超放射、超蛍光は、励起された多数の原子や分子が基底状態に戻るときに協働して強い光を放出する現象である。1954年の R. Dicke による超放射の理論的な予測以来、多くの実験で気体原子、分子からの超放射、超蛍光の現象が確認されてきた。近年では、気体からの超放射に加えて、量子ドットやナノ結晶といった固体からの超放射、加速器で作られる電子ビームからの超放射の実験が進んでいる。さらに、超放射相転移(熱平衡下での電磁場と電磁気分極の相転移)の研究、ニュートリノ研究に超放射の原理を応用する試みが行われ、脳の微小器官における超放射が議論されるなど、超放射、超蛍光の研究が広がっている。ここでは、超放射、超蛍光について分野を横断したシンポジウムを開催することで、新たな研究のアイデアを拓く一助とする。