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Production of Quantum Degenerate Gases of Ytterbium Atoms

Takeshi Fukuhara

Published Mar 23, 2009• 0 citations
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Abstract

氏 名 福原 武 (論文内容の要旨) 近年、量子縮退した原子気体の研究が盛んに行われているが、そのほ とんどはアルカリ原子を用いたものである。今後の応用・発展を考えたとき、 ユニークな原子種で量子縮退を実現し、研究を行うことが重要である。申請 者は、アルカリ原子とは性質が大きく異なる、イッテルビウム原子(Yb)に 着目し、研究を行った。Yb 原子には、まず、5 種類のボース同位体と 2 種類 のフェルミ同位体という多様な同位体が存在する。また、準安定な電子励起 状態と基底状態との間に、非常に狭い光学遷移が存在することも大きな特徴 であり、この超狭線幅光学遷移を用いたイッテルビウム原子ボース・アイン シュタイン凝縮体(BEC)の高分解能分光が可能である。本論文では、極低温 イッテルビウム原子の多種にわたる量子縮退を実現し、その量子多体系研究 への応用研究を行ったことを報告している。 まず最初に、申請者は Yb 原子同位体のレーザー冷却および光トラッ プ、さらにその光トラップ中での蒸発冷却について最適化を行い、これまで 実現していた 174 Yb 原子の BEC の原子数を約 10 倍増大させることに成功した。 次に、この方法を 170 Yb 原子同位体に適用し、 170 Yb 原子のボース・アインシ ュタイン凝縮を実現した。また、同様に 173 Yb 原子の冷却を行い、フェルミ縮 退を実現した。このフェルミ縮退は、6 成分のスピン成分全てが同時にフェ ルミ縮退しているという、大変ユニークな特徴があり、様々な応用が期待さ れている。また、 174 Yb 原子との共同冷却を用い 176 Yb ボース原子及び 171 Yb フ ェルミ原子の量子縮退領域への冷却にも成功している。特に、 176 Yb ボース原 子の BEC と 174 Yb 原子の BEC の同時 BEC に成功している。更に、 174 Yb-173 Yb の 同位体対のボース・フェルミ混合系を実現することに成功している。 これらの冷却実験の振舞いや、BEC した原子の振舞いから、原子間相 互作用を特徴付ける散乱長に関する情報を引き出すことに成功している。そ して、求められた値は、別の光会合分光法により後に高精度に求められた値 とほぼ一致しており、その正しさが確認されている。 さらに、申請者は、 174 Yb-173 Yb の同位体対のボース・フェルミ混合系 の集団運動に関する実験を行った。光ポテンシャルを急に変化させることに より 174 Yb 原子 BEC に4重極振動を誘起し、フェルミ原子である 173 Yb

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Production of quantum degenerate gases of ytterbium atoms

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•Jan 1, 2009•0 citations

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冷却原子気体の物理 (第59回物性若手夏の学校 : 集中ゼミ)

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冷却原子気体は新しい物性物理の舞台として注目されており、これまでにBose-Einstein凝縮 (BEC) をはじめ様々な興味深い現象がこの系で観測されている。本講演の前半では中性原子気体の冷却方法やBose凝縮体の観測方法などの実験手段について簡単に解説し, Bose凝縮気体の超流動ダイナミクスに関連した話題をいくつか取り上げて紹介する。特に、回転する超流動原子気体における量子渦生成ダイナミクス、有限温度における第一、第二音波の伝播などについて紹介する予定である。講演の後半では冷却Fermi原子気体の超流動に関する話題を紹介する。この系ではFeshbach共鳴と呼ばれる機構を利用して原子間相互作用の強さと符号を制御することが出来る。この技術を利用して2004年には冷却Fermi原子気体における超流動状態が実現された。さらに、光格子 (レーザーの干渉を利用して作られる周期ポテンシャル) 中に原子気体を閉じ込めることも可能である。光格子は固体中の電子が感じる周期ポテンシャルを擬似的に再現することより、超伝導や磁性等の物性研究の重要な役割を担っている。近年では蜂の巣格子、籠目格子、Lieb格子といった特殊な幾何学的構造を持つ光格子を作ることが可能となった。これらの系ではディラックフェルミオン、フラットバンド等に由来した新奇な物性が期待される。

•Feb 1, 2015•0 citations

パルス励起によるCoherent Population Trapping原子発振器の特性改善に関する研究

Yuichiro YANO

Coherent Population Trapping(以下 CPT)共鳴を利用した原子発振器は,小型かつ省電力でありながら原子の遷移周波数を基準とするため高い周波数安定度を有することが特徴である.近年では,小型情報端末,センサーネットワーク,測位衛星,車載向けなど体積と消費電力が制限される機器への搭載に向けてCPT原子発振器の小型化,省電力化,高安定化の研究,開発が進められている.一般に,原子発振器には高い周波数安定度が要求され,安定度を高める方法として Double-Λ法 [6] やPush-Pull光ポンピング法 [7] など,種々提案されている [8].しかし,これまでの提案法は複雑な光学系と高い消費電力を要するため,小型原子発振器への適用は困難であった.そこで本研究は小型原子発振器に適用できる小型で低電力動作可能な改善法として,パルス励起に着目した.一般的に周波数安定度はアラン標準偏差で表される [9;10;11].原子発振器の場合には,安定度は平均化時間により短期と長期の2つに分類される [12].短期安定度は共鳴のS/N比とQ値の積で理論的性能が決まる [13].S/N比改善のためには高い光強度で励起する必要があるが,高い光強度はパワーブロードニングによるQ値低下を招くため,S/N比とQ値を同時に改善するのは難しい [14].長期安定度は,共鳴の測定条件が時間的に変化し,周波数が変動することで劣化する.周波数変動の支配的な要因はライトシフトであり,光学素子類の経年劣化により光強度変化が生じた際に周波数が変動する [15;16;17] したがって,周波数安定度を改善するためには,S/N比とQ値の向上とライトシフトの低減が求められる.近年,パルス励起による特性改善が注目されている [6;18;19;20;21].パルス励起は,ラムゼイ干渉を利用する方法で,パワーブロードニング抑制とライトシフト低減が可能となり,短期,長期ともに高い安定度が得られる [18].しかし,パルス励起で使用される音響光学変調器は体積と消費電力が大きく,小型原子発振器への適用は困難である.また,ライトシフトは長期安定度劣化の主要因であるが,その低減効果は実験による報告のみで,理論的解明は行われていなかった.それゆえ,最適な実験条件は明らかでなく,更なる長期安定度改善のため,ライトシフトの理論的な解明が望まれていた.そこで本研究は,小型原子発振器に適用できる小型で低電力動作可能な改善法として,パルス励起に関する研究を行った.パルス励起が小型かつ省電力動作可能なこと,提案する解析法によりライトシフトの振る舞いを定量的に解析可能なことを示した.本論文では,まず,パルス励起によるCPT共鳴の解析および実験からパワーブロードニング抑制効果とライトシフト低減効果を明らかにし,パルス励起の有効性を確認する.次に,小型で低消費電力な改善方法として透過型液晶を用いたパルス励起を提案し,共鳴特性が改善されることを示す.加えて,発振器の更なる省電力化を目指し,高次高調波による励起を検討し,RF回路の大幅な省電力化を図る.最後に,S/N比改善法として直交偏光子法を提案する.

•Mar 25, 2015•0 citations

QUANTUM DEGENERATE GASES OF YTTERBIUM ATOMS

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Quantum Degenerate Gases of Ytterbium Atoms

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We describe in detail our recent experiments on quantum degenerate gases of ytterbium (Yb) atoms. Up to now Bose–Einstein condensates of 174 Yb and 170 Yb, and a Fermi degenerate gas of 173 Yb have been realized by efficient evaporative cooling in a crossed far-off resonant trap. Our studies showed that the efficient escape from the trap and rapid thermalization are important for efficient evaporative cooling. We also describe some recent experiments using Yb Bose–Einstein condensates such as the achievement of a scalar atom laser, the observation of an optical coherent transient, and successful loading into an optical lattice. Finally, the future prospects using Yb quantum degenerate gases are discussed in detail.

Journal of the Physical Society of Japan•Jan 13, 2009•23 citations
氏 名 福原 武 (論文内容の要旨) 近年、量子縮退した原子気体の研究が盛んに行われているが、そのほ とんどはアルカリ原子を用いたものである。今後の応用・発展を考えたとき、 ユニークな原子種で量子縮退を実現し、研究を行うことが重要である。申請 者は、アルカリ原子とは性質が大きく異なる、イッテルビウム原子(Yb)に 着目し、研究を行った。Yb 原子には、まず、5 種類のボース同位体と 2 種類 のフェルミ同位体という多様な同位体が存在する。また、準安定な電子励起 状態と基底状態との間に、非常に狭い光学遷移が存在することも大きな特徴 であり、この超狭線幅光学遷移を用いたイッテルビウム原子ボース・アイン シュタイン凝縮体(BEC)の高分解能分光が可能である。本論文では、極低温 イッテルビウム原子の多種にわたる量子縮退を実現し、その量子多体系研究 への応用研究を行ったことを報告している。 まず最初に、申請者は Yb 原子同位体のレーザー冷却および光トラッ プ、さらにその光トラップ中での蒸発冷却について最適化を行い、これまで 実現していた 174 Yb 原子の BEC の原子数を約 10 倍増大させることに成功した。 次に、この方法を 170 Yb 原子同位体に適用し、 170 Yb 原子のボース・アインシ ュタイン凝縮を実現した。また、同様に 173 Yb 原子の冷却を行い、フェルミ縮 退を実現した。このフェルミ縮退は、6 成分のスピン成分全てが同時にフェ ルミ縮退しているという、大変ユニークな特徴があり、様々な応用が期待さ れている。また、 174 Yb 原子との共同冷却を用い 176 Yb ボース原子及び 171 Yb フ ェルミ原子の量子縮退領域への冷却にも成功している。特に、 176 Yb ボース原 子の BEC と 174 Yb 原子の BEC の同時 BEC に成功している。更に、 174 Yb-173 Yb の 同位体対のボース・フェルミ混合系を実現することに成功している。 これらの冷却実験の振舞いや、BEC した原子の振舞いから、原子間相 互作用を特徴付ける散乱長に関する情報を引き出すことに成功している。そ して、求められた値は、別の光会合分光法により後に高精度に求められた値 とほぼ一致しており、その正しさが確認されている。 さらに、申請者は、 174 Yb-173 Yb の同位体対のボース・フェルミ混合系 の集団運動に関する実験を行った。光ポテンシャルを急に変化させることに より 174 Yb 原子 BEC に4重極振動を誘起し、フェルミ原子である 173 Yb
冷却原子気体は新しい物性物理の舞台として注目されており、これまでにBose-Einstein凝縮 (BEC) をはじめ様々な興味深い現象がこの系で観測されている。本講演の前半では中性原子気体の冷却方法やBose凝縮体の観測方法などの実験手段について簡単に解説し, Bose凝縮気体の超流動ダイナミクスに関連した話題をいくつか取り上げて紹介する。特に、回転する超流動原子気体における量子渦生成ダイナミクス、有限温度における第一、第二音波の伝播などについて紹介する予定である。講演の後半では冷却Fermi原子気体の超流動に関する話題を紹介する。この系ではFeshbach共鳴と呼ばれる機構を利用して原子間相互作用の強さと符号を制御することが出来る。この技術を利用して2004年には冷却Fermi原子気体における超流動状態が実現された。さらに、光格子 (レーザーの干渉を利用して作られる周期ポテンシャル) 中に原子気体を閉じ込めることも可能である。光格子は固体中の電子が感じる周期ポテンシャルを擬似的に再現することより、超伝導や磁性等の物性研究の重要な役割を担っている。近年では蜂の巣格子、籠目格子、Lieb格子といった特殊な幾何学的構造を持つ光格子を作ることが可能となった。これらの系ではディラックフェルミオン、フラットバンド等に由来した新奇な物性が期待される。
Coherent Population Trapping(以下 CPT)共鳴を利用した原子発振器は,小型かつ省電力でありながら原子の遷移周波数を基準とするため高い周波数安定度を有することが特徴である.近年では,小型情報端末,センサーネットワーク,測位衛星,車載向けなど体積と消費電力が制限される機器への搭載に向けてCPT原子発振器の小型化,省電力化,高安定化の研究,開発が進められている.一般に,原子発振器には高い周波数安定度が要求され,安定度を高める方法として Double-Λ法 [6] やPush-Pull光ポンピング法 [7] など,種々提案されている [8].しかし,これまでの提案法は複雑な光学系と高い消費電力を要するため,小型原子発振器への適用は困難であった.そこで本研究は小型原子発振器に適用できる小型で低電力動作可能な改善法として,パルス励起に着目した.一般的に周波数安定度はアラン標準偏差で表される [9;10;11].原子発振器の場合には,安定度は平均化時間により短期と長期の2つに分類される [12].短期安定度は共鳴のS/N比とQ値の積で理論的性能が決まる [13].S/N比改善のためには高い光強度で励起する必要があるが,高い光強度はパワーブロードニングによるQ値低下を招くため,S/N比とQ値を同時に改善するのは難しい [14].長期安定度は,共鳴の測定条件が時間的に変化し,周波数が変動することで劣化する.周波数変動の支配的な要因はライトシフトであり,光学素子類の経年劣化により光強度変化が生じた際に周波数が変動する [15;16;17] したがって,周波数安定度を改善するためには,S/N比とQ値の向上とライトシフトの低減が求められる.近年,パルス励起による特性改善が注目されている [6;18;19;20;21].パルス励起は,ラムゼイ干渉を利用する方法で,パワーブロードニング抑制とライトシフト低減が可能となり,短期,長期ともに高い安定度が得られる [18].しかし,パルス励起で使用される音響光学変調器は体積と消費電力が大きく,小型原子発振器への適用は困難である.また,ライトシフトは長期安定度劣化の主要因であるが,その低減効果は実験による報告のみで,理論的解明は行われていなかった.それゆえ,最適な実験条件は明らかでなく,更なる長期安定度改善のため,ライトシフトの理論的な解明が望まれていた.そこで本研究は,小型原子発振器に適用できる小型で低電力動作可能な改善法として,パルス励起に関する研究を行った.パルス励起が小型かつ省電力動作可能なこと,提案する解析法によりライトシフトの振る舞いを定量的に解析可能なことを示した.本論文では,まず,パルス励起によるCPT共鳴の解析および実験からパワーブロードニング抑制効果とライトシフト低減効果を明らかにし,パルス励起の有効性を確認する.次に,小型で低消費電力な改善方法として透過型液晶を用いたパルス励起を提案し,共鳴特性が改善されることを示す.加えて,発振器の更なる省電力化を目指し,高次高調波による励起を検討し,RF回路の大幅な省電力化を図る.最後に,S/N比改善法として直交偏光子法を提案する.
We describe in detail our recent experiments on quantum degenerate gases of ytterbium (Yb) atoms. Up to now Bose–Einstein condensates of 174 Yb and 170 Yb, and a Fermi degenerate gas of 173 Yb have been realized by efficient evaporative cooling in a crossed far-off resonant trap. Our studies showed that the efficient escape from the trap and rapid thermalization are important for efficient evaporative cooling. We also describe some recent experiments using Yb Bose–Einstein condensates such as the achievement of a scalar atom laser, the observation of an optical coherent transient, and successful loading into an optical lattice. Finally, the future prospects using Yb quantum degenerate gases are discussed in detail.