量子XXZスピン鎖は厳密に解けることはよく知られているが、相関関数を計算することは、特別な場合(XX0スピン鎖)を除いて依然として困難な問題である.ただし、よく知られているように、絶対零度でmasslessの臨界領域では共形場の理論を援用することによって非常に遠方の二点相関関数の漸近形の情報を引き出すことはできる。ところが、最近、Emptiness Formation Probability (EFP)とよばれる、ある長さnにわたってスピンの縦成分が強磁性的になる確率P(n)について様々な発展が報告されている。これは今まであまり考察されてこなかった新しい相関関数であり、元来はより物理的な相関関数を厳密に計算するためのファーストステップとして導入されたものである。しかし、最近ではP(n)それ自体、多くの興味深い性質を持つことが認識されつつある.特に、臨界領域では通常の二点相関関数は絶対零度で代数的に減衰するのに対して、P(n)はガウシアン的に減衰すると議論されている.また、有限温度ではP(n)は指数的に減衰し、その"相関距離"は1サイト当たりの自由エネルギーで表わされると考えられている。本レビューでは、現在までのXXZスピン鎖のEFPに関連する発展をまとめた後、その特別な場合であるXX0スピン鎖で、P(n)を厳密に計算し、上の漸近予想が正しいことを示す.また、XXXスピン鎖やXXZスピン鎖の特別な場合(Δ=1/2)で最近、報告されている解析的な結果について紹介する。また、同時に、絶対零度では密度行列繰り込み群を、有限温度では連続時間量子モンテカルロを用いてP(n)を直接数値的に評価して、上記の漸近形の予想が肯定的に支持されることをみた。