可積分量子スピン系における異常な準位交差 : 量子XXZスピン鎖に出現するsl_2ループ代数の対称性((6)数学的及び数理科学的考察,京大基研短期研究会「量子カオス : 理論と実験の現状」,研究会報告)
Tetsuo Deguchi, Kazue Kudo
Abstract
フォン・ノイマンとウィーグナーの定理によれば、同じ対称性をもつ二つのエネルギー固有値が縮退することは非常に稀である。しかし量子XXZスピン鎖では、その異方性変数Δがある特殊値の場合に系の対称性が拡大し、sl_2ループ代数という非可換対称性が出現する。このとき、可積分量子系に特有のダイナミカルな保存量が全て同時に縮退する。さらに、その縮退次元は格子サイズに関して指数関数的に増大する。