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霧箱観測による結果判定の問題点(原典)

masaru morimoto

Published Sep 11, 2026• 0 citations
Publisher

Abstract

霧箱観測は荷電した何らかの物体が媒質をイオン化した際に生じる軌跡を可視化する装置として広く利用されてきた。しかし、霧箱に形成される軌跡が直ちに「粒子の通過」を意味するとする前提には、実験的厳密性の観点から再検討の余地がある。 霧箱はイオン化反応に対して応答する装置であり、反応を引き起こす主体が粒子であるか、あるいは別種の電荷を帯びた波動的・場的影響であるかを区別する機能を持たない。したがって、霧箱に軌跡が観測されたとしても、それを粒子の存在証拠と断定することは論理的に飛躍を含む。 この懐疑を解消するためには、追加実験として電磁波などの非粒子的電荷影響を霧箱に照射し、同様の反応が生じるかを検証することが有効である。本研究は、霧箱観測に基づく結果判定の妥当性について、実験装置の原理に立ち返り再評価する必要性を指摘する。

DOI
10.5281/zenodo.22698740

Related papers

陽子素粒子単一世界による虚実界面モデル(原典)

Masaru Morimoto

本稿は、虚界の状態を粒子性と波動性が未分化に共存する連続モードとして捉え、観測可能な実界へ移行する際に離散化が生じ、粒子として具現化する構造を示す。粒子化は連続モードへのデルタ作用として表され、波動成分は実界においても残存する。本稿では、虚実界面に定常波を描き、その波から粒子が生成される図解モデルを用いて、連続モードと離散モードの接続構造を視覚的に示す。

•Aug 17, 2026•0 citations

多電子系の遍歴・局在・秩序化(第51回 物性若手夏の学校(2006年度))

Yoshio Kuramoto

単独の電子は,質量・電荷・スピンで特徴付けられ,その性質は定量的によくわかっている。しかし,このような電子が多数集まると,非常に豊かで思いがけない性質を示す。固体中に凝縮した電子が示す超伝導,強磁性,分数量子ホール効果などはその例である。単独の電子の固有状態は,自由空間では平面波であるが,多数の電子の固有状態は必ずしも平面波ではない。すなわち斥力相互作用が強いと,平面波状態は不安定になり,多数の電子は自発的に局在する。この状態は,電子の結晶とみなせる。それでは逆に,平面波状態(フェルミ液体状態)は電子間の相互作用があっても生き残れるか,と問うこともできる。実はこの答えは単純ではない。その際,系の次元性が本質的に重要になる。この講義では,量子多体系としての電子系が示す興味ある性質を理解するために,単純な例から出発して重要な基本概念を説明する。特に,近藤効果,朝永・ラッティンジャー流体,モット絶縁体,動的有効場などを直感的に理解できるようにしたい。また,できるだけ最近の実験結果を含む新しい例題を選んで,量子多体系に関する最先端研究の現状がわかるようにしたい。

•Feb 20, 2007•0 citations

量子センシングによる最先端イメージング診断・治療技術の開発と医学・薬学応用

湯川 博

生命科学の発展において、分子生物学が果たした役割は非常に大きい。しかし、未解明な生命現象も数多存在し、生命の根源的理解には至っていない。そのため、生命科学をこれまでの分子レベルから量子レベルにまで拡張して、統合することで理解を深める量子生命科学に強い期待が集まっている。本シンポジウムでは、生体内での計測がほとんど進んでいない温度、pH、磁場などの物理化学的パラメーターを多項目同時計測可能な、生体ナノ量子センサーシステム開発の最前線について紹介する。

•Sep 20, 2024•0 citations

確率的対数領域計算による確率行列のスペクトルギャップ増幅

Kensuke Suzuki

近年,量子計算機の研究開発が盛んに行われており,量子計算量クラスに関する理論的な研究も活発に行われている.量子計算機は古典計算機に比べ高速に計算できることが期待されており,すでに実装可能な量子計算機がスーパーコンピュータを上回る性能に達しているという研究結果も存在する[3].しかし現在実装可能な量子計算機は古典計算機に比べ扱えるビット数が少ないため,量子領域計算クラスに関する困難性を明らかにすることは重要な課題となっている. また量子計算機はすべての問題において古典計算機より高速に計算できるわけではない.量子ビットは古典ビットに比べ少ない量で多くの情報を保持することが可能だが,保持した情報を一つずつ取り出すといった操作は得意ではない.こういった性質から,量子計算機では行列演算など複数の情報を用いた演算を古典計算機より少ないステップで行い,その結果を出力するという問題に強く,実際に行列に関する様々な問題の量子アルゴリズムが考案されている.こういった量子計算量クラスに関する様々な研究成果が出る中で,古典計算量クラスとの関係性を明らかにすることは量子計算機を活用するうえで重要な指標となる.現在行列問題における古典計算量クラスと量子計算量クラスの違いとして,扱えることのできる行列の種類や,近似を行う際の精度といったことが予想されている. このような背景より,古典における領域複雑性と行列問題の精度の観点から,Doron らの研究[6] に注目した.Doron らは確率行列の第二固有値を判定する問題について,逆多項式の精度を要求する場合はBPL 完全であることを示した.しかし彼らの研究において,より簡単な問題である定数精度を要求する第二固有値問題がどれほど困難かについては議論されておらず,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題における困難性が同等かは不明である.そこで本研究では逆多項式精度の第二固有値問題を定数精度に確率的対数領域計算で帰着させることで,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題が確率的対数領域計算において同等の困難性を持つことを示そうと試みた.結果として確率的対数領域計算が可能な状況では,定数精度の第二固有値問題が一部の逆多項式精度の問題より困難であることを示した.

•Mar 1, 2023•0 citations

What Lies Beyond Information?_A Mathematical Journey from Particles and Quantum States to the Precondition of Existence

Fumiyoshi Tamura

Description Modern science progresses from particles to quantum states, and from quantum states to information. However, information theory itself presupposes a more fundamental distinction, namely the assumption that 0 ≠ 1. This paper investigates the deeper question: What makes 0 ≠ 1 possible? Starting from the standard scientific framework of particles, quantum states, and information, the paper systematically decomposes the foundations of information theory itself. It is shown that: Information presupposes Distinction. Distinction presupposes a Prior Condition. Existence, Nothingness, and Concepts all depend upon Distinction. Consequently, none of these structures can serve as the condition that enables Distinction. By systematically eliminating all candidate structures that depend upon Distinction, the derivation identifies a unique remaining possibility: The resulting decomposition is Particle → Quantum State → Information → 0 ≠ 1 → Distinction → This work presents a structural investigation into the foundations of information and existence, extending beyond conventional information theory toward a pre-informational framework. 概要 現代科学は、素粒子から量子状態へ、そして量子状態から情報へと発展してきた。しかし、情報理論自体が、より根本的な区別、すなわち0≠1という仮定を前提としている。 本稿は、より深い問いを探求する。 0≠1を可能にするものは何か? 素粒子、量子状態、情報という標準的な科学的枠組みから出発し、本稿は情報理論そのものの基盤を体系的に分解する。 以下のことが示される。 情報は区別を前提とする。 区別は先行条件を前提とする。 存在、無、概念はすべて区別に依存する。 したがって、これらの構造のいずれも、区別を可能にする条件としては機能しない。 区別に依存する候補構造を体系的に排除することで、導出は唯一残された可能性を特定する。 結果として得られる分解は以下のとおり。 粒子 → 量子状態 → 情報 → 0 ≠ 1 → 区別 → 本研究は、情報と存在の基盤に関する構造的考察を提示し、従来の情報理論を超えて、情報以前の枠組みへと拡張する。

•Jun 9, 2026•0 citations

量子相認識に向けた量子畳み込みニューラルネットワークのチャネル注意機構の提案

Gekko Budiutama, 大門 俊介, 西 紘史 +3 more

量子畳み込みニューラルネットワーク(QCNNs)は、量子コンピュータ上での機械学習アルゴリ ズムとして有望なアプローチの一つである[1]。QCNNsは量子位相認識といった様々な学習タスク で成功を収めており[2]、勾配消失問題に耐性があるため、トレーニングが容易である。しかし、 QCNNsの実用性を向上させるためには、トレーニングコストの削減と性能の向上が不可欠である。 本研究では、QCNNsに向けたチャネル注意機構を提案する[3]。このチャネル注意機構では、従 来のQCNNsで破棄される量子ビットを測定することにより出力状態のチャネルを生成し、各チャ ネルに重要性を示す重みパラメータが割り当てられる(図 a)。基底状態から量子相を予測する 量子相認識タスクにおいて、チャネル注意機構を導入したQCNNと従来のQCNNを比較した。 その結果、チャネル注意機構を導入した QCNN は、正しい状態の確率を高め、予測結果を理想 的な解に近づけた(図 b)。さらに、チャネル注意機構は QCNN の訓練エポック数を大幅に削減 し、訓練コストを抑えることができた。また、QCNN−古典ニューラルネットワークの従来のハイ ブリッドモデルに比較した結果、 チャネル注意機構を導入した QCNN はより少ないパラメータ かつ高精度で量子相を認識する ことができた。したがって、提案 したチャネル注意機構は QCNNs の実用性、汎用性、および使いや すさを向上する高効率かつ低コ ストな手法である。

•Mar 25, 2024•0 citations
霧箱観測は荷電した何らかの物体が媒質をイオン化した際に生じる軌跡を可視化する装置として広く利用されてきた。しかし、霧箱に形成される軌跡が直ちに「粒子の通過」を意味するとする前提には、実験的厳密性の観点から再検討の余地がある。 霧箱はイオン化反応に対して応答する装置であり、反応を引き起こす主体が粒子であるか、あるいは別種の電荷を帯びた波動的・場的影響であるかを区別する機能を持たない。したがって、霧箱に軌跡が観測されたとしても、それを粒子の存在証拠と断定することは論理的に飛躍を含む。 この懐疑を解消するためには、追加実験として電磁波などの非粒子的電荷影響を霧箱に照射し、同様の反応が生じるかを検証することが有効である。本研究は、霧箱観測に基づく結果判定の妥当性について、実験装置の原理に立ち返り再評価する必要性を指摘する。
本稿は、虚界の状態を粒子性と波動性が未分化に共存する連続モードとして捉え、観測可能な実界へ移行する際に離散化が生じ、粒子として具現化する構造を示す。粒子化は連続モードへのデルタ作用として表され、波動成分は実界においても残存する。本稿では、虚実界面に定常波を描き、その波から粒子が生成される図解モデルを用いて、連続モードと離散モードの接続構造を視覚的に示す。
単独の電子は,質量・電荷・スピンで特徴付けられ,その性質は定量的によくわかっている。しかし,このような電子が多数集まると,非常に豊かで思いがけない性質を示す。固体中に凝縮した電子が示す超伝導,強磁性,分数量子ホール効果などはその例である。単独の電子の固有状態は,自由空間では平面波であるが,多数の電子の固有状態は必ずしも平面波ではない。すなわち斥力相互作用が強いと,平面波状態は不安定になり,多数の電子は自発的に局在する。この状態は,電子の結晶とみなせる。それでは逆に,平面波状態(フェルミ液体状態)は電子間の相互作用があっても生き残れるか,と問うこともできる。実はこの答えは単純ではない。その際,系の次元性が本質的に重要になる。この講義では,量子多体系としての電子系が示す興味ある性質を理解するために,単純な例から出発して重要な基本概念を説明する。特に,近藤効果,朝永・ラッティンジャー流体,モット絶縁体,動的有効場などを直感的に理解できるようにしたい。また,できるだけ最近の実験結果を含む新しい例題を選んで,量子多体系に関する最先端研究の現状がわかるようにしたい。
生命科学の発展において、分子生物学が果たした役割は非常に大きい。しかし、未解明な生命現象も数多存在し、生命の根源的理解には至っていない。そのため、生命科学をこれまでの分子レベルから量子レベルにまで拡張して、統合することで理解を深める量子生命科学に強い期待が集まっている。本シンポジウムでは、生体内での計測がほとんど進んでいない温度、pH、磁場などの物理化学的パラメーターを多項目同時計測可能な、生体ナノ量子センサーシステム開発の最前線について紹介する。
近年,量子計算機の研究開発が盛んに行われており,量子計算量クラスに関する理論的な研究も活発に行われている.量子計算機は古典計算機に比べ高速に計算できることが期待されており,すでに実装可能な量子計算機がスーパーコンピュータを上回る性能に達しているという研究結果も存在する[3].しかし現在実装可能な量子計算機は古典計算機に比べ扱えるビット数が少ないため,量子領域計算クラスに関する困難性を明らかにすることは重要な課題となっている. また量子計算機はすべての問題において古典計算機より高速に計算できるわけではない.量子ビットは古典ビットに比べ少ない量で多くの情報を保持することが可能だが,保持した情報を一つずつ取り出すといった操作は得意ではない.こういった性質から,量子計算機では行列演算など複数の情報を用いた演算を古典計算機より少ないステップで行い,その結果を出力するという問題に強く,実際に行列に関する様々な問題の量子アルゴリズムが考案されている.こういった量子計算量クラスに関する様々な研究成果が出る中で,古典計算量クラスとの関係性を明らかにすることは量子計算機を活用するうえで重要な指標となる.現在行列問題における古典計算量クラスと量子計算量クラスの違いとして,扱えることのできる行列の種類や,近似を行う際の精度といったことが予想されている. このような背景より,古典における領域複雑性と行列問題の精度の観点から,Doron らの研究[6] に注目した.Doron らは確率行列の第二固有値を判定する問題について,逆多項式の精度を要求する場合はBPL 完全であることを示した.しかし彼らの研究において,より簡単な問題である定数精度を要求する第二固有値問題がどれほど困難かについては議論されておらず,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題における困難性が同等かは不明である.そこで本研究では逆多項式精度の第二固有値問題を定数精度に確率的対数領域計算で帰着させることで,定数精度と逆多項式精度の第二固有値問題が確率的対数領域計算において同等の困難性を持つことを示そうと試みた.結果として確率的対数領域計算が可能な状況では,定数精度の第二固有値問題が一部の逆多項式精度の問題より困難であることを示した.
Description Modern science progresses from particles to quantum states, and from quantum states to information. However, information theory itself presupposes a more fundamental distinction, namely the assumption that 0 ≠ 1. This paper investigates the deeper question: What makes 0 ≠ 1 possible? Starting from the standard scientific framework of particles, quantum states, and information, the paper systematically decomposes the foundations of information theory itself. It is shown that: Information presupposes Distinction. Distinction presupposes a Prior Condition. Existence, Nothingness, and Concepts all depend upon Distinction. Consequently, none of these structures can serve as the condition that enables Distinction. By systematically eliminating all candidate structures that depend upon Distinction, the derivation identifies a unique remaining possibility: The resulting decomposition is Particle → Quantum State → Information → 0 ≠ 1 → Distinction → This work presents a structural investigation into the foundations of information and existence, extending beyond conventional information theory toward a pre-informational framework. 概要 現代科学は、素粒子から量子状態へ、そして量子状態から情報へと発展してきた。しかし、情報理論自体が、より根本的な区別、すなわち0≠1という仮定を前提としている。 本稿は、より深い問いを探求する。 0≠1を可能にするものは何か? 素粒子、量子状態、情報という標準的な科学的枠組みから出発し、本稿は情報理論そのものの基盤を体系的に分解する。 以下のことが示される。 情報は区別を前提とする。 区別は先行条件を前提とする。 存在、無、概念はすべて区別に依存する。 したがって、これらの構造のいずれも、区別を可能にする条件としては機能しない。 区別に依存する候補構造を体系的に排除することで、導出は唯一残された可能性を特定する。 結果として得られる分解は以下のとおり。 粒子 → 量子状態 → 情報 → 0 ≠ 1 → 区別 → 本研究は、情報と存在の基盤に関する構造的考察を提示し、従来の情報理論を超えて、情報以前の枠組みへと拡張する。
量子畳み込みニューラルネットワーク(QCNNs)は、量子コンピュータ上での機械学習アルゴリ ズムとして有望なアプローチの一つである[1]。QCNNsは量子位相認識といった様々な学習タスク で成功を収めており[2]、勾配消失問題に耐性があるため、トレーニングが容易である。しかし、 QCNNsの実用性を向上させるためには、トレーニングコストの削減と性能の向上が不可欠である。 本研究では、QCNNsに向けたチャネル注意機構を提案する[3]。このチャネル注意機構では、従 来のQCNNsで破棄される量子ビットを測定することにより出力状態のチャネルを生成し、各チャ ネルに重要性を示す重みパラメータが割り当てられる(図 a)。基底状態から量子相を予測する 量子相認識タスクにおいて、チャネル注意機構を導入したQCNNと従来のQCNNを比較した。 その結果、チャネル注意機構を導入した QCNN は、正しい状態の確率を高め、予測結果を理想 的な解に近づけた(図 b)。さらに、チャネル注意機構は QCNN の訓練エポック数を大幅に削減 し、訓練コストを抑えることができた。また、QCNN−古典ニューラルネットワークの従来のハイ ブリッドモデルに比較した結果、 チャネル注意機構を導入した QCNN はより少ないパラメータ かつ高精度で量子相を認識する ことができた。したがって、提案 したチャネル注意機構は QCNNs の実用性、汎用性、および使いや すさを向上する高効率かつ低コ ストな手法である。