的な要請のひとつにもなっている.量子力学では,可換な物理量は,互いに影響を及ぼさずに観測できるという原理が存在するので(1.1)は,空間的に離れた2点の観測は互いに影響を及ぼし合わないということを示している.つまり,いかなる場の擾乱(信号)も光速を超えて伝わらないということである.しかし,これは抽象的な演算子の関係であって,いかに信号が伝わるかなどということは判りにくい.そこで,別の描像-シュレーディンガー描像-で因果律がいかに表現されるか調べた.はじめに,初期状態の波動関数が時空の原点に局在したデルタ関数で表されるような一粒子の非相対論的・相対論的な量子拡散(quantum diffusion)について調べた.その結果,非相対論的には局在した次の瞬間には粒子は無限遠方まで場所に依らない確率で拡散してしまい,光速を超えて粒子が運動し得るということがわかる.しかし,非相対論では,光速を無限大と近似しているので当然の結果である.相対論的には,その状況はやや改善され,空間的である領域のうち十分遠方である位置に拡散する確率は殆どゼロになる.しかし,相対論にさえも光円錐の外側のコンプトン波長程度の領域には無視できない確率で粒子を見い出すことができることが,簡単な計算からわかる.したがって,この場合も因果律が破れているといえる.この原因については,現在検討中であるが,一つは初期にデルタ関数の波動関数を用意することが非局所的な操作であることに起因していると考えられる.この問題を避けるために,次に局所的な操作により場に擾乱を与え,それが時間とともに場の中をどのように伝わるかを調べた.先ず,自由な場において時空の原点に擾乱を与えるようなラグランジアンとして次のモデルを考えた.*_0=1/2(∂_μφ(x))(∂^μφ(x))-1/2m^2φ^2(x)+jδ^4(x)φ(x) (1.2)ここで,φ(x)はボーズ場(質量mのスカラーボゾン場)の変数である.時刻t<0で任意の初期状態を用意して(1.2)の系で時間発展させt>0での波動(汎)関数をΨ_F[φ]とする.そこで,終状態の空間的領域の密度行列ρ[φ_s,φ_s]を次の様に定義する.ρ[φ_s,φ_s]=∫[dφ_t]Ψ_F^*[φ]Ψ_F[φ]|_φ_t=φ_t [dφ_t]≡II 0|dφ(x) (1.3)φ_t: 時空の原点(擾乱が加わった点)に対して時間的な領域にある場の変数.φ_s: 時空の原点(擾乱が加わった点)に対して空間的な領域にある場の変数.このとき「ρ[φ_s,φ_s]は,Jに依らない」ということを示すことができる.このことは,場に擾乱が加わった点に対し,空間的な領域の状態はその影響を全く受けないということであり,完全に因果律を満していることがわかる.相互作用が存在しても,局所的であるならば同様のことを示すことができる.つまり,シュレーディンガー描像での因果律は「場の擾乱が加わった点に対して空間的な点における密度行列は場の擾乱の影響を受けない」と表現される.さらに,シュレーディンガー描像の因果律の表現からハイゼンベルグの因果律の表現を導くことができる.このことからシュレーディンガー描像の因果律の表現は,ハイゼンベルグ描像のそれと少なくとも等価,又はそれよりも広い概念を含んでいると考えられる.なお,本文中では自然単位系c=h=1を用いる.

•Aug 20, 1990•0 citations

Proposals for Two-Beam Interferences of Non-Massless Particles

雄次郎 国府

行われ ている光学実験 の範囲内の話 であるか ら,その中に特異性 を見出す ことはかな りきび し い問題 である。 以上のべたよ うな数 々の要請や疑問が解決 され なければ, この間題 に対 して充分 な説 明が与 え られた とはいえない。 Pr o p o s a l sf o rT wo -B e a m l n t e r f e r e n c e s o fNo n -Ma s s l e s sPa r t i c l e s 茨城大 ・ 理 国 府 雄 次郎 5 8年 7月 1 4 -1 6日基研短期研究会 は同 8月 2 9 -3 1日 I S QM 量子力学の基礎 一新技術 の光 の元で-の準備的性格 もあったので,本論文 で はPr o c .I S QM に提出済 の原稿 と重複す る所 は 簡略化す ることはお許 し頂 きたい。I S QM では Z e i l i n g e re ta l . 1 ) が著者の先 の論文 のn e u t r o n d o u b l es l i ti n t e r f e r e n c e の部分のみ を引用 したので,有質量粒子全般 に問題 を拡げ るた め, 本論文 と同 じ題 目を掲 げて彼等 に対 す る c o mme n t の形 をとったのであった。 Z e i l i n g e r 等 の 2b e a m 干渉 の中性子速度約 2 0 0m / S , s p l i t t e r 一 観測面間 t i meo ff l i g h t 2 .5 msの異常 さは注 目に価す る。然 も巨視的速度 の有質量粒子 の 2b e a m干渉 実験 の先例 を開いた 訳 で,M6 1 1 e n s t e d t -B a y h 2 )の複 p r i s m と組合せて考 えれば p, a, H吉等 i o nに同じ 2b e a m 干 渉実験 を拡げ るには,縞 が平均化 され て消 えぬ ように一度 b e a m を絞 る こ との外特別 な困難 は 予想 され ない.(中性 の H, H2,T等-の拡大 には検知技術上 の困難 がある。 ) いずれ にせ よ ( a ) t i meo ff l i g h tT と質量 M の益 々大 きな 2b e a m干渉実験 が可能, ( b ) 此 等 は既 に一部 Z e i l i n g e rや M6 1 1 e n s t e d t 等 によ り実現 され てお り,単 なる思考実験 ではない, ( C )有質量粒子 2b e a m干渉実験 は 1 9 5 2年 に始 ま り ,量子力学 形成後約 2 5年に して生 じた新 事態 であろ う。斯か る新事態か ら眺 めるな ら,在来の wa v ep a c k e tr e d u c t i o n説 は M の重 い どん な粒子で もs p l i t 後 T は如何に長 くて も観測面到達の瞬間 s p l i t t e rと諸 保存 量 を分 け合 い つ つ r e d u c t i o nが起 り,T

Soryushiron Kenkyu/Soryushiron kenkyu•Feb 20, 1984•0 citations

フェルミ原子ガスを通して見えて来た室温超伝導の姿 (特集 もし『室温』での超電導材料が実用化されたら?)

Masahiko Machida

マテリアルステージ•Apr 1, 2013•0 citations
図1に示すように、二原子分子がレーザーパル スに照射され上位の電子状態に励起される場合 を考える。もし、レーザーパルスの時間幅が分 子の古典的な振動周期(通常サブピコ秒のオー ダー;ピコ=10 -12 )よりも短ければ、複数の振 動固有状態(原子の定在波)が一度に励起され 干渉する。その結果、強め合う場所に波束と呼 ばれる局在した原子波が発生し、結合軸上を行 ったり来たりする状態ができる。このとき、波 束を構成する定在波の振幅(揺れ幅)と位相(揺 れのタイミング)には、レーザー電場の振幅と 位相が転写されるので、それらを制御すれば波 束を制御することができる。 1980年代半ば、2波長のレーザー光の相対位 相や、2発のフェムト秒レーザーパルス(フェム ト=10 -15 )のタイミングを調節することによっ て、分子の光解離を制御する理論シミュレーシ ョンの結果が相次いで発表された
摘要:狭义相对论与量子力学是当代物理学的两大支柱。狭义相对论描述高速运动粒子的运动学,以光速不变和洛伦兹变换为出发点;量子力学描述微观世界的粒子行为,以波函数和薛定谔方程为核心。两者各自取得了惊人的经验成功,但它们基于不同的概念基础和数学结构,彼此之间的逻辑关系并不清楚。本文尝试从一个不同的方向出发,为这两个理论之间的逻辑关系提供一种新的理解。这个方向的出发点是“存在的本质是不均匀”这一核心命题,以及在此基础上建立的涟漪图像,“物质波是时空不均匀性的局域涟漪”。在涟漪框架中,能量被重新定义为时间不均匀性的度量E=h/∇t。狭义相对论的时间膨胀、长度收缩、质能等价、相对论能量-动量关系、光速极限和洛伦兹协变性,均可以从涟漪的三个基本属性,能量与时间不均匀性的关系、涟漪相位不变性、以及不同参考系中能量比等于频率比自然导出。这一推导表明,狭义相对论效应并非独立于量子力学的基本定律,而是涟漪动力学在不同运动状态下的必然推论。量子力学与狭义相对论,在涟漪框架中被统一为同一本体论(时空不均匀性)在微观和宏观两个层次上的表现。这一框架保留了全部已有物理理论的数学形式和实验预言,只改变了物理实在的指认,正如哥白尼改变了坐标原点而不改变天文学数据。 Abstract: Special relativity and quantum mechanics are the two pillars of contemporary physics. Special relativity describes the kinematics of high-speed particles, taking the constancy of the speed of light and Lorentz transformations as its starting point; quantum mechanics describes the behavior of particles in the microscopic world, with the wave function and the Schrödinger equation at its core. Both have achieved astonishing empirical success, yet they rest on different conceptual foundations and mathematical structures, and the logical relationship between them remains unclear. This paper attempts to provide a new understanding of this relationship from a different direction. The starting point is the core proposition that "the essence of existence is inhomogeneity" and the ripple picture established on this basis—that "matter waves are localized ripples of spacetime inhomogeneity." In the ripple framework, energy is redefined as the measure of temporal inhomogeneity, E=h/∇t. Time dilation, length contraction, mass-energy equivalence, the relativistic energy-momentum relation, the light-speed limit, and Lorentz covariance of special relativity can all be naturally derived from three fundamental properties of ripples: the relation between energy and temporal inhomogeneity, the phase invariance of ripples, and the equivalence between the energy ratio and the frequency ratio in different reference frames. This derivation shows that special relativistic effects are not fundamental laws independent of quantum mechanics, but necessary consequences of ripple dynamics in different states of motion. Quantum mechanics and special relativity are unified within the ripple framework as manifestations of a single ontology—spacetime inhomogeneity—at the microscopic and macroscopic levels. This framework preserves the full mathematical formalism and all empirical predictions of the existing physical theories, altering only the assignment of physical reality—just as Copernicus changed the coordinate origin without changing the astronomical data.
散逸の影響を受ける量子トンネル過程は、物理学から化学そして生命現象に至るまで多くの分野において重要な役割を果たしており、これまでにも精力的に調べられてきた。しかし、その理論的取扱いや実験的観測の難しさが、多くの興味ある問題の解決を困難なものにしている。本研究では、有色ノイズを生む調和振動子熱浴と結合した1次元対称二連井戸ポテンシァル系を考察する。この系は、分光学的にも興味が持たれている凝縮相中のプロトン移動異性化反応を記述するモデルである。系と熱浴の相互作用としては、散逸(縦緩和と横緩和)を引き起こす従来の線形-線形結合だけでなく、周波数揺動による純粋位相緩和を誘起する非線形-線形結合をも考慮する。このような系に対して、久保の確率過程的Liouville方程式を拡張したGauss-Markov量子Fokker-Planck方程式を解き、双極子μ(Q^^^)の四体相関関数で定義される二次元赤外シグナルを計算した。その結果、入射レーザーパルスの位相整合条件で決まる特定の方向で観測される二次元赤外シグナルの非対角ピークから、トンネル分裂準位間の熱的励起・緩和過程が分離されて観測できることが示される。トンネル分裂準位という真に量子的な系に対する凝縮相の散逸効果を視覚的に捕らえることができるのである。また、従来の実験技術では測定が困難であった凝縮相中のプロトン移動反応の速度定数が、二次元赤外スペクトルからは簡単に評価できる可能性が示される。多次元振動分光法は、凝縮相化学反応の速度定数を測定する新しい技術であると言えよう。
1935年に刊行された4ページに満たない論文でアインシュタインはある思考実験を提案し,生まれたばかりの量子力学の根幹を鋭く突いた。著者達の頭文字からEPRパラドックスとも呼ばれるが,これは量子力学の発展過程における深淵な刺激剤となった。その後半世紀を越える理論実験両面での努力をあざ笑うかのようにEPRの衝撃は形を変えて生き永らえ,21世紀のいま量子暗号や量子ネットワークといった革命的新技術の鍵として期待されている。量子通信の実用化がますます現実味を帯びる一方で,物理的実在とはいったい何なのかという根源的な謎に答えはまだ無い。
場の理論における因果律の歴史は長く,色々な側面を持っている.特に,それは量子力学の非局所的な性質と深く関わっていて観測問題との関連でも興味深い.因果律の場の量子論的記述(微視的因果律)は,しばしばハイゼンベルグ描像で次の様に表現される1).[φ^<(H)>(x),φ^<(H)>(y)]=0 if (x-y)^2<0 x=(x^0,x),x^2≡x^μx_μ≡x_0^2-x^2 (1.1)ここで,φ(x)は場の演算子であり,それがボーズ場(フェルミオン場)ならば[,]は交換子(反交換子)である.つまり(1.1)は「互いに空間的な2点にある場の演算子は可換である」ということを表している.これは,自由な場のみでなく,局所的な相互作用が存在する場合にも成り立つ.また,このことは局所場の理論の最も本質的な要請のひとつにもなっている.量子力学では,可換な物理量は,互いに影響を及ぼさずに観測できるという原理が存在するので(1.1)は,空間的に離れた2点の観測は互いに影響を及ぼし合わないということを示している.つまり,いかなる場の擾乱(信号)も光速を超えて伝わらないということである.しかし,これは抽象的な演算子の関係であって,いかに信号が伝わるかなどということは判りにくい.そこで,別の描像-シュレーディンガー描像-で因果律がいかに表現されるか調べた.はじめに,初期状態の波動関数が時空の原点に局在したデルタ関数で表されるような一粒子の非相対論的・相対論的な量子拡散(quantum diffusion)について調べた.その結果,非相対論的には局在した次の瞬間には粒子は無限遠方まで場所に依らない確率で拡散してしまい,光速を超えて粒子が運動し得るということがわかる.しかし,非相対論では,光速を無限大と近似しているので当然の結果である.相対論的には,その状況はやや改善され,空間的である領域のうち十分遠方である位置に拡散する確率は殆どゼロになる.しかし,相対論にさえも光円錐の外側のコンプトン波長程度の領域には無視できない確率で粒子を見い出すことができることが,簡単な計算からわかる.したがって,この場合も因果律が破れているといえる.この原因については,現在検討中であるが,一つは初期にデルタ関数の波動関数を用意することが非局所的な操作であることに起因していると考えられる.この問題を避けるために,次に局所的な操作により場に擾乱を与え,それが時間とともに場の中をどのように伝わるかを調べた.先ず,自由な場において時空の原点に擾乱を与えるようなラグランジアンとして次のモデルを考えた.*_0=1/2(∂_μφ(x))(∂^μφ(x))-1/2m^2φ^2(x)+jδ^4(x)φ(x) (1.2)ここで,φ(x)はボーズ場(質量mのスカラーボゾン場)の変数である.時刻t<0で任意の初期状態を用意して(1.2)の系で時間発展させt>0での波動(汎)関数をΨ_F[φ]とする.そこで,終状態の空間的領域の密度行列ρ[φ_s,φ_s]を次の様に定義する.ρ[φ_s,φ_s]=∫[dφ_t]Ψ_F^*[φ]Ψ_F[φ]|_φ_t=φ_t [dφ_t]≡II 0|dφ(x) (1.3)φ_t: 時空の原点(擾乱が加わった点)に対して時間的な領域にある場の変数.φ_s: 時空の原点(擾乱が加わった点)に対して空間的な領域にある場の変数.このとき「ρ[φ_s,φ_s]は,Jに依らない」ということを示すことができる.このことは,場に擾乱が加わった点に対し,空間的な領域の状態はその影響を全く受けないということであり,完全に因果律を満していることがわかる.相互作用が存在しても,局所的であるならば同様のことを示すことができる.つまり,シュレーディンガー描像での因果律は「場の擾乱が加わった点に対して空間的な点における密度行列は場の擾乱の影響を受けない」と表現される.さらに,シュレーディンガー描像の因果律の表現からハイゼンベルグの因果律の表現を導くことができる.このことからシュレーディンガー描像の因果律の表現は,ハイゼンベルグ描像のそれと少なくとも等価,又はそれよりも広い概念を含んでいると考えられる.なお,本文中では自然単位系c=h=1を用いる.
行われ ている光学実験 の範囲内の話 であるか ら,その中に特異性 を見出す ことはかな りきび し い問題 である。 以上のべたよ うな数 々の要請や疑問が解決 され なければ, この間題 に対 して充分 な説 明が与 え られた とはいえない。 Pr o p o s a l sf o rT wo -B e a m l n t e r f e r e n c e s o fNo n -Ma s s l e s sPa r t i c l e s 茨城大 ・ 理 国 府 雄 次郎 5 8年 7月 1 4 -1 6日基研短期研究会 は同 8月 2 9 -3 1日 I S QM 量子力学の基礎 一新技術 の光 の元で-の準備的性格 もあったので,本論文 で はPr o c .I S QM に提出済 の原稿 と重複す る所 は 簡略化す ることはお許 し頂 きたい。I S QM では Z e i l i n g e re ta l . 1 ) が著者の先 の論文 のn e u t r o n d o u b l es l i ti n t e r f e r e n c e の部分のみ を引用 したので,有質量粒子全般 に問題 を拡げ るた め, 本論文 と同 じ題 目を掲 げて彼等 に対 す る c o mme n t の形 をとったのであった。 Z e i l i n g e r 等 の 2b e a m 干渉 の中性子速度約 2 0 0m / S , s p l i t t e r 一 観測面間 t i meo ff l i g h t 2 .5 msの異常 さは注 目に価す る。然 も巨視的速度 の有質量粒子 の 2b e a m干渉 実験 の先例 を開いた 訳 で,M6 1 1 e n s t e d t -B a y h 2 )の複 p r i s m と組合せて考 えれば p, a, H吉等 i o nに同じ 2b e a m 干 渉実験 を拡げ るには,縞 が平均化 され て消 えぬ ように一度 b e a m を絞 る こ との外特別 な困難 は 予想 され ない.(中性 の H, H2,T等-の拡大 には検知技術上 の困難 がある。 ) いずれ にせ よ ( a ) t i meo ff l i g h tT と質量 M の益 々大 きな 2b e a m干渉実験 が可能, ( b ) 此 等 は既 に一部 Z e i l i n g e rや M6 1 1 e n s t e d t 等 によ り実現 され てお り,単 なる思考実験 ではない, ( C )有質量粒子 2b e a m干渉実験 は 1 9 5 2年 に始 ま り ,量子力学 形成後約 2 5年に して生 じた新 事態 であろ う。斯か る新事態か ら眺 めるな ら,在来の wa v ep a c k e tr e d u c t i o n説 は M の重 い どん な粒子で もs p l i t 後 T は如何に長 くて も観測面到達の瞬間 s p l i t t e rと諸 保存 量 を分 け合 い つ つ r e d u c t i o nが起 り,T