数理解析研究所講究録
Cartan分解を用いた量子アルゴリズムの時間最適化 : 理論と実験 (力学系と微分幾何学)
幹夫 中原
Abstract
張しているが, それが計算リソースの点で最適であることを主張してはいない.計算リソース, す なわち量子計算に用いるゲート数, 量子ビット数, 実行時間の節約は古典計算とは比べ物にならな いほど切実な問題である.量子系は環境との相互作用を通して量子状態が崩壊していくデコヒー レンスという固有の現象を持っている.また現在 7 量子ビットの NMR 量子コンピュータが世界 最大であることを考慮すると量子ビット数の節約がいかに重要か認識できる.またゲート操作が 本質的にアナログ操作であり, それに伴うエラーを排除することができないのて, ゲート数の節 約も重要な課題である.我々は $\mathrm{S}\mathrm{U}(4)$ の Cartan 分解を利用して 2 量子ビットアルゴリズムにおけ るこれらの問題の最適化を行い, それを実験的に検証したので以下に報告する [7].