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超流動体、並びに超伝導体における量子渦の物理(サブゼミ,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)

Takeshi Mizushima

Published Feb 5, 2012• 0 citations
OpenAlex

Abstract

磁場中の超伝導体や回転する超流動体では量子化された渦を伴う.これまでにも様々な超伝導物質の熱力学的特性や輸送現象において量子渦の役割が強調されてきた.近年では,中性原子気体系におけるボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)やBCS-BECクロスオーバーの実現により,量子渦の研究は加速度を増している.ここでは,まず空間的に非一様な超流動・超伝導系を統一的に記述する理論形式として最も微視的なBogoliubov-de Gennes理論と準古典Eilenberger理論を概観する.続いて,スピン1重項超伝導体とp波超伝導体の量子渦やトポロジカル欠陥に束縛された特異な準粒子構造について解説する.これら低エネルギー準粒子励起は全て「Andreev束縛状態」という共通の言葉で理解できる.さらにはマヨラナ粒子やトポロジカル超伝導等といった最近のトピックスもこの共通概念の自然な拡張として理解できる.

Related papers

量子測定理論入門(講義,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)

Masanao Ozawa

有限次元の状態空間をもつ量子力学系に対する測定で,可能な測定値が有限個の測定の一般論を解説する.理論の展開は公理的な方法を用い,(射影仮説を含まない)少数の量子力学の基本原理と測定に関する自明な仮説から理論を演鐸する.測定理論に不可欠なPOVMや完全正値インストルメント等の数学的方法は,それらの自明性の高い基本仮説から理論の結論として導かれ,数学的道具を出発点に理論を展開する方法はとらない.目標の一つは,それらの数学的方法が概念的に極めて堅固な基礎の上に打ち立てられていることを明らかにすることである.この方法の利点の一つは,物理的に可能な測定の全体を数学的に特徴付けることを可能にすることで,最適測定の特徴付けや測定誤差と擾乱とのトレードオフなど究極的な限界を導くための方法論を提供する.一つの応用として,Heisenbergがガンマ線顕微鏡を用いて提案したような測定精度と擾乱の間の関係を考察し,新たな普遍的な関係の導出を目標とする.

•Feb 5, 2012•0 citations

超放射、超蛍光をめぐる研究の最前線:趣旨説明

良一 羽島, Hajima Ryoichi

超放射、超蛍光は、励起された多数の原子や分子が基底状態に戻るときに協働して強い光を放出する現象である。1954年の R. Dicke による超放射の理論的な予測以来、多くの実験で気体原子、分子からの超放射、超蛍光の現象が確認されてきた。近年では、気体からの超放射に加えて、量子ドットやナノ結晶といった固体からの超放射、加速器で作られる電子ビームからの超放射の実験が進んでいる。さらに、超放射相転移(熱平衡下での電磁場と電磁気分極の相転移)の研究、ニュートリノ研究に超放射の原理を応用する試みが行われ、脳の微小器官における超放射が議論されるなど、超放射、超蛍光の研究が広がっている。ここでは、超放射、超蛍光について分野を横断したシンポジウムを開催することで、新たな研究のアイデアを拓く一助とする。

•Mar 18, 2022•0 citations

超流動体、並びに超伝導体における量子渦の物理(サブゼミ,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)

健 水島

超流動体、並びに超伝導体における量子渦の物理 岡山大学大学院自然科学研究科 水

物性研究•Feb 5, 2012•0 citations

量子ゆらぎが大きな系での量子ダイナミックスと緩和現象(第44回 物性若手夏の学校(1999年度),講義ノート)

精二 宮下

「 第4 4 回 物性若手夏の学校」 ( 1 9 9 9 年度 ) 量子 ゆ らぎが大 きな系での量子ダ イナ ミックス と緩和現象 東大・ 工・ 物工 宮下精二 最近 、興味 を持たれているナ ノスケール系での動的現象 を紹介 し、それ らを解析する 量子力学 、統計力学的方法 をいろいろ調べ 、それぞれの特徴 を議論する。また、量子ゆ ら ぎが大 きな系での外場-の応答の新 しい特徴 を考察する。 それぞれの解析 における数値計 算の具体的手法 について も触 れる。 1 I m t r o d u c t i o n 具体的な講義 は以下 に述べ る ような内容 を考 えてい る。( 1 ) 非平衡統計力 学の基礎 ,つ ま り線形応答理論や確率過程 について触 れ,量子 ダイナ ミッ クスが重要な役割 をす る現象 に関する統計力学的手法 をの紹介 を行 う。( 2 ) 量子効果がその緩和現象 に顕著 な役割 をす るナ ノスケール分子磁性の実験 の紹介 をす る。( 3 ) 量子ダイナ ミクスの大 きな特徴である非断熱遷移 によっ て生 じる典型的な現象 とその機構の説明 し,上のナ ノスケール分子磁性 に おける現象の説明 を試みる。 ( 4 ) 周期的変動 をす る外場 の もとでの興味深 い現象 として,系の固有振動や外場の高調波 な どではない非 自明な周期 を 持つ振動現象がある。 それをいわゆるF l o q u e t 演算子の固有状態の として 解析 も紹介す る。 2 非平衡統計力学 オンサーガーの相反定理,揺動散逸定理 な ど線形応答理論の一般論 と久保 公式や森公式の導出。その応用 として,最近我 々が行 っている電子 ス ピン 共鳴 ( E S R ) の直接数値解析の方法 【 1 】 を紹介す る。 また,確率過程 につい てはマルコフ過程 の一般論 とWi e n e r 過程 ( wh i t e -g a u s s i a nn o i s e )によるラ ンジェバ ン方程式, さらにそれ とのフォツカープ ランク方程式の関係等 と の説明 をす る。 熟浴 と接 している量子系の運動 を記述する方法 として量子マスター方程 式 ( 資料参照)と量子 ランジェヴァン方程式 ( 文献 [ 3 】 参照)の方法 を紹介す る。 ここでは mi c r oc a v i t yの中で原子系 と相互作用する光子系の非古典状 態の解析 [ 2

物性研究•Nov 20, 1999•0 citations

非平衡1次元ボース気体(サブゼミ,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)

Toshiya Kinoshita

可積分系であるLieb-Linigerのモデルハミルトニアンを、2本の光格子ビームによって形成した1次元系に、ボース・アインシュタイン凝縮した原子気体を誘導することにより実現した。原子間相互作用の強さを広範囲にわたって制御し、相互作用が弱く平均場により記述可能な擬凝縮した1次元ガスから、相互作用の強い極限でボソンがスピンのない自由なフェルミオンのようにふるまう強相関ボソン系(Tonks-Girardeauガス)へと移行することを、初めて実験によって確認した。また、熱平衡状態から遠く離れた非平衡状態にある1次元ボース気体は、弱いトラッピングポテンシャルがあるものの、依然可積分性を保持しており熱平衡化しないこと、一方、トンネリングにより互いにカップルした1次元系では可積分性が破れ、熱平衡化することを確認した。これら一連の実験について解説する。

•Feb 5, 2012•0 citations

非平衡1次元ボース気体(サブゼミ,第56回物性若手夏の学校(2011年度) 研究と人生の指針-Beyond the CoMPaSS of your field.-,講義ノート)

Toshiya Kinoshita

r d e a uガス)へと移行することを、初めて実 験によって確認した。また、熱平衡状態から遠く離れた非平衡状態にある 1次元ボース気体は、

物性研究•Feb 5, 2012•0 citations
磁場中の超伝導体や回転する超流動体では量子化された渦を伴う.これまでにも様々な超伝導物質の熱力学的特性や輸送現象において量子渦の役割が強調されてきた.近年では,中性原子気体系におけるボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)やBCS-BECクロスオーバーの実現により,量子渦の研究は加速度を増している.ここでは,まず空間的に非一様な超流動・超伝導系を統一的に記述する理論形式として最も微視的なBogoliubov-de Gennes理論と準古典Eilenberger理論を概観する.続いて,スピン1重項超伝導体とp波超伝導体の量子渦やトポロジカル欠陥に束縛された特異な準粒子構造について解説する.これら低エネルギー準粒子励起は全て「Andreev束縛状態」という共通の言葉で理解できる.さらにはマヨラナ粒子やトポロジカル超伝導等といった最近のトピックスもこの共通概念の自然な拡張として理解できる.
有限次元の状態空間をもつ量子力学系に対する測定で,可能な測定値が有限個の測定の一般論を解説する.理論の展開は公理的な方法を用い,(射影仮説を含まない)少数の量子力学の基本原理と測定に関する自明な仮説から理論を演鐸する.測定理論に不可欠なPOVMや完全正値インストルメント等の数学的方法は,それらの自明性の高い基本仮説から理論の結論として導かれ,数学的道具を出発点に理論を展開する方法はとらない.目標の一つは,それらの数学的方法が概念的に極めて堅固な基礎の上に打ち立てられていることを明らかにすることである.この方法の利点の一つは,物理的に可能な測定の全体を数学的に特徴付けることを可能にすることで,最適測定の特徴付けや測定誤差と擾乱とのトレードオフなど究極的な限界を導くための方法論を提供する.一つの応用として,Heisenbergがガンマ線顕微鏡を用いて提案したような測定精度と擾乱の間の関係を考察し,新たな普遍的な関係の導出を目標とする.
超放射、超蛍光は、励起された多数の原子や分子が基底状態に戻るときに協働して強い光を放出する現象である。1954年の R. Dicke による超放射の理論的な予測以来、多くの実験で気体原子、分子からの超放射、超蛍光の現象が確認されてきた。近年では、気体からの超放射に加えて、量子ドットやナノ結晶といった固体からの超放射、加速器で作られる電子ビームからの超放射の実験が進んでいる。さらに、超放射相転移(熱平衡下での電磁場と電磁気分極の相転移)の研究、ニュートリノ研究に超放射の原理を応用する試みが行われ、脳の微小器官における超放射が議論されるなど、超放射、超蛍光の研究が広がっている。ここでは、超放射、超蛍光について分野を横断したシンポジウムを開催することで、新たな研究のアイデアを拓く一助とする。
「 第4 4 回 物性若手夏の学校」 ( 1 9 9 9 年度 ) 量子 ゆ らぎが大 きな系での量子ダ イナ ミックス と緩和現象 東大・ 工・ 物工 宮下精二 最近 、興味 を持たれているナ ノスケール系での動的現象 を紹介 し、それ らを解析する 量子力学 、統計力学的方法 をいろいろ調べ 、それぞれの特徴 を議論する。また、量子ゆ ら ぎが大 きな系での外場-の応答の新 しい特徴 を考察する。 それぞれの解析 における数値計 算の具体的手法 について も触 れる。 1 I m t r o d u c t i o n 具体的な講義 は以下 に述べ る ような内容 を考 えてい る。( 1 ) 非平衡統計力 学の基礎 ,つ ま り線形応答理論や確率過程 について触 れ,量子 ダイナ ミッ クスが重要な役割 をす る現象 に関する統計力学的手法 をの紹介 を行 う。( 2 ) 量子効果がその緩和現象 に顕著 な役割 をす るナ ノスケール分子磁性の実験 の紹介 をす る。( 3 ) 量子ダイナ ミクスの大 きな特徴である非断熱遷移 によっ て生 じる典型的な現象 とその機構の説明 し,上のナ ノスケール分子磁性 に おける現象の説明 を試みる。 ( 4 ) 周期的変動 をす る外場 の もとでの興味深 い現象 として,系の固有振動や外場の高調波 な どではない非 自明な周期 を 持つ振動現象がある。 それをいわゆるF l o q u e t 演算子の固有状態の として 解析 も紹介す る。 2 非平衡統計力学 オンサーガーの相反定理,揺動散逸定理 な ど線形応答理論の一般論 と久保 公式や森公式の導出。その応用 として,最近我 々が行 っている電子 ス ピン 共鳴 ( E S R ) の直接数値解析の方法 【 1 】 を紹介す る。 また,確率過程 につい てはマルコフ過程 の一般論 とWi e n e r 過程 ( wh i t e -g a u s s i a nn o i s e )によるラ ンジェバ ン方程式, さらにそれ とのフォツカープ ランク方程式の関係等 と の説明 をす る。 熟浴 と接 している量子系の運動 を記述する方法 として量子マスター方程 式 ( 資料参照)と量子 ランジェヴァン方程式 ( 文献 [ 3 】 参照)の方法 を紹介す る。 ここでは mi c r oc a v i t yの中で原子系 と相互作用する光子系の非古典状 態の解析 [ 2
可積分系であるLieb-Linigerのモデルハミルトニアンを、2本の光格子ビームによって形成した1次元系に、ボース・アインシュタイン凝縮した原子気体を誘導することにより実現した。原子間相互作用の強さを広範囲にわたって制御し、相互作用が弱く平均場により記述可能な擬凝縮した1次元ガスから、相互作用の強い極限でボソンがスピンのない自由なフェルミオンのようにふるまう強相関ボソン系(Tonks-Girardeauガス)へと移行することを、初めて実験によって確認した。また、熱平衡状態から遠く離れた非平衡状態にある1次元ボース気体は、弱いトラッピングポテンシャルがあるものの、依然可積分性を保持しており熱平衡化しないこと、一方、トンネリングにより互いにカップルした1次元系では可積分性が破れ、熱平衡化することを確認した。これら一連の実験について解説する。