磁場・温度のマルチモーダル計測可能な高感度ダイヤモンド量子磁力計
小室幹太, 貝沼雄太, 幹史 伏見 +11 more
ダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)中心は,広い ダイナミックレンジを有し,かつ室温下で高感度 な磁場計測が可能なダイヤモンド量子磁力計 (DQM)として脳図計測に向けた研究開発が進め られている.我々は DQM による小動物の体性感 覚刺激により誘発される脳磁場の検出を目指して いる.生体計測では生体由来のアー千ファク トを取り除くことは重要な一つの課題であ る.本研究ではダブルレゾナンス法を採用し,温度と磁場を同時計測した.動作確認の ために,DQM 直下に小動物の脳磁場を模倣 できるドライファントムを設置し,約 10 pT 相当の振幅, 10 Hz, 5 周期の正弦波信号を 印可し,0.5 秒間の周期で加算平均した (Fig 1).Fig 2 は DQM で測定した磁場信 号である(35,378 回加算).時刻 0 秒 にて 正弦波信号が観測され,約 10 pT の磁場振 幅を計測できている.我々は複数の光ポ ンピング磁力計を用いた脳磁計測システ ムを開発し,小動物の脳磁場分布取得に 成功した.その結果より DQM で計測が予 想される脳磁場(900 fT)を見積り,SNR=1 での取得を目標に,加算平均後の磁場信 号(時刻-0.1~0 秒)の標準偏差(RMS)を確認した.Fig 3 は加算回数ごとの磁場信号の RMS を示 す.RMS は加算回数の平方根に逆比例して減衰し,830 fT に到達した.小動物の体動や呼吸,刺 激時の温度上昇等の抑制が期待できる.
•Mar 17, 2026•0 citations