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経済学季報

「物理現象→生命現象→心理現象」の一連のプロセスの統一的説明 : シュレーディンガー方程式をみたす波動関数の確立性の純化(1)(侘美光彦先生追悼記念号)

宗彰 池田

Published Jan 20, 2005• 0 citations
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Abstract

力学的物理現象を統一的に説明するものがシュレーディンガー方程式である。物理現象(連続的時間に関する変化曲線で表される:因果性)が粗視化されて跳び跳びに観測されて一時点に重ね合わされると確率分布に変換される。これはシュレーディンガー方程式の波動関数の確率性である。しかしこの確率化は不完全である。この確率分布には系列相関(因果性)が残るからである。これが繰返されるプロセスで確立は純化されてゆく。これは、一定の視野への粒子の時空値の参入と粗視化の繰返しを伴いながら、階層を上ってゆくプロセスであり、シュレーディンガー方程式の階層上げである。それが、物理現象→生命現象→心理現象、と派生・移行してゆくプロセスを誘導構成する。何となれば、粒子の因果性が確率に変換されることで、粒子に自発性・任意性が出てくる。分子が"自発的"だということは、分子が"確率的"だということと等価である。因果性が不完全に確率化されるある段階で分子に目的概念が出て来、ここが生命の発生点となる。ここはRNAレプリカーゼ分子が発生した時点に対応する。それがさらに確率化されると任意性が出てくる。ここが心理の発生点である。これはヒトの大脳新皮質の発生時点に対応する。以上の一連を統一的に説明するものがシュレーディンガー方程式を構成する波動関数の確率性の"純化"のプロセスである。(加えて、生命現象を表現する連立差分方程式系が、粒子の確率性を表現するシュレーディンガー方程式と等価となることが証明される。又、シュレーディンガー方程式は階層上げに従い、マクロの"粒子"を説明するニュートン力学とも整合的である。)

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力学的物理現象を統一的に説明するものがシュレーディンガー方程式である.物理現象(連続的時間に関する変化曲線で表わされる:因果性)が粗視化されて跳び跳びに観測されて一時点に重ね合わされると確率分布に変換される.これはシュレーディンガー方程式の波動関数の確率性である.しかしこの確率化は不完全である.この確率分布には系列相関(因果性)が残るからである.これが再度変化曲線を形成して再度粗視化され,跳び跳びの観測を受け確率化する.これが繰返されるプロセスで確率は純化されてゆく.これは,一定の視野への粒子の時空値の参入と粗視化の繰返しを伴いながら,階層を上ってゆくプロセスであり,シュレーディンガー方程式の階層上げである.それが,物理現象→生命現象→心理現象,と派生・移行してゆくプロセスを誘導構成する.何となれば,粒子の因果性が確率に変換されることで,粒子に自発性・任意性が出てくる.分子が"自発的"だということは,分子が"確率的"だということと等価である.因果性が不完全に確率化されるある段階で分子に目的概念が出て来,ここが生命の発生点となる.これはRNAレプリカーゼ分子が発生した時点に対応する.それが更に確率化されると任意性が出てくる.ここが心理の発生点である.これはヒトの大脳新皮質の発生点に対応する.以上の一連を統一的に説明するものがシュレーディンガー方程式を構成する波動関数の確率性の"純化"のプロセスである.(加えて,生命現象を表現する連立差分方程式系が,粒子の確率性を表現するシュレーディンガー方程式と等価となることが証明される.また,シュレーディンガー方程式は階層上げに従い,マクロの"粒子"を説明するニュートン力学とも整合的である.さらにまた,上記生命モデルが,進化学の難問であるダーウィンの自然淘汰説と木村資生の分子進化の中立性との同時説明を可能にすることが示される.)

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•Sep 11, 2026•0 citations

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フェルミ粒子(フェルミオン(fermion))である電子1対の交換によって波動関数が逆符号になるという反対称性を表現するためにSlater行列式が有効であることは,物理化学や量子力学(化学)のテキストに必ず書かれている。しかし,物理化学や化学物理の最先端の研究現場では,通常の量子化学コースの講義では扱われない用語を用いて日夜研究が進められている。それらの用語のうち,重要な概念の1つが,生成演算子と消滅演算子の性質にもとづき,基底関数に対応する状態を占める数(占有数)を用いてボース粒子(ボソン(boson))やフェルミ粒子の他粒子系の物理量を表現する「第2量子化」(占有数表示)である。しかし,初学者の多くが「第1量子化すらちゃんと理解できていないのに第2量子化なんて・・」と考えてしまうことが多い 。これは,多くの基礎コースの量子論の講義では,圧倒的に「波動」が主役であり,「量子」論といいながら「粒子」らしさがほとんどないことが原因ではないだろうか。Schrodinger方程式という偏微分方程式を数学的に解く量子力学(=波動力学)側からだけでなく,占有数表示によって「量子」を「粒子」らしく扱う量子力学(=行列力学)側から量子論を眺めることで,「量子」の本質をより深く理解できるかもしれない。量子化学計算におけるコンピュータの役割は,Schrödinger方程式を解析的に解くことではなく,大きな基底関数系により生じる膨大な数の行列要素を計算し,巨大な行列を対角化することであるから,その原理は波動力学ではなく行列力学である。本書は, G. C. Schatz and M. A. Ratner Quantum Mechanics in Chemistry; Prentice-Hall: Englewood-Cliffs, NJ, 1993. (日本語版) 佐藤 伸,山下晃一 訳「大学院講義 反応量子化学 -時間依存系の理解のために-」化学同人 (1998年) の第6章「占有数表示」の中の数式,練習問題,章末問題のいくつかを対象として導出や解答を試み,占有数表示による取扱いを体験・習得するために書かれたMonographである。

•Jan 4, 2026•0 citations

確率的対数領域計算による確率行列のスペクトルギャップ増幅

Kensuke Suzuki

近年,量子計算機の研究開発が盛んに行われており,量子計算量クラスに関する理論的な研究も活発に行われている.量子計算機は古典計算機に比べ高速に計算できることが期待されており,すでに実装可能な量子計算機がスーパーコンピュータを上回る性能に達しているという研究結果も存在する[3].しかし現在実装可能な量子計算機は古典計算機に比べ扱えるビット数が少ないため,量子領域計算クラスに関する困難性を明らかにすることは重要な課題となっている. また量子計算機はすべての問題において古典計算機より高速に計算できるわけではない.量子ビットは古典ビットに比べ少ない量で多くの情報を保持することが可能だが,保持した情報を一つずつ取り出すといった操作は得意ではない.こういった性質から,量子計算機では行列演算など複数の情報を用いた演算を古典計算機より少ないステップで行い,その結果を出力するという問題に強く,実際に行列に関する様々な問題の量子アルゴリズムが考案されている.こういった量子計算量クラスに関する様々な研究成果が出る中で,古典計算量クラスとの関係性を明らかにすることは量子計算機を活用するうえで重要な指標となる.現在行列問題における古典計算量クラスと量子計算量クラスの違いとして,扱えることのできる行列の種類や,近似を行う際の精度といったことが予想されている. このような背景より,古典における領域複雑性と行列問題の精度の観点から,Doron らの研究[6] に注目した.Doron らは確率行列の第二固有値を判定する問題について,逆多項式の精度を要求する場合はBPL 完全であることを示した.しかし彼らの研究において,より簡単な問題である定数精度を要求する第二固有値問題がどれほど困難かについては議論されておらず,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題における困難性が同等かは不明である.そこで本研究では逆多項式精度の第二固有値問題を定数精度に確率的対数領域計算で帰着させることで,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題が確率的対数領域計算において同等の困難性を持つことを示そうと試みた.結果として確率的対数領域計算が可能な状況では,定数精度の第二固有値問題が一部の逆多項式精度の問題より困難であることを示した.

•Mar 1, 2023•0 citations
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近年,量子計算機の研究開発が盛んに行われており,量子計算量クラスに関する理論的な研究も活発に行われている.量子計算機は古典計算機に比べ高速に計算できることが期待されており,すでに実装可能な量子計算機がスーパーコンピュータを上回る性能に達しているという研究結果も存在する[3].しかし現在実装可能な量子計算機は古典計算機に比べ扱えるビット数が少ないため,量子領域計算クラスに関する困難性を明らかにすることは重要な課題となっている. また量子計算機はすべての問題において古典計算機より高速に計算できるわけではない.量子ビットは古典ビットに比べ少ない量で多くの情報を保持することが可能だが,保持した情報を一つずつ取り出すといった操作は得意ではない.こういった性質から,量子計算機では行列演算など複数の情報を用いた演算を古典計算機より少ないステップで行い,その結果を出力するという問題に強く,実際に行列に関する様々な問題の量子アルゴリズムが考案されている.こういった量子計算量クラスに関する様々な研究成果が出る中で,古典計算量クラスとの関係性を明らかにすることは量子計算機を活用するうえで重要な指標となる.現在行列問題における古典計算量クラスと量子計算量クラスの違いとして,扱えることのできる行列の種類や,近似を行う際の精度といったことが予想されている. このような背景より,古典における領域複雑性と行列問題の精度の観点から,Doron らの研究[6] に注目した.Doron らは確率行列の第二固有値を判定する問題について,逆多項式の精度を要求する場合はBPL 完全であることを示した.しかし彼らの研究において,より簡単な問題である定数精度を要求する第二固有値問題がどれほど困難かについては議論されておらず,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題における困難性が同等かは不明である.そこで本研究では逆多項式精度の第二固有値問題を定数精度に確率的対数領域計算で帰着させることで,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題が確率的対数領域計算において同等の困難性を持つことを示そうと試みた.結果として確率的対数領域計算が可能な状況では,定数精度の第二固有値問題が一部の逆多項式精度の問題より困難であることを示した.